“飛沫実証実験“を元にコロナ禍において事業継続の指針となる日本伝統芸能 吟剣詩舞 ガイドラインを作成

公益財団法人 日本吟剣詩舞振興会のプレスリリース

 公益財団法人日本吟剣詩舞振興会(以下「財団」という)は、日本伝統芸能 吟剣詩舞の舞台や教室指導などを安全におこなえるよう、指針となるガイドラインを作成し2021年3月公式YouTubeにて公開いたしました。

 吟剣詩舞とは、詩吟とも呼ばれる、漢詩の世界を吟じ上げる「吟詠(ぎんえい)」、刀を持ちながら舞い、詩の世界観を表現する「剣舞(けんぶ)」、そして、扇や衣装で吟詠世界を表現する「詩舞(しぶ)」、これら3つの総称からなる日本の伝統的な芸能です。

 財団では、2001年1月29日にニッショーホール(旧ヤクルトホール)にて、専門家や実演家からの助言を受け「吟剣詩舞活動における飛沫飛散状況検証」を実施しました。今回のガイドラインは、この実験結果を元に作成いたしました。

 2020年は従来実施されてきた大会やコンクール、講習会などが軒並み中止や延期という影響を受けました。財団では、このガイドラインが、縮小している事業の復活や、これからの活動を継続するサポートになることを期待しています。

 また、この実証実験およびガイドラインは、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(以下「専門家会議」という。)の「見解と提言」に基づき決定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和2年3月28日策定(令和2年5月25日変更)、及び内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長が、各都道府県知事宛に令和2年5月25日付けで提示した事務連絡「移行期間における都道府県の対応について」に基づき、現時点で実施もしくは考慮すべき、吟剣詩舞活動における新型コロナウイルス感染症の拡大予防対策として実施すべき基本的事例を示すものであります。

【ホームページ】  http://www.ginken.or.jp

ガイドラインは、YouTubeとweb にてご覧いただけます。Web版は実験内容やデータの詳細を確認できる「読むガイドライン」と、イラストで簡単に確認できる「ハンドブック」の2パターンを作成いたしました。全てのデータは下記リンクより閲覧、ダウンロードが可能です。「ガイドライン」と「ハンドブック」は印刷してご活用いただけます。

 

http://www.ginken.or.jp/index.php/news/news-2429/

 

 

読むガイドライン

実験内容と結果、対策方法が写真と文章で詳しく確認できるガイドラインです。

ハンドブック

イラストメインで作成されているガイドラインです。ページ数も少なくコンパクトな作りになっています。

<バックステージでも検証>
これまで多くの組織・団体が飛沫実験を行い、さまざまな場面での飛沫の拡散に関しての結果が出ていますが、吟剣詩舞は、舞台以外にコンクールなども多く開催されるため、バックステージ(控室)では、出演者による声出しのリハーサル(練習)が出演直前まで行われています。また、個人、団体と多くの人が出演するため控室に人が集まる場合があります。さらに、振興会に所属する各教室から、『稽古する際の基準も欲しい。』との要望を多くいただきました。このような事情を受けて、今回のガイドラインでは、舞台上のほかにバックステージと教室に見立てた空間を設定し、オンステージとバックステージの両方に対して飛沫実証実験を行い、活動の基準の参考となるガイドラインを作成いたしました。

 

 

<実験協力>

◆千葉大学工学部: 田中学(タナカ ガク)教授 / 太田匡則(オオタ マサノリ)准教授 /各研修室関係者
◆機器協力:カトー光研(株)
使用機材: 飛沫・エアロゾル可視化撮影システム「CV-74」

撮影動画より飛沫が確認された時間(6秒)を抽出して積算画像を作成し,飛沫の最大飛距離と個数を計測します。

 

 

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