新国立劇場バレエ団『コッペリア』無観客ライブ配信(無料)を行います(2021年5月2, 4, 5, 8日)

文化庁のプレスリリース

緊急事態宣言を受けて、全公演中止となりました新国立劇場バレエ公演『コッペリア』につきまして、この度、全4キャストの公演を無観客で上演し、無料でライブ配信いたします。

新国立劇場では、新型コロナウイルス感染症の影響で昨年来多くの公演が中止となりましたが、劇場にお客様をお迎えできないときも公演映像配信を通じて、国民の皆様に舞台芸術をお届けしてまいりました。新国立劇場に普段お越しいただいていない方も含め、映像配信は大きな反響をいただきました。

お出かけが難しいゴールデンウィーク、ご観劇を予定されていたお客様からバレエは初めてという方まで、この機会にぜひ多くの皆様にフランスのエスプリ薫る、ローラン・プティの傑作『コッペリア』をご自宅でお楽しみいただけましたら幸いです。
 

  • ライブ配信(無料)概要

【日時&主要キャスト】
2021年5月2日(日)14:00 
米沢 唯(スワニルダ)/井澤 駿(フランツ)/中島駿野(コッぺリウス)

2021年5月4日(火・祝)14:00 
木村優里(スワニルダ)/福岡雄大(フランツ)/山本隆之(コッぺリウス)

2021年5月5日(水・祝)14:00 
池田理沙子(スワニルダ)/奥村康祐(フランツ)/中島駿野(コッぺリウス)

2021年5月8日(土)14:00 
小野絢子(スワニルダ)/渡邊峻郁(フランツ)/山本隆之(コッぺリウス)

各日とも16:00頃終了予定(休憩1回含む)

【配信ページ】
新国立劇場YouTube:https://www.youtube.com/user/NewNationalTheatre

新国立劇場バレエ団Facebook:https://www.facebook.com/nnttballet

*配信リンクは決定次第、新国立劇場ウェブサイトにてご案内いたします。
*本動画につきまして、無断複製はお断りいたします。
*見逃し配信はございません。
*公演リーフレットをデジタルブックにて公開予定です。

【配信情報詳細ページ】
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/coppelia/
 

  • 芸術監督からのメッセージ                   

この度の『コッペリア』公演中止に際しまして、多くの方より温かいお言葉を頂戴し、有難うございます。

『コッペリア』全キャストの無料ライブ配信が決定致しました。

無観客になってしまったことはとても残念ですが、このような形で全国の皆さまにお届け出来ることを嬉しく思います。

そして、コロナ禍で苦しんでおられる方がたくさんいる中、ダンサーたちがこうして舞台に立てるだけでも有り難く思います。

今回デビューのダンサーたちもおりますし、同じ作品、振付でもキャストが変わるとこんなにも違うのだということを楽しんで頂けると思いますので、どうぞご期待ください。

新国立劇場舞踊芸術監督 吉田 都
 

  • ダイジェスト動画

 

 

  • 名振付家ローラン・プティによるバレエ『コッペリア』の魅力

 

ローラン・プティが画期的な演出と振付で創作した『コッペリア』は、1975年にマルセイユ・バレエで誕生しました。

それまで世界中で上演されていた『コッペリア』が19世紀の時代精神を体現するバレエだとすると、本作品は現代に生きる人々が主人公で、時代を超越した人生と愛がテーマとしてはっきり浮き上がります。プティ自身が演じたコッペリウスの名演が今でも語り継がれる、彼の代表作です。プティ独特のユーモアやフランス流の洒落た仕掛けの妙味はもちろん、ラストに待ち受ける奥深いメッセージが心に残る作品です。
 

  • 本作の見どころ

【小粋でおしゃれなプティ・ワールド】

写真:鹿摩隆司(2017年公演より)写真:鹿摩隆司(2017年公演より)

長閑な農村から、衛兵や街の娘たちで賑わう都会に舞台を移したプティ版『コッペリア』。主役のスワニルダとフランツの繰り広げるおしゃれな恋の駆け引きからプティ独特のコケティッシュな振付、洒落っ気が効いた美術・衣裳と、舞台の至るところまでプティ・ワールドをお楽しみいただけます。

【ユーモアの中に隠された、普遍的な愛と孤独というテーマ】

 

写真:鹿摩隆司(2017年公演より)写真:鹿摩隆司(2017年公演より)

パリジャンらしいユーモアに溢れた楽しい『コッペリア』ですが、実は多くの示唆に富んだ作品でもあります。

原典版と異なる重要な設定のひとつが、老人形師のコッペリウスがスワニルダに恋しているという点。彼を通して、人の愛とは何かといった普遍的な問いが浮かび上がってきます。全体を通して、スワニルダとフランツの溌溂とした若々しさと、老紳士コッペリウスの哀歓や孤独感が対照的に描かれており、ラストには何度見ても忘れられない印象的な幕切れが待ち受けています。

【ダンディな老紳士として描かれたコッペリウス】

写真:鹿摩隆司(2017年公演より)写真:鹿摩隆司(2017年公演より)

偏屈な老人として描かれることが多いコッペリウスですが、プティ版ではフロックコートや燕尾服を着こなす老紳士。かつてはプティ自身が演じ、自動人形コッペリアを相手にダンディに踊るワルツはこの作品を象徴するシーンとして有名になりました。
 

  • ものがたり

 

写真:鹿摩隆司(2017年公演より)写真:鹿摩隆司(2017年公演より)

人気者の衛兵たちと街の女の子で賑わうマルセイユの広場。スワニルダはフランツに夢中だが、フランツの方は気もそぞろ。彼は、コッペリウスの家のバルコニーに座っているクールな美少女コッペリアに心惹かれているのだ。

 「彼を惑わすコッペリアってどんな女の子なの?」居てもたっていられないスワニルダは、コッペリウスが落とした鍵を拾い、その留守宅に友人たちと忍び込む。

 

写真:鹿摩隆司(2017年公演より)写真:鹿摩隆司(2017年公演より)

人形の腕や足などの部品が無数に置かれているコッペリウスの家。帰宅したコッペリウスは、スワニルダたちを追い出すと、コッペリアとシャンパンで乾杯。愛しそうに彼女の手を取りワルツを踊る。だが何をしてもコッペリアは無表情。それもそのはず、彼女はコッペリウスが作った自動人形だった。ダンディな紳士コッペリウスの秘密はそれだけではない。彼は、若いスワニルダに想いを寄せ、彼女そっくりに作った人形で、孤独を慰めていたのだった。

 

写真:鹿摩隆司(2017年公演より)写真:鹿摩隆司(2017年公演より)

そこにコッペリアに会おうとフランツが忍び込んできた。コッペリウスは、彼を眠らせ、その魂を抜き出しコッペリアに注入。彼女を人間にしようというのだ。すると本当にコッペリアが動き出したではないか!コッペリアは気ままにふるまいコッペリウスを翻弄する。実はこれにはからくりがあった。スワニルダがコッペリアの振りをしていたのだ。真相が明らかになると、フランツは自分の本当の気持ちに気が付く。幸せな若いカップルは友人たちの祝福を受けるが、愛するものを失ったコッペリウスは独り茫然と立ち尽くすのだった。

 

  • 新国立劇場について

新国立劇場は、 日本唯一の現代舞台芸術のための国立劇場として、オペラ、 バレエ、 ダンス、 演劇の公演の制作・上演や、 芸術家の研修等の事業を行っています。

Web: https://www.nntt.jac.go.jp/
English Page: https://www.nntt.jac.go.jp/english/
 

 

新国立劇場新国立劇場

 

  • 新国立劇場バレエ団について

新国立劇場バレエ団は、1997年に新国立劇場の開場とともに発足しました。

「白鳥の湖」をはじめとする古典作品から、アシュトン、バランシンといった振付家による20世紀の名作、さらには現代振付家の作品に至るまで幅広いレパートリーを持っており、日本を代表するトップバレエダンサーと世界レベルと評される圧巻のコール・ド・バレエを有する日本有数のバレエ・カンパニーです。

 

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