【レポ】ポコラート世界展「偶然と、必然と、」でアーティストの生の表現を堪能

期間2021年7月16日(金)〜2021年9月5日(日)
場所アーツ千代田 3331

現在、『アーツ千代田 3331』で開催されているポコラート世界展「偶然と、必然と、」−障害のある人、ない人、アーティストの生の表現を世界に解き放つ−。日本初公開となる作家や作品を含む世界22カ国の作家50名による創作物240点余が展示されており、貴重な作品も見ることができます。

ポコラート世界展「 偶然と、必然と、」が開催中

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『アーツ千代田 3331』では2021年9月5日(日)までの期間限定で、世界22ヶ国の作家50名による展覧会ポコラート世界展「偶然 と、必 然 と、」ー障害のある人、ない人、アーティストの生の表現を世界に解き放つーが開催されています。

多様な地域性や文化を反映しながらも、作者の内なるエネルギーが形となって現れた「美術」という枠にとどまらない唯一無二の表現をした創作物を集め展示しているということで、実際に見に行ってきました。

6つのテーマから構成された240点余の作品

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展覧会では、自己の内面や身近な事象、作者を取り巻く世界の成り立ち、過去の記憶や空想の世界など6つのテーマに沿った240点余もの作品を展示。

中には、パリとプラハを拠点とするアー ル・ブリュットの非営利研究機関「abcdコレクション」からも複数の作品が出展しており、また同コレクションの一部が『ポンピドゥ・センター』に収蔵されることも決定しているとのこと。

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芸術文化人類学を専門とするキュレーターが約1年を費やして世界23都市で独自にリサーチし、キュレーションを行ったという展示作品。

海外から出展する35名の作家のうち28名の創作が日本初公開であり、さらに文化施設で世界初公開となっている作品も一部存在しています。

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中でも個人的に印象に残ったのは、こちらのベルギーのアーティスト、ローラ・デルヴォーさんの作品。

石のように硬くなるまで何重にも毛糸や糸が巻きつけられた置き物。
息ができるようにとあえて顔には巻かない、そんな配慮もされている作品はローラ・デルヴォーさんの優しさを感じられ、惹きつけられるものがありました。

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こちらはドイツ、ベルリン出身の女性ワンダ・ヴィエーラ=シュミットさんの作品。

10年間で25万枚以上ものドローイングを描き溜めたのだそうで、このドローイングは自身とドイツ国防省にあるようなコンピューターのみが認識できるデータになっており、世界を救済するために使用されているそう。

これだけでもたくさんあるように見えますが、なんと全体の1/10の量。全てはドイツ連邦国防軍軍事歴史博物館に所蔵されているとのことです。

こんなにもたくさんのドローイングを毎日書き続けられる、そんな彼女の継続力に感動さえ感じました。

おわりに

ポコラート世界展「偶然と、必然と、」にはアーティストの想い詰まった作品が展示されており、一つ一つの作品をじっくり見ることによって、作品の世界観を楽しむことができます。普段アートに興味がなかった方でも楽しめる、そんな展覧会にぜひ足を運んでみてくださいね。

イベント概要

ポコラート世界展「偶然と、必然と、」ー障害のある人、ない人、アーティストの生の表現を世界に解き放つー
会場:アーツ千代田 3331 1階 メインギャラリー(〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14 旧練成中学校)
開催期間:2021年7月16日(金)〜9月5日(日) ※会期中無休
開場時間:11:00〜18:00 ※入場は17:30まで
料金:800円 65歳以上は500円。中学生以下・千代田区民は身分証のご提示で無料。 障害者手帳をお持ちの方とその付添の方1名は無料。
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