創立65周年を迎える日本フィルハーモニー交響楽団 創立期からのライブ音源を販売開始

公益財団法人 日本フィルハーモニー交響楽団のプレスリリース

公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団(東京都杉並区、理事長・平井俊邦、以下日本フィル)は、文化庁令和2年度戦略的芸術文化創造推進事業「文化芸術収益力強化事業」 《楽団創立期以来の演奏音源を活用した収益力強化事業及び著作隣接権等管理基盤整備事業》の一環として、このたび楽団自主レーベル<JAPAN PHILHARMONIC ORCHESTRA RECORDINGS>を設立、日本のオーケストラとして初となる歴史的音源の本格配信を開始します。

 

 

「あらゆる人々へ、世代へ、地域へ、世界へ」を活動の指針として、社会的活動を含む多くの事業を行っている日本フィルは、コロナ禍でライブの演奏会へのご来場が困難と感じる方などにも音楽をお楽しみいただく機会を増やすため、楽団創立65周年を迎える今年、音源の活用強化を目的として自主レーベルを設立いたしました。3月には下記の7タイトルをリリース。以降も約70曲(予定)を継続的に配信していく計画です。

312リリース尾高惇忠:管弦楽作品集(協力:ナクソス・ジャパン)
第1弾は、日本を代表する作曲家の一人で、今年2月16日に惜しくも逝去した尾高惇忠と、愛弟子・広上淳一とのコンビによる演奏の記録を、ナクソス・ジャパンの多大なるご協力により世界配信いたします。尾高惇忠の管弦楽作品集としては初のアルバムとなる本作は、日本フィル・シリーズ第41作となる「ピアノ協奏曲」(2016年初演)と2012年第60回尾高賞受賞曲「交響曲《時の彼方へ》」(2018年)のカップリング。本作は、邦人作曲家の作品紹介に積極的に取り組んできた日本フィルの、配信による新たな取り組みのスタートでもあります。

319日~創立期の音源 [オープンリール]から24bit/96kHzハイレゾ・マスタリング配信
第2弾以降は、創立期のオープンリールによる記録音源を24bit/96kHzハイレゾ音質で配信します(対応サイトのみ)ベニー・グッドマンとの貴重な邂逅の記録(1957年)は今回が初商品化。巨匠シャルル・ミュンシュとの「伝説の共演」からは2曲(1962年)を。ベートーヴェン「第九」は、岡村喬生(バリトン)ほか当時日本を代表する声楽家との共演も聞き逃せません。3月26日には日本のオーケストラをけん引した指揮者、渡邉曉雄(日本フィル創立指揮者)と齋藤秀雄の貴重な演奏の記録を配信開始。現代作品に果敢に取り組み、オーケストラのレパートリー拡大を目指した渡邉、オーケストラの整備に寄与した齋藤。二人の指揮者の息吹を感じる録音で、日本のオーケストラの歴史を体感できます。

1956年に放送局によって創立された日本フィルは、当初より主催演奏会等の記録録音を保存。現在も、録音ボランティアほか各位の協力により公演の記録録音を続けています。ライブ演奏の困難が続く今こそ、この貴重な録音を活用して皆様に音楽の多彩な魅力をお届けします。演奏を通じて日本のオーケストラ史を感じていただけることでしょう。

JAPAN PHILHARMONIC ORCHESTRA RECORDINGS> 配信一覧

312日】
尾高惇忠:管弦楽作品集 ピアノ協奏曲/交響曲《時の彼方へ》
JPMD-1001※協力:ナクソス・ジャパン
指揮:広上淳一 独奏:野田清隆
国内配信サイト(先行)3月12日(金)
グローバル配信サイト 4月16日(金)世界配信
先日惜しくも逝去した尾高惇忠の作品集。
尾高惇忠は、寡作ながらもインテリジェンス溢れる洗練された書法に裏打ちされた作品が、国内外で極めて高く評価されている現代日本を代表する作曲家である。
父、尚忠は主に第二次世界大戦前後のN響と重要な仕事を行った指揮者であり作曲家。弟、忠明も現代日本の楽壇を背負ってきた文字通りのマエストロである。惇忠氏自身はフランスで学び長年にわたって東京藝術大学で教鞭をとってきた。いわゆる「前衛」と呼ばれる実験的要素やスペクトル楽派のような音響分析やノイズを駆使するのではなく、あくまでも伝統的な五線譜による記譜に基づき、それでいて因習に寄らない確固たるメチエを確立した真摯な音楽の紬ぎ手である。
指揮を務めている広上淳一とは広上氏が高校生時代からの師弟関係であり、神奈川県の名門湘南学園の同窓生でもある。今回の音源リリースに当たっては広上氏の強い意向もあったことは言うまでもない。
東京に拠点を置く1956年創立のオーケストラ、日本フィルハーモニー交響楽団は、創立以来、日本人作曲家への新作委嘱を継続的に実施してきた。今回の作品集に含まれる尾高の「ピアノ協奏曲」は、その第41作にあたる。

ピアノ大好き人間である私にとって、このピアノ協奏曲はかけがえのない宝物です。
私の弟子でもある指揮者の広上淳一さん、ピアノの野田清隆さん、そして日本フィルの
方々の熱のこもった演奏は、当日サントリーホールでの鳴りやまない拍手を生みました。
交響曲は東日本大震災の年、2011年に仙台フィルハーモニー管弦楽団により初演されました。
生涯に一つは交響曲を書きたいと願った結果が、この「時の彼方へ」の誕生である。作曲中、震災を
意識したかとの問いが幾つかあったが、それは全く無かった。しかし、今振り返ってみると、どこかに
常に私が持つ現代社会への不安が内在しているかもしれない。
この度、ピアノ協奏曲、交響曲が配信されるのは大きな喜びです。
多くの方に楽しんでいただけたら幸いです。    2021年2月10日   尾高惇忠
  
「尾高惇忠:管弦楽作品集」主な配信サイト
●国内配信サイト (3月12日(金)配信開始)
[ストリーミング] LINE MUSIC、AWA、dヒッツ
[ダウンロード(ハイレゾ)] e-onkyo music、mora、レコチョク
[ダウンロード(通常音質)] mora、レコチョク
●グローバル配信サイト(4月16日(金)配信開始)
[ストリーミング] Apple Music、Spotify、Amazon Music Unlimited、YouTube Music
*ナクソス・ミュージック・ライブラリーは4月23日(金)より配信予定
[ダウンロード(通常音質)] iTunes Store、Amazon digital

<「尾高惇忠:管弦楽作品集」制作スタッフ> 
録音:鈴木重行、佐瀬亨、中野賢一   録音協力:渡辺喜久、藤田厚生
マスタリング・エンジニア:松坂大佑 (ナクソス・ジャパン)

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319日~】予告>日本フィル創立期のライブ音源より
3月19日(金)配信開始:
「ベニー・グッドマン・プレイズ・モーツァルト」 ※モノラル録音
1957年、わずか1週間の初来日中に、ブロータス・アールや渡邉曉雄ほか日本フィルの音楽家と残した貴重な放送音源を初公開。
■モーツァルト:クラリネット五重奏曲(JPMD-1015、1957年1月16日/日本青年館)
クラリネット:ベニー・グッドマン
ヴァイオリン:ブローダス・アール・渡邉曉雄 ヴィオラ:河野俊達 チェロ:黒沼俊夫

シャルル・ミュンシュ指揮
1962年の「伝説の公演」を、オリジナル記録音源から新たにマスタリング、新リリース。
■ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(JPMD-1020、1962年12月25日/東京文化会館)
■ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」(JPMD-1021、1962年12月27日/東京文化会館)
独唱:蒲生能扶子|小野邦代|森敏孝|岡村喬生 合唱:東京混声合唱団|二期会合唱団

3月26日(金)配信開始:
渡邉曉雄指揮
渡邉曉雄は、斬新なプログラミングで創立期日本フィルのレパートリー拡大に努めた。
■シェーンベルク:ワルシャワの生き残り(JPMD-1006、第31回東京定期演奏会1961年3月22日) 
ナビゲーター:伊藤武雄 合唱:東京コラリアーズ|二期会合唱団
■黛敏郎:涅槃交響曲(JPMD-1011、第104回東京定期演奏会、1965年9月15日)  
合唱:二期会合唱団|日本合唱協会|東京リーダー・ターフェルフェライン

齋藤秀雄指揮
齋藤秀雄はしばしば日本フィルに客演、古典派レパートリーでオーケストラに磨きをかけた。
■モーツァルト:交響曲第29番(JPMD-1007、第74回東京定期演奏会、1963年12月12日)

4月以降の配信予定:
ジャン・フルネ指揮 ※モノラル録音
フルネ初来日、オペラ「ペレアスとメリザンド」日本初演(オーケストラは日本フィル)直後に定期演奏会登場。フレンチ・レパートリーで聴衆を魅了した。
■ショーソン:交響曲(JPMD-1002、第12回東京定期演奏会、1958年12月12日/日比谷公会堂)

イゴール・マルヴィッチ指揮
初来日で日本の聴衆に鮮烈な印象を残したマルケヴィッチは、のちに日本フィル名誉指揮者に就任した。
■ヘンデル:合奏協奏曲Op.6 第5番
(JPMD-1003、第25回東京定期演奏会、1960年9月23日/日比谷公会堂)

渡邉曉雄指揮
シュタルケル(初来日)など若い音楽家を積極的に招聘するのみならず、日本人若手演奏家・作曲家の紹介にも尽力した。大学院生の野田暉行への作品委嘱も大抜擢であった。
■ハイドン:チェロ協奏曲(JPMD-1004、第27回東京定期演奏会、1960年11月28日/日比谷公会堂)
独奏:ヤーノシュ・シュタルケル
■ブラームス:アルト・ラプソディ(JPMD-1005、第46回東京定期演奏会、1962年6月12日)
独唱:戸田敏子 合唱:東京コラリアーズ|二期会合唱団
■ドヴォルザーク:スターバト・マーテル(JPMD-1009、第77回東京定期演奏会、1964年1月28日)
独唱:毛利純子|藤田みどり|森敏孝|岡村喬生 合唱:東京都民合唱団
■野田暉行:交響曲第1番[日本フィル・シリーズ第17作、世界初演] 
(JPMD-1014、第130回東京定期演奏会、1966年12月8日)

齋藤秀雄指揮
和波たかよしの楽壇デビュー公演。齋藤はブラームスの協奏曲を勧めたが、和波は満を持してグラズノフを選んだという。
■グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲(JPMD-1008、第74回東京定期演奏会、1963年12月12日)
独奏:和波たかよし

「創立期のライブ音源」主な配信サイト[ストリーミングのみ]:
●国内配信サイト:
LINE MUSIC、AWA、dヒッツ、レコチョク、楽天ミュージック
●グローバル配信サイト:
Apple Music、Spotify、Amazon Music、YouTube Music、Deezer(ハイレゾ対応サービスあり)、Facebook/Instagram(ミュージックスタンプ)

<「創立期のライブ音源」制作スタッフ>
マスタリング・エンジニア:田林正弘・宇野勝昭・富岡真紀(日本コロムビア)

JAPAN PHILHARMONIC ORCHESTRA RECORDINGS

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャケット・デザイン:D&DESIGN / D&DEPARTMENT PROJECT  イラストレーション:山田博之
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<関連リンク>
〇リリース特設サイト:https://japanphil.or.jp/news/jporecordings
〇配信商品情報(随時更新):https://japanphil.or.jp/goods/cd_dvd (近日中更新)
〇ナクソス・ジャパン 情報サイト:https://naxos.jp/special/JPMD1001

<関連情報>
〇日本フィルハーモニー交響楽団 プロフィール:https://japanphil.or.jp/orchestra/profile
〇創立指揮者 渡邉曉雄について:https://japanphil.or.jp/orchestra/profile/watanabe
〇邦人作曲家への委嘱初演「日本フィル・シリーズ」について:https://japanphil.or.jp/orchestra/series
 

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