Quincy Jonesは音楽ファンのための新しいNFTマーケットプレイスをテゾス(Tezos)ネットワークにて稼動支援

TZ APAC Pte Ltdのプレスリリース

Jones、Whitney Houston、TLC、Doja Cat、John Legendなどが、より環境に優しい「OneOf」プラットフォームでコレクションを発売する予定です。(6月予定)

 

   Quincy Jones

 NFTマーケットプレイスがユーザーフレンドリーかつ、販売されるNFTが誰でも手に入れることができるなら、NFTはファン体験を大きく変える可能性があります。「Rolling Stone」によると、「OneOf」と呼ばれる新しいマーケットプレイスは、ミュージシャンや音楽愛好家に特化して、デザインされています。このマーケットプレイスは、子供やティーンエイジャーを含む、より安価なNFTの選択肢を探しているファンにより良いサービスを提供するために、火曜日に自社の計画を発表します。 

Quincy Jones、Whitney Houston、Doja Cat、John Legend、TLC、Charlie Puth、Jacob Collier、G-Eazy、Alessoなどのスターたちが、すでにコレクションを用意しており、6月中に予定されているOneOf社の設立に合わせて発売される予定です。また、Quincy Jonesは、同社のパートナーであり、オーナーでもあります。Quincy Jones Productionsの社長であるAdam Fell氏は、デジタルメディア企業の経営者であるJoshua James氏、ハイテク企業家のLin Dai氏と共同でOneOf社を設立しました。約2年前から構想を練っていた同社は、最近シードラウンドで6,300万ドルを調達しました。技術系の投資家には、88risingの共同創業者であるJason Ma氏や、Zoomの初期の投資家の一人であるBill Tai氏などがいます。(Tai氏は、CryptoKittiesを開発したDapper Labsの初期投資家でもあります。) 

今のところ、最も人気のあるNFTプラットフォームを見てみると、取引関連のデータや仮想通貨イーサリアムをベースにした分かりにくい価格で画面が埋め尽くされてしまい、一般人は頭を抱えてしまうでしょう。12歳のポップミュージックファンは、トークンを保管するMetamaskウォレットのダウンロード方法を知らないかもしれません。しかし、基本的なオンラインショッピングのために、お父さんやお母さんのクレジットカードを借りる方法は知っているでしょう。そのため、OneOfでは、仮想通貨による支払いだけでなく、クレジットカードも利用できるようにすると、Dai氏はRolling Stone誌に語っています。(YellowHeart社も、今月初めにマーケットプレイスを立ち上げた際に、クレジットカードの使用を許可しています。) 

また、NFTは、ほとんどの場合、かなり高価です。ここ数カ月、アーリーアダプターによる入札などで数百万ドルの値が付く作品が出たことが話題になっていますが、10ドルや25ドルの選択肢を求める低予算のファン向けのNFTはほとんど存在しません(その主な理由は、イーサリアム上での発行コストで、クリエイターはNFT1個あたり150ドルものコストを負担する可能性があり、利益を出すためにはNFTをそのコスト以上の価格で販売しないといけないからです。)

OneOfはイーサリウムブロックチェーン上で稼働しないです。そのため、チームは、このプラットフォームでは、「業界初のコミットメント」として、発行コストをゼロにすることが実現できると信じています。イーサリウムではなく、OneOfはTezosネットワーク上で稼働します。 Dai氏はチェーンの決定に関して、以下のように述べています。 「Dapper Labsチームは、イーサリウムではNFTをスケールアップしてサポートすることができないという結論に達しました。Dapperがあまりにも多くのトランザクションを処理していたため、実際にイーサリウムの処理速度が低下してしまいました。イーサリウムは十分な速度でトランザクションを処理できませんでした。また、あまりにも多くのトランザクションを処理していたため、コストが急上昇してしまいました。そこで彼らは、その後2年半かけて独自のブロックチェーンを構築しました。」

OneOfはトークンを提供しますが、1/5~1/20のトークンを保持するダイヤモンドティア、1/100~1/1000のトークンを保持するプラチナティア、そして1/10,000~1/100,000のトークンを保持するゴールドティアがあります。必要となる資金はゴールド、プラチナ、ダイヤモンドの順に大きくなります。 

Fell氏は以下のように言っています。 
「ここにアーティストにとって魅力的な要素があると考えています。私たちは、アーティストに発行やガスの手数料を請求しないので、アーティストはいくらでもNFTを売ることができます。アーティストが1個のNFTを100万ドルで売るか、100万個のNFTを1ドルで売るかは問題ではありませんが、アーティストによっては、特にデビューしたばかりのアーティストにとっては後者の方がずっと良い場合もよくあります。」

また、OneOfは環境に優しいTezosとの関係によって、NFTに対して環境への影響から懐疑的となっている有名人からの信頼を勝ち取れると信じています。 

Dai氏は「1、2年前に計算を行い、イーサリウムの消費電力量が天文学的な数字となることを確認しました。」と言い、さらに現在1個のNFTを発行するのに、アメリカの一般的な家庭の2日分の電力が消費されていることも付け加えました。彼は、「より責任のある方法で、ファンのアーティストに力を与えたい。」と言いました。 

それでは、Tezosはどれだけ違うのでしょうか。
Dai氏はこの違いを非常にシンプルに以下のように説明しています。 
「ビットコインは第一世代のブロックチェーンテクノロジーで、その開発者たちはネットワークへの攻撃を防ぎ、悪意のある人物などによって記録を改ざんされないようにすることにフォーカスしていました。そのため、実装されたアイデアは普通のコンピュータでは計算することが不可能な数学的な問題を計算する専用のチップで動く専用のコンピュータを使う、Proof of Workという仕組みでした。計算が難しいため、ネットワークを攻撃するには莫大なコストがかかります。 

第二世代は基本的にイーサリウムです。イーサリウムはプログラム可能ですが、その分、攻撃されやすくなっています。第二世代のアイデアも第一世代と同じように、難解な計算に基づくものです。しかし、開発者はGPUでも問題を解決できるようにしきい値を下げました。たしかに効率は上がりましたが、今では何千、何百万ものコンピュータやグラフィックカードがイーサリウムのマイニングを行っています。トランザクションを承認するための障壁として、依然として計算能力が必要なのです。 

第三世代の理論は6~8年前から存在しています。多くの新しいブロックチェーンはこの3つ目のグループのアイデアに基づいて構築されています。その考えは、膨大な計算能力が必要とされるビットコインやイーサリウムの「Proof of Work」に対し、「Proof of Stake」と呼ばれていて、Proof of Workと比べて必要となる計算能力は遥かに小さいです。その代わり、承認者は自分の資産、たいていの場合はそのブロックチェーンのトークンをステークすることで、トランザクションの承認に参加できます。これらのトークンは担保となります。もしも、承認者が悪意のある行動を行った場合、その担保はネットワークによって没収されます。ネットワークが大きくなればなるほど必要となる担保も増えるため、攻撃するのはより困難になります。この方法の方が、はるかに効率的です。実際のトランザクションの記録と承認に必要となる計算能力はとても小さいです。イーサリウムやビットコインでトランザクションを承認する前に求められる計算問題は不要です。さらに、イーサリウムでさえも「Proof of Stake」が進むべき方向であることに合意しており、今後のアップデートで「Proof of Stake」に移行する予定です。 

また、Tezosは独自の「Liquid Proof of Stake」を採用しており、これはさらに効率的です。その結果、OneOfでのNFTで必要となる電力量は1回ツイートをするのと同じぐらい、そしてイーサリウムのようなネットワークと比較したら200万分の1の電力量です。」 
とはいえ、まだ環境に優しいとは言えないので、OneOfは、NFTを販売するたびにプラットフォームの収益の5%を、アーティストが選んだ慈善団体か、環境保護活動のパートナーに寄付することを約束しています。 

これに対して、Fell氏は以下のように述べています。 
「これが、Quincyと私が参加した大きな理由のひとつです。環境に配慮したプラットフォームでなければ採用しないというアーティストがたくさんいることはわかっていました。このソリューションは、アーティストたちを大いに刺激しました。」 

また、Quincy Jonesは、起業家でありOneOfの共同設立者であるJoshua James氏とJonesの兄が幼少期に親しくしていたという、個人的なつながりもあり参加しました。Jonesの義理の姉に勧められて、Fell氏とJames氏が出会ったのは、Fell氏が10年以上前、Quincy Jones Productionで働き始めたばかりの頃でした。実際に会ってみると、Jamesには革新的なアイデアがあり、その当時Jones氏はNFTが何であるかさえ知りませんでした。

そして、Fell氏は以下のように言っています。 
「彼らはこのプロジェクトに早期から取り組んでいました。彼らが、集めてきた資金、環境に配慮したアプローチ、そしてどのような水準の成功を収めたアーティストでもNFTを利用してキャリアに貢献できるようにするという民主化を追求していることを話してくれた時、本当に興奮しました。Quincyはアーティストや音楽家のことを本当に大切にしているので、この構想を思いつくのは簡単なことでした。」 

他のプレイヤーについて尋ねられたFell氏は、OneOfには他にも音楽業界からの投資家がいることは認めましたが、それが誰かはまだ公開できないと言いました。

また、OneOfは新しいアーティストのためのスポットライトプログラムにも取り組んでいます。Fell氏はこのプログラムについて、以下のように言っています。 
「私たちはデビューしたばかりのアーティストの中で、本当に信頼できる人を探しています。そういったアーティストに、前払いのような金銭的なサポートやNFTをリリースすると決めた時のマーケティングサポートを行っています。レーベルのように聞こえるかもしれませんが、私たちは何も所有しません。そのおかげで、私たちは非常に柔軟な対応ができます。」 

そして、Barbara Doza とErick The Architectの2人が、このプログラムからデビューする最初のアーティストに選ばれました。 また、OneOfチームは、単なるマーケットプレイスとしてではなく、アーティストのNFTのほとんどを自らデザインしています。OneOfは、最初の12ヶ月間でリリースする、212個のビッグネームのNFTをすでに決定しています。 

Dai氏は、ここ数カ月でデジタルアートに力を入れている競合他社と比べて、one ofには音楽NFTや体験型NFTの分野ではアドバンテージがあると考えています。OneOfの作品の中には、特にペインターやグラフィックデザイナーを兼ねているミュージシャンのように、オーディオビジュアルの要素が含まれているものもありますが、Dai氏は、ミュージシャンとビジュアルアーティストは、それぞれ自分の得意なことをするべきだと考えていて、以下のように言っています。 
「音楽アーティストたちは、他のプラットフォームでアートをリリースする実験を行っていますが、私たちは、最終的にファンが集めたいものはそれではないと考えています。Andy Warholが歌う「Happy Birthday」の音源を持っていたとしたら、それ自体はクールですが、それは彼の「Campbell’s soup」の絵ほどにはコレクションされないでしょう。」

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