東京文化資源会議のプレスリリース
不忍池を望む街から、珠玉の「音」を届けます。2020年12月19日(金)夕方、森鴎外原作の「雁」を朗読:山根基世さん・進藤晶子さん/唄・三味線:西松布咏さんの豪華キャストでお届けします。
2020年12月19日(金)、不忍池のほとりに位置する池之端仲町の一角にあるスナックから、森鴎外「雁」の朗読をオンラインでお届けします。「雁」は、1911年から1913年にかけて文芸雑誌『スバル』において連載された、森鴎外の代表的な作品です。高利貸し末造の妾・お玉の、医学を学ぶ大学生・岡田への慕情と、そのエピソードを綴った小説で、作品内には、無縁坂、不忍池、池之端、仲町通りといった、不忍池界隈の地名が多く登場します。今回、NHK元アナウンサーの山根基世さん、TBS元アナウンサーの進藤晶子さん、お二人による朗読に、西松流家元の邦楽家・西松布咏さんの唄と三味線を加え、約70分間の濃厚な時間をオンラインで配信します。朗読後には、出演者全員で行なう1時間ほどのトークセッションを、池之端仲町のとあるスナックから生配信でお届けします。珠玉の「声」と「音」で、森鴎外の世界とかつての池之端の風情を体験してみませんか?
オンライン朗読スナックは二部構成となっており、いずれも要事前申込み。第一部は配信開始は18:30〜で、Youtube配信による朗読会が催される。古い地図や写真を交えながら、70分に渡る上質な「声」と「音」で雁の世界をお楽しみいただきます。第二部はzoom配信による一般参加者50名限定のトークセッション。池之端仲町のスナックを会場に、出演陣による朗読の振り返りや参加者との気軽な交流が繰り広げられる予定となっています。
オンライン朗読スナックはコロナ下における地域文化発信の新しい形の試みであり、また池之端仲町・仲町通りは森鷗外以外にも、永井荷風や夏目漱石、池波正太郎、江戸川乱歩などなど多数の文学に登場する地であり、今後様々な文学作品を取り扱いながら展開していく予定です。
池之端仲町および仲町通り周辺は、歓楽街でありながら伝統と歴史に裏打ちされた独特の風情ある界隈ですが、近年悪質な客引き対策や空き店舗の増加などが課題になっています。本プログラムは、仲町通りで文化や芸術を生かしたまちづくりを進めているアーツアンドスナック運動実行委員会(構成員:地元ビルオーナー・東京大学都市デザイン研究室・東京文化資源会議上野スクエアPTなど)のメンバーが、コロナ禍により歓楽街に出向く客足が減少する中でも街の魅力を伝え続けたいと企画を持ちかけ、豪華キャスト陣がこれを快諾。池之端仲町商店会の協力により、空き店舗となっているスナックを活用する形で開催が決まりました。
なお関連企画として、前日の2020/12/18(金)に、仲町通りで「オンサイト野外パフォーマンス『雁』」も開催されます。こちらは、2人の若手オペラ歌手が仲町通りの端と端を起点に、即興で歌唱しながら交差する路上パフォーマンスで、17:30〜、18:30〜、19:30〜の3回上演予定(各15分程度)。森鴎外の小説『雁』で用いられた「言葉」をコラージュし、オリジナルの台本を創作。小説中にあらわれる「男女のすれ違い」や「散歩」をモチーフとしており、仲町通りの沿道から自由に観覧することができます。
オンライン朗読スナック「雁」朗読会
主催 :「雁」朗読イベント実行委員会、アーツアンドスナック運動実行委員会
開催日時 :12月19日 18:30〜21:00
開催場所 :オンライン
協力 :池之端仲町商店会、Tokyo in Bar、東京文化資源会議
企画・構成 :合同会社スノウクラッシュ
【スケジュール】
第1部 森鴎外「雁」朗読(第1部 18:30〜19:40)
朗読:山根基世、進藤晶子
唄・三味線:西松布咏
*Youtubeでの配信となります。配信URLは申し込みいただい方にメールで案内されます。
第2部 オンライン座談会 from 仲町スナック 〜「雁」の世界をめぐって〜 (第2部 19:45〜21:00)
山根基世、進藤晶子、西松布咏
司会:福岡俊弘(デジタルハリウッド大学)
*zoomでの開催となります。URLは申し込みいただいた方にメールご案内されます。
【申込み】
申込みサイト:https://peatix.com/event/1717787
第一部のみ 1,000円
第一部+第二部 3,000円
【出演者プロフィール】
山根基世(アナウンサー/元NHKアナウンス室長)
1948年山口県生まれ。1971年NHKに入局。多数の番組、 ニュース、ナレーションを担当。2005年、女性として初のアナウンス室長。2007年、NHK退職後は、朗読を手掛かりとして「子どものことば」を育てることを目的に、地域作りと言葉教育を組み合わせた独自の活動を続けている。 ラジオ、ナレーションの他、今年で6期目となる朗読指導者養成講座を開講、2018年からは 「声の力を学ぶ連続講座」を主宰。
進藤晶子(フリーキャスター)
1994年TBS入社。「筑紫哲也News23」「ニュースの森」などを担当する。2001年3月TBS退社。1年弱のニューヨーク滞在を経てフリーとなる。その後、司会、執筆、朗読の他、各界のトップランナー数百人に取材するなどインタビュアーとしても活躍。現在、毎週日曜日朝7時半〜「がっちりマンデー!!」(TBS)の司会を務める。
西松布咏(邦楽家)
邦楽「美紗の会」「己紗の聲」主宰。6歳より長唄、三味線の手ほどきを受け、小唄、富本節、端唄、俗曲、新内、及び作詞作曲を修行。1981年、地唄の名人・西松文一師に師事。1990年に布咏の名で西松流を継承。古典邦楽の普及に努めると同時、欧米、アジア各国など海外でも精力的に演奏会を開催し、好評を博している。また、異ジャンルの音楽や詩、美術との融合に挑み、新たな可能性を探る「ニュアンスの会」を主宰。
【関連企画「オンサイト野外パフォーマンス「雁」」】
オンサイト野外パフォーマンス「雁」」
日程:2020年12月18日(金)
会場:上野〜湯島・仲町通り
1回目 17:30〜17:45
2回目 18:30〜18:45
3回目 19:30〜19:45
※ 雨天決行・荒天中止
※ 観覧無料
主催:池之端仲町商店会+アーツアンドスナック運動実行委員会
協力:Camerata Project、東京文化資源会議
【問合せ先】
アーツアンドスナック運動実行委員会 事務局
https://www.ikenohata-nakacho.com/
※お問い合わせはHPのフォームからお願いします。