株式会社precogのプレスリリース
国内外で舞台芸術を中心に企画制作を行う制作会社 株式会社precogは、文化庁の受託事業として企画・運営するオンライン型劇場“THEATRE for ALL”(シアター フォー オール)の第四弾配信作品を発表、ファシリテータースクールの開校をお知らせいたします。
“THEATRE for ALL”は、日本で初めて演劇・ダンス・映画・メディア芸術を対象に、日本語字幕、音声ガイド、手話通訳、 多言語対応などを施した動画サービスで、2月5日に開始いたしました。新型コロナウイルスで外出困難となった方、障害や疾患がある方、子ども、母語が日本語以外の方、また、芸術に対して「困難さ」がバリアとなり馴染んでこられなかった方などに対して、開かれた劇場を目指し、作品を配信しています。また、「目の見える人と見えない人が、一緒に会話をしながら鑑賞する」アーティストトークなど、THEATRE for ALL独自のラーニングイベントをオンラインを中心に開催します。ぜひ、ご参加下さい。
THEATRE for ALL 公式サイト:https://theatreforall.net/
THEATRE for ALL LAB 公式サイト: http://syueki9.bunka.go.jp/
- ファシリテータースクール開校!! 【3/1申込〆切】
芸術鑑賞を通じた対話型ワークショップを企画・運営するスキルを身 につけたい方に向けた、約3か月間の、THEATRE for ALL独自メソッド を活用したファシリテーター育成スクールを開校いたします。「正解のない問いをめぐって、さまざまな人が安心して対話・創作に参 加できる場をつくる技術」であるTHEATRE for ALLのファシリテーショ ンの方法論について思考を巡らせ、ワークショップの企画運営のための 心構えや知見を身につけます。2月22日(月)20:00-21:00には、スクール説明会(無料)をオンライン開催いたします。
ファシリテータースクール:https://theatreforall.net/movie/facilitatorschool/
説明会:https://theatreforall.net/movie/facilitatorschool_setumeikai/
スクールの進行とファシリテーションのレクチャーを担当するのは、ワークショップデザインを行う株式会社ミミク リデザイン。そして、アクセシビリティについての知見を、THEATER for ALLや専門家たちが共有します。講座やワー クショップ体験などを通してリサーチをし、企画を立て実践することでともに考え、学んでいくスクールです。
スクールプログラムでは、NPO法人アーダコーダによる哲学対話や、全国の美術館や学校で鑑賞プログラムを実施す る「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」による研究会、THEATRE for ALLに参加するアーティストによるレ クチャーなどを開催。受講生は、福祉の現場での発見や知見を共有し、ともに学び合うコミュニティ「THEATRE for ALL LAB」メンバー限定のSNSにも参加したり、ミミクリデザインが提供するオンデマンド講座も視聴可能。さまざま な分野の関係者と出会い、好きな時にインプットして、情報交換や議論をすることができます。
▼第四弾配信作品 ★はアクセシビリティ対応
- 【映画】別府ブルーバード劇場「十人十色の物語〜今年90歳になる館長と9人のドラァグクイーン〜」
大分県別府市にある別府ブルーバード劇場で開催されている映画祭にやってくるドラァグ クイーンと、ありのままの彼女たちを笑顔で迎える岡村照館長の物語。笑顔の裏に様々な辛い経験を隠したドラァグクイーンたちが口を揃えて話す「居心地のいい場所」、別府ブルーバード劇場の魅力を描き出す。
★バリアフリー日本語字幕、英語字幕、英語吹替、日本語テロップ読み上げ
【ラーニングプログラム】
女装パフォーマーのブルボンヌ、そして新宿2丁目や渋谷のPARCOにお店を構えるミックスバーCampy! barの楽しい面々とともにLGBT、 性の少数者について学ぶラーニングプログラム!
別府ブルーバード劇場:大分県別府市唯一の映画館。昨年で館長就任50年の2代目館主の岡村照は、今年で90歳の卒寿を迎える。2017年から始まった、Beppuブルーバード映画祭には、阿部サダヲ、白石和彌、阪本順治、真木よう子、リリー・フ ランキーら数多くの映画人が参加。毎年、華やかな衣装とメイクに身を包んだドラァグクイーンも全国各地から応援に駆け つけ、映画祭を盛り上げている。
http://www.beppu-bluebird.info/
- 【演劇】地点 「三人姉妹」
ロシアの劇作家チェーホフの傑作戯曲を大胆に再構成した三浦基の代表作。四つん這いで床の上を這いずり回り、組んず解れつしながらでなければ言葉のやり取りのできない登場 人物たち。生き続けなければならない人間の、持て余された人生たちがそのまま運動量に変換され、充満する。世界一フィジカルな静劇。
★音声ガイド、バリアフリー日本語字幕
撮影:松本久木
【ラーニングプログラム】
ロシア文学研究の沼野充義と本作演出を担当した三浦基の対談を通して、ロシアの作家・チェーホフによって戯曲が書かれた時代背景や 作家像に迫るとともに、原作のイメージがどのように本作の演出プランに結びついたかを明かします。100年以上昔に書かれた異国の物語 が現代の日本に甦るスリリング! 時間や空間が広がっていく感覚を本編とともにお楽しみください。
地点:演出家・三浦基が代表をつとめる。既存のテキストを独自の手法によって再構成・コラージュして上演する。俳優の声 と身体を通した劇空間の造形には定評がある。言葉の抑揚やリズムをずらし、意味から自由になることでかえって言葉そのも のを剥き出しにする手法は、しばしば音楽的と評される。05年、東京から京都へ移転。13年には本拠地・京都に廃墟状態の元ライブハウスをリノベーションしたアトリエ「アンダースロー」を開場。
- 【ドキュメンタリー】小松浩子「Ko Murobushi」
2015年に急逝した舞踏家・室伏鴻が2010年に南米で行った、教師やキュレーター、画家 など40人の参加者たちとの60時間に及ぶワークショップの記録映像から、<外>へと、あ らゆる境界を越えようとする室伏の「越境」の試みを読み解くドキュメンタリー。アーカイブ資料の再作品化をミッションの一つに掲げた室伏鴻アーカイブによる、生前の室伏と その踊る姿を知らない写真家の目を通した出会い直しの試みである。
★バリアフリー日本語字幕、英語字幕
©︎Hiroko Komatsu
【ラーニングプログラム】「舞台芸術」としてのダンス表現を映像で経験する、ということ自体が抱えている難しさと、もはや映像でしか見ることが出来ない「室 伏鴻」の映像作品に、室伏の芸術の本源的な魅力が写し込まれているならば、それは一体どういうことか?ということについての、音楽 家の大谷能生と写真家・映像作家の金村修によるトークセッション。
小松浩子:写真家。1969年神奈川県生まれ。圧倒的な物量の写真展示で国内外で個展・グループ展多数。2015年、ドイツの フォトフェスティバル『The 6th Fotofestival』で発表された作品が、イタリアのMAST財団に収蔵される。2017年、第43回木村伊兵衛写真賞を受賞。2019年、埼玉県立近代美術館で開催された『DECODE/出来事と記録−ポスト工業化社会の美術』に 参加。
- 【ドキュメンタリー】emuralabo/江村耕市「ネルケンライン@京都 ドキュメンタリー」
バリアのない社会に願いを込めた、ドイツの世界的振付家 故ピナ・バウシュの振付作品『 ネルケンライン』を、子どもから年配の方、障害のある方など多様な市民が京都で踊る映 像作品の制作過程を追ったドキュメンタリー。
★かんたん日本語字幕、英語字幕
江村耕市:嵯峨美術大学教授/映像作家。映像+パフォーマンスユニット「キュピキュピ」として美術館や劇場などで映像作 品やパフォーマンス作品を発表。2011年「emuralabo エムララボ」を立ち上げ、嵯峨美の学生および卒業生を中心とした若い 世代との協働制作を始める。会話と直感と臨機応変な判断を大切にした表現活動による、「今」と「私」を「なまなましく」捉え直す試みを実践する。
https://emuralabo.net/
- 【現代アート】AR三兄弟の素晴らしきこの世界(バリアフリー編)
やまだかつてない開発ユニット AR三兄弟が、まだ売り物になっていないものを売り物に して、さらに芸能と芸術を拡張するまでのプロジェクト。身体に経験を宿した人間の動き とフォルムをデジタル化し、それを拡張現実的に活用する術を開発してみせることで、新たな芸能と芸術の幕開けとなる。心のバリアフリーにもつながる。いわば表現分野のデジタルトランスフォーメーションである。
★バリアフリー日本語字幕
AR三兄弟:日本を代表する開発ユニット。芸能から芸術、空間から時間に至るまで、あらゆるジャンルを拡張している。長男 川田十夢、次男 髙木伸二、三男 オガサワラユウ。血はつながっていない、あくまでお金でつながった三兄弟である。
- 【劇場アニメーション】吉浦康裕「サカサマのパテマ」
『イヴの時間』の吉浦康裕監督による大ヒット劇場アニメーション。手を離したら、彼女は空に落ちていく。初めて見る、サカサマ・トリップ・スペクタクル。サカサマの少女、パテマ役の藤井ゆきよ、岡本信彦(『僕のヒーローアカデミア』爆豪勝己 役)、内田真礼(『約束のネバーランド』ノーマン役)など実力派声優陣による豪華キャスト。音楽はア ニメ「鋼の錬金術師」の大島ミチルが担当。第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞ほか各賞受賞。
★バリアフリー日本語字幕、音声ガイド
© Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee2013
吉浦康裕:アニメーション監督。1980年生まれ。大学在学中からアニメーション制作をはじめ、自ら原作・脚本・監督をす るオリジナル・シリーズ作品『イヴの時間』 で監督デビュー。最新作「アイの歌声を聞かせて Sing a Bit of Harmony」が2021年公開予定。
https://www.asmik-ace.co.jp/lineup/1022
- 【実験映像】異言語Lab.「没入型映像 イマージュ」
とある部屋で日常生活を過ごす私。そんな中、やがて私に変化が生まれていく…「私」の視点(=環世界)を主観映像で捉えた、実験的手法で描く体感映像。
★日本語字幕、音声ガイドほか(映像ごとに、状況に合わせて異なるアクセシビリティ対応がつく予定)
異言語Lab.:異なる言語を使用する者同士からうみだされるコミュニケーションの試行錯誤、ひとつひとつの言語の魅力を探り合い、新しいコミュニケーションのカタチを生み出していくラボラトリー。「つたえあう」人々の創意工夫からうみだされ てきた言語の豊かさ、視線や頷き、身体表現、雰囲気といった領域を、実践を繰り返しながら形にし、その表現の魅力を提案している。
https://www.igengo.com/
- 【デザイン】田中みゆき 野村律子 菅俊一 21_21 DESIGN SIGHT企画展「ルール?展」映像
ルールの役割や価値を多角的な視点から探る、21_21 DESIGN SIGHT企画展「ルール?展」の展覧会ディレクターらによる映像。自分では当たり前だと思っているルールも、別の 人にはそうではないことがある。さまざまなコミュニティで共有されている慣習や行動のパターンを通して、ルールが絶対的なものではなく、つくられ更新されるものであること を考える。
★作家オリジナルのバリアフリー(バリアフリーを考慮し、みんなが楽しめるように作家 オリジナルの工夫を凝らしたもの)
田中みゆき:キュレーター/プロデューサー。「障害は世界を捉え直す視点」をテーマに価値が定まる前の表現の捉え方を多様な鑑賞者と ともに再考する。近年の企画に、『音で観るダンスのワークインプログレス』(KAAT神奈川芸術劇場、2017〜2019)、映画『ナイトクル ージング』(2019)、『オーディオゲームセンター』(2017〜)など。21_21 DESIGN SIGHT「ルール?展」にて展覧会ディレクターを務める。http://miyukitanaka.com/
野村律子:映像作家/ディレクター/CGデザイナー。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒。パリ国立美術大学(ボザール)修士卒。NYでテレビ番組やCM制作を手がけたのち帰国。NHK Eテレ「デザインあ」「テクネ映像の教室」番組内映像など、実写をCG加工した映 像作品を得意として活動中。多摩美術大学統合デザイン学科非常勤講師。ADFEST銅賞、BOVA準グランプリ。http://ritsukonomura.com/
菅俊一:コグニティブデザイナー/多摩美術大学統合デザイン学科専任講師。人間の認知能力を基盤とした行動や意志の領域のデザインを専門としている。近年は、線や点といったわずかな手がかりだけで動きや質感を感じさせるための表現技術や、人間の創造性を引き出すための制約のデザインについての探求と共に、企業とのコンセプトや教育プログラムの研究開発、博物館・展覧会の企画・ディレクション・ 作品制作などを行なっている。http://syunichisuge.com
http://www.2121designsight.jp/prog ram/rule/
▼関連イベント
- エレクトロニコス・ファンタスティコス! オンラインWS「電磁な耳の開き方」
視覚に障害のある方々を対象に、アーティスト・和田永のレクチャーのもと、古い家電を新た な電子楽器へと生まれ変わらせ、徐々にオーケストラを形づくるワークショップをオンラインで開催。
開催日:2月27日(土)14:00-16:30
参加費:無料
会場:オンライン(ZOOM)
定員:5名 ※希望者多数の場合は抽選
対象:視覚に障害のある方
申込締切:2月22日(月)
参加アーティスト:和田永(エレクトロニコス・ファンタスティコス!)
ナビゲーター:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
中国語話者と英語話者に向けたオンラインワークショップも開催も致します。
2/27 PM5時 中国語
2/28 AM8時 英語話者
申込・詳細:https://theatreforall.net/movie/electronicos-fantasticos-ws/
- ドキュメンタリー映画『白い鳥』アーティストトーク
全盲でありながら、20年以上にわたって美術鑑賞を続けている白鳥建二さん。その方法は、目 の見える人と見えない人が、一緒に「会話」をしながら鑑賞するというもの。90分のアーティストトークでは、映画を通して発見したこと、『白い鳥』制作の裏話、見える ことと見えないことについてなどを自由に語っていただきます。※手話通訳とUDトークの字幕表示あり。
開催日:2月28日(日)16:00-17:30
参加費:無料
会場:オンライン
登壇者:白鳥建二(全盲の美術鑑賞者)、三好大輔(映画監督 / プロデューサー)、川内有緒 (ノンフィクション作家)、佐藤麻衣子(水戸芸術館現代美術センター 教育プログラムコーデ ィネーター)
申込・詳細:https://theatreforall.net/learning/shiroitori-talk/
- 立場のちがいから捉えなおす!哲学対話・アーダコーダの感想シェア会
小さな子どもから大人まで、さまざまな人たちと哲学対話を行っているアーダコーダ。このワークショップはそんなアーダコーダと一緒に、アート作品をきっかけに生まれた問いについてじっくりゆっくり語り合う会です。今回の題材は、バンコク在住のマンガ家「タムくん」こと 、ウィスット・ポンニミットのアニメ作品『hesheit(ヒーシーイット)』。彼自身のデビュー作でもあり、今もなお連載が続いている代表的作品です。
開催日時::3/7(日) 10:00-11:30
対象者:小学5年生~大学生
参加費:1組500円
会場:オンライン(zoomを使用予定))
申込・詳細:https://theatreforall.net/movie/ardacoda210307ws/
- 「あらゆる人が芸術に触れ心が動き出す場」を作ろう!【THEATRE for ALL ファシリテータースクール
3/1申込〆切
対象:
・対話型鑑賞、哲学対話、ワークショップデザインに関心をもちファシリテーションしてみたい方。
・属性の異なる人が集まる場のコミュニケーションにファシリテーション技術を持ち込んでみたい方。
・アートや福祉の現場で、さまざまな人との関わり方を考えてみたい方。
※応募にあたってファシリテーション経験の有無は問いません。
実施期間:2021年3月16日(火)〜6月30日(水)
定員:15名程度
参加費:22,000円(税込)
会場:オンライン(ZOOM、Youtube、slackなど)
募集期間:2021年2月12日(金)〜3月1日(月)23:59
詳細:https://theatreforall.net/movie/facilitatorschool/
応募フォーム(peatix)よりお申し込みください。https://theatreforall-facilitator-school.peatix.com/
※応募者が定員を超えた場合は募集期間終了後に課題テキストを元に選考を実施。3月5日(金)までにメールにて結果をお知らせします。
▼主催者
文化庁 令和2年度戦略的芸術文化創造推進事業『文化芸術収益強化事業』バリアフリー型の動画 配信プラットフォーム事業
株式会社precog 国内外で実施される様々な『イベント』を成功に導くための企画や運営をおこなう制作会社です 。観客やアーティストとともにワクワクするような化学反応を起こし、日々更新される“現在”の面白さを伝えていきます。 https://precog-jp.net
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