株式会社ソニー・ミュージックソリューションズのプレスリリース
北米最大のアニメイベントとしてアメリカのみならず世界から毎年多くのアニメファンを集める“Anime Expo”。昨年は新型コロナウイルスの影響でオンラインイベント“Anime Expo Lite”として開催されたが、そのなかでアニメ音楽誌・リスアニ!が同イベントとのコラボイベントとして“LisAni!LIVE L.A.”を行い、アメリカおよび世界中にアニメ音楽の熱狂的なステージを展開した。そして、昨年に続いてオンライン開催となった“Anime Expo Lite 2021”でもそのコラボレーションは継続、“ANIME EXPO LITE 2021 × LisAni!LIVE L.A.”として今年も開催される運びとなった。世界中で人気のアニメ作品とアーティストによる熱狂のステージの模様をお届けしよう。
“LisAni!LIVE L.A.”のトップバッターを飾ったのは、まもなくTVアニメの放送がスタートする『ラブライブ!スーパースター!!』より、スクールアイドルグループ、Liella!の五人。伊達さゆり(澁谷かのん役)、Liyuu(唐 可可役)、岬 なこ(嵐 千砂都役)、ペイトン尚未(平安名すみれ役)、青山なぎさ(葉月 恋役)からなるこのグループは、今年4月にシングル「始まりは君の空」でデビューしたばかり。そのステージは5月にリリースイベントでお披露目したてということで、今回のラインナップのなかでもとりわけフレッシュなグループだ。そんなLiella!のステージは、「始まりは君の空」からスタート。まさに“始まり”を告げるような高揚感溢れるイントロとともにステージ上の五人が躍動する。この曲をはじめ、Liella!のサウンドはこれまでのラブライブ!シリーズにあったポジティブなポップサウンドを踏襲しながら、新世代らしいよりスタイリッシュな印象がある。そのなかで彼女たちも個々の歌唱やダンスでしっかりと個性を発揮し、サビでは息の合ったフォーメーションを見せるなど、そのポテンシャルの高さを見せつけてくれた。さらにはラブライブ!シリーズではお馴染みの、ステージ後方のスクリーンに映し出されたアニメーションMVとシンクロしたステージングも見事にこなし、初々しさのなかにも確かな実力をのぞかせるステージとなった。
そして緊張の面持ちで英語でのMCに挑戦したあとは、振付もキュートな「Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!」、ボーカルをしっかり聴かせるメロディアスな「私のSymphony」とエネルギッシュなステージを展開。最後は「Dreaming Energy」で軽快に、“はじめまして”のステージを終えた。
<Liella! SETLIST>
M01 始まりは君の空
M02 Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!
M03 私のSymphony
M04 Dreaming Energy
続いては、原作コミックスとともに世界中で絶大な人気を誇る作品『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの主題歌を担当する実力派ボーカリストたちによるユニット、JO☆STARSのステージ。その幕開けは富永TOMMY弘明による第1部『ファントムブラッド』のOP主題歌「ジョジョ~その血の運命(さだめ)~」から。地を這うような力強いTOMMYのボーカルは、その景色を一気に『ジョジョ』の世界観へと誘う。
そんなTOMMYの熱気溢れるパフォーマンスのあとは、Codaによる第2部『戦闘潮流』のOP主題歌「BLOODY STREAM」へ。一転してスタイリッシュなサウンドに乗せ、Codaのミステリアスでクールなボーカルが冴え渡る。
続いては第3部『スターダストクルセイダース』より、橋本仁による「STAND PROUD」でまたしても景色が一変。ヘビメタリックなファストビートに乗せて橋本のパワフルなシャウトが放たれた。
そのあとはTOMMY、Coda、橋本の三人が集結し、JO☆STARSとして第3部『スターダストクルセイダース』の『エジプト編』OPテーマ「ジョジョ その血の記憶~end of THE WORLD~」を披露。三人のボーカルが怪しく絡み合うミステリアスなイントロダクションから激しいビートとともに複雑な展開へと流れ込み、スリリングなマイクリレーを見せた。
それぞれソロでも素晴らしいパフォーマンスを見せる彼らが三人揃えば、その破壊力はさらに数倍にも膨れ上がり、サビの最後に聴かせる「オラオラオラオラ!」ラッシュは、スタープラチナのごとく強烈な圧力をもって耳に飛び込んでくる。『ジョジョ』のために生まれた名曲たちをこのうえないパフォーマンスで体感できたステージ、ここまででも満足できるステージだったのだが、ラストにCodaが再度ステージへ。なんと第5部『黄金の風』のOPテーマ「Fighting Gold」を英語で披露。海外のファンには実に嬉しいサプライズとなった。
<JO☆STARS SETLIST>
M01 ジョジョ~その血の運命(さだめ)~/富永TOMMY弘明
M02 BLOODY STREAM/Coda
M03 STAND PROUD/橋本仁
M04 ジョジョ その血の記憶~end of THE WORLD~/JO☆STARS
M05 Fighting Gold – English Ver.-/Coda
“LisAni!LIVE L.A.”中盤戦、そのステージには若き実力派シンガー・ASCAが登場。2017年にアニメ音楽誌「リスアニ!」の付録CD「RUST」にて誌上デビューを果たし、TVアニメ『Fate/Apocrypha』2ndクールのEDテーマ「KOE」でメジャーデビューして以降は、数々のアニメ作品でその魅力的な歌声を聴かせている。
この日のステージは昨年リリースしたTVアニメ『ダーウィンズゲーム』のOPテーマ「CHAIN」で勢い良くスタート。彼女の楽曲特有の、アッパーでメロディアスなサウンドに乗せ、序盤からパワフルなボーカルを聴かせる、さすがのパフォーマンスだ。直後のMCで「最後まで全身全霊の歌、お届けしたいと思います」と告げたあとは、最新シングルより「カルぺディエム」を披露。海外でも人気のゲーム作品をTVアニメ化した『すばらしきこのせかい The Animation』のEDテーマとなったこの曲は、ギターサウンドが印象的な、ダークなロックチューン。そこでも熱のあるボーカルを聴かせ、ステージ上の熱量もグングンと上昇していく。
かと思えば、TVアニメ『ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』のEDテーマで美しい旋律が印象的なバラード「雲雀」では、優しい歌唱で聴く者を魅了する。そしてTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』のOPテーマ「RESISTER」で再びアグレッシブなサウンドに戻り、スリリングな展開のなかで圧巻のパフォーマンスを聴かせ、表情豊かな歌声をいかんなく発揮。そして最後にはさらに激しく、TVアニメ『魔法科高校の劣等生 来訪者編』のOPテーマ「Howling」へ突き進む。サビでの“Wow-wow”のパートでは無観客ながらもオーディエンスのシンガロングが聴こえてくるような盛り上がりで圧倒的な歌唱を聴かせ、ステージをあとにした。
<ASCA SETLIST>
M01 CHAIN
M02 カルペディエム
M03 雲雀
M04 RESISTER
M05 Howling
次に登場したのは、多様なメディア展開を見せる次世代ガールズバンドプロジェクト「Bang G Dream!(バンドリ!)」から生まれた最も新しいリアルバンド、Morfonicaだ。ボーカルの進藤あまね(倉田ましろ役)、ギターの直田姫奈(桐ヶ谷透子役)、ベースの西尾夕香(広町七深役)、ドラムのmika(二葉つくし役)、ヴァイオリンのAyasa(八潮瑠唯役)からなる五人組で、昨年の春にスマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」に初参加したフレッシュなグループだ。しかしその実力は確かなもので、Ayasaのヴァイオリンのフレーズから始まる「flame of hope」ではメロディアスかつパワフルなバンドサウンドを聴かせる。
mikaの手数の多いドラムや西尾のリズムを支えるベース、直田のシャープなギターにAyasaのバンドサウンドを扇動するヴァイオリン、そして進藤のイノセントな魅力を持つボーカルと、個々のパートとしてもバンド全体としても実に個性的なサウンドを聴かせる。
続く「Daylight -デイライト-」でも個性的かつバランスの良いサウンドが印象に残る。ステージ経験もまだ1年ほどながら、その存在感は抜群だ。英語でのMCを披露したあとは、進藤が「このステージで見たい景色を、あなたにも見てほしい」と歌詞の一節を口にし、「金色へのプレリュード」へ。爽やかなサウンドに力強いメッセージが込められたこの曲でも素晴らしいパフォーマンスを見せ、最後の楽曲「ブルームブルーム」へ。ロッキンなこの曲では、バンドのボルテージもピークに達したかのような熱量溢れるパフォーマンスを披露。新たなバンドとしてこれまでにない個性的なサウンドを展開したMorfonicaのキャリアはまだ始まったばかりだが、その先の未来が楽しみになるような素晴らしいステージだった。
<Morfonica SETLIST>
M01 flame of hope
M02 Daylight -デイライト-
M03 金色へのプレリュード
M04 ブルームブルーム
今年の“LisAni!LIVE L.A.”のトリを務めたのは、熊谷和海(g、vo)、石川大裕(b、cho)、廣瀬拓哉(ds、cho)の三人による大阪出身のロックバンド・BURNOUT SYNDROMESだ。“青春文學ロックバンド”と称したバンドサウンドで国内の音楽フェスを含むライブシーンでも絶大な支持を得ており、数々のアニメ作品の主題歌を担当し、海外でも多くの人気を集めている。そんな彼らが念願だったという“リスアニ!LIVE”でのステージで最初に鳴らしたのは、メジャーデビューシングルにしてTVアニメ『ハイキュー!! セカンドシーズン』第2クールのOPテーマに起用された「FLY HIGH!!」。分厚いコーラスと疾走感溢れるソリッドなバンドサウンドがとにかく心地良い。
その直後に聴こえてきたのはあの印象的なコーラスワーク。そう、TVアニメ『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』のOPテーマ「ヒカリアレ」だ。今回の出演が決まったあとに熊谷が特別にアレンジしたという『ハイキュー!! 』楽曲の連続に、ステージ上のボルテージは早くもピークに。“光あれ”と歌う壮大なサビも含めて何から何まで素晴らしい。「“リスアニ!LIVE”、光あれ!」という熊谷が締め括ったあとは、TVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』のOPテーマ「PHOENIX」へと続く。熊谷が歌詞の通り固く握り締めた拳を天に掲げてスタートしたキャッチーな1曲のあとは、TVアニメ『ましろのおと』のOPテーマ「BLIZZARD」へ。三味線の旋律や主人公・澤村 雪役の島崎信長の声も聴かれる、和のテイストが盛り込まれた1曲だ。そして最後には「おはよう世界」というリフレインが流れ、TVアニメ『Dr.STONE』のOPテーマ「Good Morning World!」を披露。まさにBURNOUT SYNDROMESのサウンドが強烈なインパクトとともに日本から世界へと発信された、パワフルにして爽快感溢れる、そして何より衝撃的なステージとなった。
<BURNOUT SYNDROMES SETLIST>
M01 FLY HIGH!!
M02 ヒカリアレ
M03 PHOENIX
M04 BLIZZARD
M05 Good Morning World!
二度目となった“Anime Expo Lite”とのコラボイベント“LisAni!LIVE L.A.”は、昨年と変わらずリスアニ!が世界に向けて自信を持って届けられるアーティストによる、終始エネルギッシュなステージとなった。そのラインナップは近年デビューした若手からベテランまで世代は幅広く、さらには自身が背負うアニメ作品の魅力も様々で、実にバラエティ豊かなものに。世界中で愛されるアニメ、そしてアニメ音楽の多様性に富んだ魅力をライブで発信することができたと感じさせたこの日、オンラインながらその熱狂は北米をはじめ世界中へと確かに届いたはずだ。そして、素晴らしい音楽たちが“Anime Expo”のオーディエンスの前で鳴らされる、そんな未来が実現することを願ってやまない。
TEXT BY 澄川龍一 PHOTOGRAPHY BY 山本マオ
●イベント情報
ANIME EXPO LITE 2021 × LisAni!LIVE L.A.
LA現地時間 7月3日(土)15:00~17:30
オンライン配信イベント“Anime Expo Lite 2021”にて配信
“Anime Expo Lite 2021”の公式サイトはこちら
https://www.tixr.com/groups/animeexpolite/events/anime-expo-lite-2021-benefitting-hate-is-a-virus-23015
出演者(五十音順)
ASCA/JO☆STARS/BURNOUT SYNDROMES/Morfonica(BanG Dream!)/Liella!(ラブライブ!スーパースター!!)
日本国内配信
7月4日(日)7:00~9:30 TIXRにて配信
アーカイブ配信
LA現地時間:7月16日(金)23:55まで
日本時間:7月6日(火)4:00~7月17日(土)15:55まで
チケット
日本時間:7月17日(土)4:00まで購入可能
日本での配信チケットの購入はこちら
https://www.anime-expo.org/anime-expo-lite-lisani-live-la-ticket-how-to
●関連リンク
“Anime Expo Lite 2021”公式サイト
https://www.tixr.com/groups/animeexpolite/events/anime-expo-lite-2021-benefitting-hate-is-a-virus-23015
“Anime Expo Lite 2021”国内チケット購入サイト
https://www.anime-expo.org/anime-expo-lite-lisani-live-la-ticket-how-to
※島崎信長の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記