「Reborn-Art Festival 2019」には、延べ44万人以上が来場!今年の第3回開催に向けて、2019年からの架け橋となるプレイベント『Reborn-Art ONLINE』開催決定!

一般社団法人Reborn-Art Festivalのプレスリリース

2019年、宮城県石巻市・牡鹿半島を中心に8月3日から約2ヶ月にわたって開催された、「アート」「音楽」「食」の総合芸術祭『Reborn-Art Festival 2019』は、国内外から延べ44万人以上にご来場頂き、地元の皆さまの多大なるご協力によって地域の復興や振興に繋がる様々な循環を生み出し、大盛況にて幕を閉じることが出来ました。
豊かな自然を舞台に、各エリアのキュレーターのもとで表現された魅力的なアート作品、地元の豊かな食材を活かして全国の指折りのシェフによって提供されたここでしか味わえないメニュー、「転がる、詩」「四次元の賢治 -完結編-」を始めとした音楽イベントなど、多彩なプログラムによってたくさんのかけがえのない出会いを生み出し、テーマでもある「いのちのてざわり」を実感してもらえる芸術祭になった
と実感しています。

第3回開催予定となる今年は、東日本大震災から10年という節目に、これまで同様に地域の内側からの復興と新たな循環を生み出すという目的の集大成を目指し、現在準備を進めております。今後も新型コロナウイルス感染拡大状況を注視しまして慎重に検討を続けながら、春には開催についての詳細を発表予定です。

また、本日から今年の本祭開催に向けて2019年からの架け橋となるプレイベントとして、アーティストが現在の制作や考えを表現、発表する2つのオンラインイベントからなる『Reborn-Art ONLINE』を開催することが決定しました!

 

  • [プレイベント『Reborn-Art ONLINE』開催について]

 

東日本大震災から10年目の節目になる2021年、地域の内側からの復興に向けて、地域に新しいつながりや循環をつくる目的で始まった「Reborn-Art Festival」にとっても一つの節目となる年であり、現在心をこめて本祭開催に向けた準備を進めております。
しかしご承知の通り、新型コロナウイルス感染拡大による社会情勢は先を見通せず、どのような形で今年の夏に本祭を実施できるのか、密な状況が発生しづらい屋外型のイベントとはいえ、現時点で確かなことを申し上げる状況にはありません。同じく自然の猛威である震災からの10年で得た地域のしなやかさや知恵を活かしながら、”ネガティブ”の中に必ずある”ポジティブ”を見つけていくという私たちの思いを、改めて確認していくプロセスになっていくと感じています。開催テーマやコンセプト、エリア情報などの詳細は、春を目処に追って発表させていただく予定です。

本日は、今年の本祭開催に向けて2019年からの架け橋となるオンライン上のプレイベント「Reborn-Art ONLINE」開催についてお伝え致します。昨年2020年もいくつかの企画を考えていましたが、社会情勢を鑑み、実施に至りませんでした。その中で考えたことや、水面下で動いていたこと、そして、現在行われている今年の本祭の制作に向けた動きや考えをオンライン上で表現、発表しながら、アーティストやみなさんとコミュニケーションをとっていきたいと思います。

オンライン企画の1つは「鹿のゆくえ」です。
「Reborn-Art Festival 2019」で牡鹿半島の鹿猟師と食肉処理場を中心に、”鹿に導かれ私たちを見るとき”をコンセプトに作家が集まり”集落”を形成した「小積エリア」。ここでは猟師と参加アーティストの集落的交流が会期が終わった後も自発的に続いていました。鹿の視点から世界をみた作家たちがその後何をみて、何を表現しているのか。その動きの行方を、鹿、神話、小積の風景などを素材に作品世界を展開します。
もう1つのオンライン企画は、「交信 – 声なき声を聴くためのレッスン」をコンセプトに、国内外の作家に参加いただき、対話やパフォーマンスなどを実施していきます。
前回RAF2019の参加アーティストによる石巻からの配信や、アートの実践を通じたセラピー、あるいは今後の人間や社会の行方についてなど、さまざまなテーマでの対話やパフォーマンスによる「交信」を経る中で、今年の本祭のあり様が徐々に見えてくるはずです。

また、この「Reborn-Art ONLINE」は、英語、中国語も含め、多言語で展開します。震災から10年が経ち、私たちはまた新しい自然の猛威を世界同時的に目の当たりにしています。周りを思いやる心や、流動性の中で新しい日常や本質を形作っていく想像力や関係性。震災を経たこの地域の皆さんと一緒に向き合ってきたこと、学んできたことを改めて振り返りながらアーティストと一緒に世界に向けて表現、提案できる機会になればと思います。みなさまのオンラインでのご参加を心からお待ちしております。

Reborn-Art Festival 実行委員会 事務局

【Reborn-Art ONLINE概要】

ONLINE PROJECT #01「鹿のゆくえ」 
キュレーター:豊嶋秀樹 (RAF2019 小積エリアキュレーター)

前回の会期終了後も小積エリアで動き出した時間は止まることなく、それぞれの物語の続きを編んでいるようです。ひとときの間、鹿に導かれた小さなコミュニティーの住人となったアーティストたちは、あの場所で、現在進行形の関係を深めています。そして、きっと牡鹿半島の鹿たちも。

<1月6日より公開の作品> URL▶︎ https://www.reborn-art-fes.jp/shikanoyukue

ARTIST:在本彌生+小野寺望 「秋のコール猟と鹿肉を昇華させる料理人たち」
 「Reborn-Art Festival 2019」での作品に続き、食猟師の小野寺望とフォトグラファー在本彌生が再びユニットを組み、2020年秋に石巻と北海道の大樹町で行われた、山に生きる鹿の命をいただくことへの理解を深める為に鹿笛を使って猟をする「コール猟」に二度同行撮影しました。仕留められたありがたい鹿肉が全国各地の料理人の手によりどんな料理に昇華されていくのか、その全てを同行取材した全記録です。

 

ARTIST:坂本大三郎+大久保裕子 「いつかあなたになる」(2019)
 芸術や芸能のはじまりに触れようとする山伏の坂本大三郎とダンサーの大久保裕子によるプロジェクト。2019年に開催された「Reborn-Art Festival」で発表したパフォーマンスの記録です。2020年以降進行しているプロジェクトの源流とも言える映像作品です。

 

ARTIST:志賀理江子 「MAKE A BIOTOPE」
「Reborn-Art Festival 2019」の展示作品“Post Humanism Stress Disorder”の素材となった、東日本大震災の津波の塩害によって枯れ伐採予定だった杉の木々と産業廃棄物に指定された牡蠣殻を再利用し、小積浜にある鹿肉処理施設「フェルメント」にビオトープを作りあげる映像作品です。

 

ARTIST:堀場由美子 「その後の物語」
数年前から冬の渡り鳥の道であるフライアウェイを巡り、観察しながら少しずつ作品となる羽根を拾い集めて作品制作を進めている堀場由美子が、今季も彼らが降りたつ土地を訪れました。世界は人間のためにあるのではなく、全ての生物が絶妙なバランスで生きています。この作品で、渡り鳥から改めてその事を教えてもらいつつ、気づきを共有する事が出来たら幸いです。

※淺井裕介、津田直の作品も順次公開予定です。「鹿のゆくえ」では各作家が3月末にかけて随時作品を公開して行きます。

ONLINE PROJECT #02「交信 – 声なき声を聴くためのレッスン」 
キュレーター:窪田研二 (インディペンデントキュレーター)

本プロジェクトでは、『交信 ― 声なき声を聴くためのレッスン』と題して、詩の朗読や歌、対談やパフォーマン
スなど、様々なプログラムを3回にわたって配信します。RAFの開催地である石巻を軸に日本そして世界の各地
を結んで、霊や動物、自然、他者など、私たちが日常触れることのない、世界に生息するあらゆる「声なき声」に
対し、アーティストたちの表現を通じて「交信」するためのささやかなレッスンです。

<配信スケジュール> URL▶︎ https://www.reborn-art-fes.jp/koshin
 

2021年2月13日(土) 17 : 00  「交信1:石巻 ー それから」
[第1部] 吉増剛造 /  [第2部] 青葉市子
  RAF2019の参加アーティスト2名によるパフォーマンスを開催。石巻・鮎川に会期中滞在し、「詩人の家」やホテルの一室で創作活動をおこなった詩人・吉増剛造と、音楽家・青葉市子のライブをお届けします。

 

2021年3月26日(金) 19:00(予定)  「交信2:アーティビズムとセラピー」
 [第1部] 対談:SWOON × 李 俊陽 × 花崎草  /  [第2部] パフォーマンス:花崎草
パフォーマンスアーティストであると同時にアクティビズムにも関わりながらさまざまな社会問題に取り組む花崎草が、アーティビズムとセラピーをテーマにNYのストリートアーティストSWOON、台湾のアーティスト李俊陽と、対談・パフォーマンスをおこないます。

 

2021年3月27日(土) 16:00(予定)  「交信3:私たちはどこに還る」
   [第1部] 対談:志賀理江子 × 石倉敏明  /  [第2部] パフォーマンス:山川冬樹
第1部では、震災後の生者と死者、人間社会と自然の関係について、写真家の志賀理江子と人類学者の石倉敏明の対談をおこないます。第2部では山川冬樹によるパフォーマンスをお送りします。

 

 

「Reborn-Art Festival」について
Reborn-Art Festival(リボーンアート・フェスティバル)とは、2017年7月22日(土)から石巻・牡鹿地区を中心に51日間にわたって初めて開催され、豊かな自然を舞台に地元の人々と作りあげた、「アート」「音楽」「食」を楽しむことのできる新しい総合芸術祭です。
石巻・牡鹿地区は、東日本大震災で大きな被害を受けた地域の一つです。
ここに、国内外の現代アーティストが訪れ、地域と触れ合いながらアート作品をつくったり、さまざまなスタイルの音楽イベントがあったり、日本各地から集まった有名シェフたちが地元の人・食材と出会い、ここでしか味わえない食を提供したりと、たくさんの「出会い」を生み出す場となります。
その「出会い」がきっかけとなり、地域復興や振興につながる様々な循環を生み出すことを目指しています。東日本大震災から10年という節目の年に3回目を迎える2021年。現在は開催に向けた準備を進めております。
詳細は春頃に発表予定です。

 

●RAFオフィシャルウェブサイト https://www.reborn-art-fes.jp
●お問い合わせ Reborn-Art Festival運営事務局 E-mail:info@reborn-art-fes.jp

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