女優 吉岡里帆さんも推薦!! 読後、「嗄れた心音が聞こえた」と熱い推薦コメント!! 第1回「京都文学賞受賞作」刊行

株式会社新潮社のプレスリリース

世界初の小説『源氏物語』が書かれた地、京都市にオフィシャルな文学賞が誕生。栄えある第1回「京都文学賞」受賞者は京都市太秦在住、NHK『雲霧仁左衛門』の脚本家

京都文学賞は、京都市が「世界文化自由都市宣言」40周年を契機に「文化都市・京都」のさらなる発信につなげるため、2019年4月、京都文学賞実行委員会を立ち上げて創設したもの。全国でも数少ない、自治体のオフィシャルな文学賞であり、受賞作は京都市による「京都ブランド」認定の長篇小説となる。

この「京都文学賞」の応募条件は、「京都を題材とする小説」。

「京都を題材」とした小説といえば、『源氏物語』に始まり、近現代でも川端康成『古都』、三島由紀夫『金閣寺』、司馬遼太郎らの一連の新撰組の作品など数多とあり、名作の宝庫である。

なかでも、芥川龍之介の「羅生門」は中高生の教科書に採用される「国民文学」、ヴェネツィア国際映画祭のグランプリに輝いた黒澤明監督の映画『羅生門』は映画史にその名を刻み、いまなお全世界の人々を魅了している。「羅生門」はいわば京都を舞台にした作品の聖地で、二匹目のドジョウはいても、三匹目は現れようもなく、舞台に選んで挑む者は、これまでいなかった。

京都文学賞受賞作の『羅城門に啼く』はタイトルで明らかな通り、大胆にも「羅生門」でなく「羅城門」とし(「羅生門」と「羅城門」は一字違いだが、全く同じ門)、芥川と黒澤の名作と同じ平安朝の、疫病が猛威をふるい、モラルが著しく低下し、盗みや殺しが横行する時代に、かの名作と同じく「罪と罰と命の尊さを問う」大胆不敵な内容となっている。

 

 

京都文学賞の応募総数537作品の中から一般部門の受賞作に選ばれ(京都文学賞はほかに「中高生部門」「海外部門」の2部門がある)、京都市出身の女優 吉岡里帆さんが舞台・映画・CM・写真集の刊行などで超多忙ななか、読んで推薦コメントを寄せたのも、この受賞作が京都を舞台とした過去の名作群に連なり、すでに古典の風格を備え、切実な問いを突き付けていたるからだろう。

刊行と同時に「古典」の殿堂入りが決定したような『羅城門に啼く』は、『太陽の季節』が芥川賞にとって、そうであったようにこの第1回受賞作が「京都文学賞」の名を日本全国に知らしめることになる。

装画は「京都市芸術新人賞」を令和元年度に受賞した京都市在住の新進気鋭の日本画家、服部しほり氏が担当し、さながら「オール京都市」で本作りが行われた。

【あらすじ】
疫病が猛威をふるい、死臭にむせかえる平安朝の洛中に世を呪い、盗みや殺しを繰り返す若者がいた。命拾いし、生き直そうとした矢先、過去の悪行に責め立てられる。京都市発、京都市初の全く新しい「第1回京都文学賞受賞作」にふさわしい重厚本格小説の誕生。

【タイトル】羅城門に啼く
【著者名】松下隆一
【発売日】2020年11月26日
【造本】四六版
【本体定価】1600円(税別)
【ISBN】978-4-10-353751-9
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/353751/

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