【日本初披露】伝説的ピアニスト、グレン・グールドの音楽表現でAIがピアノを演奏、東京ミッドタウン「未来の学校祭」にて披露

ヤマハ株式会社のプレスリリース

ヤマハ株式会社は、2020年2月20日(木)から2月24日(月・振休)にかけて東京ミッドタウンで開催されるイベント「未来の学校祭」にて、グレン・グールドの演奏表現を習得したAIシステムによるピアノ演奏を披露します。

グレン・グールド没後から約37年、今は亡き伝説的ピアニストの演奏にAIで迫ったシステムによる演奏の日本初披露となります。
 

『Dear Glenn』オフィシャルサイト:https://www.yamaha.com/ja/about/ai/dear_glenn/

今回展示するのは、AI(人工知能)と人間の共創の可能性を追求するためのプロジェクト『Dear Glenn』の成果として開発されたAI搭載のピアノ演奏システムです。どんな楽曲でも楽譜のデータさえあれば、伝説的なピアニストとして知られるグレン・グールドのタッチでピアノを演奏することができ、その再現手法として世界初※1となる「深層学習技術」※2を採用しています。

昨年9月にオーストリアで行われた世界最大規模のデジタルアートの祭典「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」で初披露を行い、AIシステムによるコンサートでは会場が満員となるなど好評を博しました。

今回、AIシステムによる演奏の日本初披露をはじめ、ドキュメントビデオのモニター上映、プロジェクトのパネル紹介などを行います。AIシステムによる演奏披露では、グールドの代表曲として知られるJ.S.バッハ 《ゴルトベルク変奏曲》(BWV 988)のほか、彼の未演奏曲の演奏も予定しています。いずれの楽曲も学習データには含まれておらず、模倣する音源が無い状態でAIが独自に解釈したグールドの表現での演奏を披露するユニークな試みとなっています。

「アートやデザインを通じて、学校では教えてくれない未来のことを考える新しい場」をコンセプトとする「未来の学校祭」で、当社は、AIと人間が共創する新しい音楽表現の可能性を提示したいと考えています。

<展示概要>
期間:
2020年2月20日(木)~2月24日(月・振休) 各日11時~21時
場所:東京ミッドタウン・ガレリア1F ツリーシャワー前 (〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-1)
入場料:無料
展示内容:AIシステムを搭載した自動演奏機能付きピアノの展示、AIシステムによる演奏の披露(一部時間帯生演奏)、ドキュメントビデオなどのモニター上映、パネル展示など。

<「DAPPI MUSIC PERFORMANCE」(主催:東京ミッドタウン、協力:ヤマハ株式会社 ※事前申込制)>
日時:2020年2月20日(木) 18時30分~19時30分(開場18時)
場所:東京ミッドタウン・ホールA(〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-1)
入場料:無料
展示内容:「未来の学校祭」のオープニングパフォーマンス「DAPPI MUSIC PERFORMANCE」において、当社の協力のもと、人間とAIの共創をテーマに、AIが奏でる音楽を人間がリアルタイムにヴィジュアライズするなどのパフォーマンスを予定。
申込方法:事前申込制となります。詳細については以下「未来の学校祭」公式サイトをご覧ください。
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/school_future/

<グレン・グールド>

(c) Jock Carroll, courtesy of the Estate of Jock Carroll and The Glenn Gould Foundation(c) Jock Carroll, courtesy of the Estate of Jock Carroll and The Glenn Gould Foundation

1932年カナダ・トロントに生まれ、1982年に50歳の若さで没した伝説的ピアニスト。1956年に発売されたデビュー盤「ゴルトベルク変奏曲」を皮切りに、特にJ.S.バッハの演奏について極めて高い評価と功績を残したことで知られています。1964年、コンサートからの引退を表明し、以降、録音に没頭するなど、電子メディアでの発表に傾倒しました。また、低い椅子に腰掛けかがみこむように演奏する姿勢や、録音時にもかかわらず鼻歌を歌いながら演奏するなど、その斬新かつ独特の奏法も世間からの注目を集めました。晩年にはバッハの「ゴルトベルク変奏曲」をはじめ3枚のアルバムをヤマハのコンサートピアノで録音しました。

<『Dear Glenn』プロジェクト>

(c)vog.photo(c)vog.photo

AI(人工知能)と人間の共創の可能性を追求するためのプロジェクト。グレン・グールドは、早くから電子メディアによる録音に傾倒し、奏者と聴衆の新しい関係性に着目したことでも知られています。プロジェクト名の『Dear Glenn』は、新しいテクノロジーに可能性を見出した彼の姿勢に敬意を評し、着想を得たことに由来します。プロジェクトや技術の詳細については以下公式サイトをご覧ください。
https://www.yamaha.com/ja/about/ai/dear_glenn/

<「未来の学校祭」>
「未来の学校祭」は、昨年に続き2回目の開催となる東京ミッドタウンとアルスエレクトロニカによる未来の社会をみんなで考える新しいお祭りです。アーティストによる社会への問いかけをきっかけに、さまざまなクリエイターや企業が来場者とともに、未来の社会を考えます。コンセプトは「アートやデザインを通じて、学校では教えてくれない未来のことを考える新しい場」。2月20日(木)から2月24日(月・振休)の期間中、東京ミッドタウン各所では「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」出展作品を中心に、イベント来場者はExhibition、Performance、Workshop、Talkなど子供から大人まで楽しめるプログラムを自由に体験することができます。
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/school_future/

<「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」>

オーストリア・リンツ市を拠点に置くメディアアートの研究機関である「アルスエレクトロニカ」が開催する、最先端のアート、テクノロジー、サイエンスをテーマにした祭典です。1979年から40年に渡る歴史を持ち、メディアアートのイベントとしては世界最大規模を誇ります。今年は45の国と地域から約11万人が来場し、リンツの様々な場所で催されれる展覧会、パフォーマンス・イベント、国際会議を通して議論を深め、新しい繋がりを生み出しました。
英語公式サイト:https://ars.electronica.art/festival/en/about/

※1: 2019年8月現在、当社調べ。
※2: コンピューターに物事を理解させるための機械学習方法の一つ。ニューラルネットワークという数理モデルを多層的に使用して情報処理を行うことが特徴。

参考:これまでのヤマハのAIに関する取り組み
●故リヒテルのタッチを再現し、AI合奏システムでベルリン・フィルメンバーとの共演を披露:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2016/16090701/
●AIテクノロジーでダンサーをピアニストに:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2017/17122601/
●AIが人間とのピアノ連弾・管楽器アンサンブルに挑戦:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2017/17121201/
●人と楽器をつなぎ合奏の楽しさを引き出すAI技術を搭載した体験型インスタレーションをSXSWで披露:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2018/18030101/
●グレン・グールドらしい音楽表現で演奏するAIシステムを「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」にて初公開:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2019/19082901/
●美空ひばりの新曲ライブの実現を支援あの歌声を当社最新の歌声合成技術『VOCALOID:AI™』で再現:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2019/19090302/

『Dear Glenn』オフィシャルサイト
https://www.yamaha.com/ja/about/ai/dear_glenn/
ヤマハ 企業情報サイト/ニュースリリース
https://www.yamaha.com/ja/news_release/

※文中の商品名、社名等は当社や各社の商標または登録商標です。
※このニュースリリースに掲載されている情報などは、発表日現在の情報です。
 発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

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