公益財団法人 大和文華館のプレスリリース
かつて日本人の暮らしを彩っていた、趣味と教養の世界をご案内
展覧会は立花、鉄砲、古画鑑賞の三章からなり、最初の立花の章では、中世の池坊の花伝書とともに、江戸時代の「立花図屏風」(華道家元池坊総務所蔵)や「花車図屏風」(真正極楽寺〔真如堂〕蔵)をご覧いただきます。大名家の広大な床の間にこうした花車が飾られたと伝えられています。
つづいて、古画愛好熱の高まりを受けて、江戸時代の画壇の重鎮、狩野探幽が残した鑑定メモともいえる縮図を眺め、最後に当館所蔵の鉄砲術の秘伝書をご紹介します。越前藩主松平忠直が砲術師から伝授された「稲富流鉄砲伝書」は、いまだ鉄砲が武器として実用されていた時代の鉄砲術の極意を伝えるものですが、きな臭さとは無縁の典雅な書物です。
往時の大人の嗜みは、そのまま現代に活かせるものではありませんが、そこに、これからの暮らしを豊かにするヒントが潜んでいるかもしれません。
詳細は別紙のとおりです。
〈1〉 展覧会について
1.名称 「大人の嗜み 立花・鉄砲・古画鑑賞」
2.会期 2021年1月6日(水)~2月14日(日)
月曜日休館
(ただし1月11日(月・祝)は開館し、翌12日(火)が休館)
3.開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)
4.入館料 一般 630円 高校・大学生 420円 小学・中学生 無料
5.主催 大和文華館
6.出陳品数 17件 主な作品は以下のとおり。
【花を飾る】
・宗清立花伝書 室町時代
・特別出陳作品 花車図屏風 江戸時代前期 真正極楽寺(真如堂)蔵
・特別出陳作品 立花図屏風 江戸時代前期 華道家元池坊総務所蔵
・歳朝図 富岡鉄斎筆 大正11年
【古画を味わう】
・古画縮図(人物) 狩野探幽筆 江戸時代前期
・唐絵手鑑 狩野安信筆 江戸時代前期
・雪舟写山水図 尾形光琳筆 江戸時代中期
・光琳筆銹絵山水文四方火入 尾形乾山作 江戸時代中期
【鉄砲術をきわめる】
・稲富流鉄砲伝書(慶長17年奥書) 桃山時代
・稲富流鉄砲伝書(元和4年奥書) 江戸時代前期
〈2〉 展覧会会期中のイベントについて
1. 特別講演会「『探幽縮図』から分かること 画家の技、古画への眼差し、失われた作品」
(1)日時・場所 2021年1月10日(日)14:00から講堂にて
(2)講師 大阪大学大学院文学研究科准教授 門脇むつみ氏
2. 日曜美術講座「秘伝書の魅力 鉄砲伝書の金銀泥下絵を中心に」
(1)日時・場所 2021年1月24日(日)14:00から講堂にて
(2)講師 大和文華館 学芸部長 泉万里
3. スライドによる展覧会解説
(1)日時・場所 毎週土曜日14:00から講堂にて
(2)解説 大和文華館 学芸部
何れのイベントも参加は無料ですが、入館料が必要です。