株式会社フィールドワークスのプレスリリース
映像コンテンツのマーケティング事業を手掛ける株式会社フィールドワークス(代表取締役:木田義之)と映像メディア総合研究所合同会社(代表:四方田浩一)は、全国6000人規模(うち有料動画配信利用者1700人超)のアンケート調査を実施し、定額制見放題(SVOD)、都度課金制レンタル(TVOD)、デジタルデータ購入(EST)の3つの有料動画配信サービスについての利用動向を詳細に分析しました。
本調査は、毎年6月末に実施、今回で6回目となる定期調査で、SVOD、TVOD、EST各サービスの認知・利用、各サービスブランドの認知・利用を始め、映画、ドラマ、アニメなどカテゴリごとの利用、各サービスの併用、利用回数の頻度などを分析。サービスブランドの利用上位に関しては、満足度を始め、コンテンツ、UI・UXの使い勝手、画質・音質、価格などの評価分析も行い、利用の実態と利用者の意識を明らかにしました。また、コロナ禍により立ち上がったサービス―PVOD(プレミアムVOD ※劇場同時または劇場終了直後の配信)、ライブ課金(音楽ライブなどを都度課金で配信)についても、利用率、利用意向を調査・分析しています。
■調査結果(抜粋)
映画館、DVD・ブルーレイのレンタル/販売がコロナ禍で激減。有料動画配信は28.9%に
「有料動画配信」の利用率(SVOD、TVOD、ESTのいずれかを利用した人の割合)は、前年から2.9ポイント増加し、28.9%となった。内、「SVOD」が前年から2.9ポイント増加し、「有料動画配信」の利用拡大をけん引している。他の映像メディアでは、コロナ禍で苦戦を強いられている「映画館」の利用率が前年から7.9ポイント減少し28.7%となり、2年連続での大幅減となった。「DVD・ブルーレイのレタル」は前年から5.5ポイント減、「DVD・ブルーレイの購入」は前年から3.1ポイント減と、パッケージメディアの利用率も減少し続けている【図1】。
【図1】 有料映像サービスの利用率
有料テレビ放送とSVOD、いずれかを利用する‟定額制”の利用割合は35.5%に
映像ホームエンタテインメントの各サービスをビジネス・ウインドウ(ビジネス形態)別に集計すると、‟定額制“の利用率(有料テレビ放送、SVODいずれかの利用者割合)は、前年から0.9ポイント増加して35.5%となった。一方、映画などでは二次利用において新作ビジネスの柱であった‟レンタル”(DVD・ブルーレイのレンタル、TVODいずれかの利用者割合)は前年から3.2ポイント減少、‟セル“(DVD・ブルーレイの購入、ESTいずれかの利用者割合)も2.9ポイントの減少となり、映像ホームエンタテインメントの利用は‟定額制”への移行が進んでいる。メディア別の集計では、「パッケージ」が前年から6.3ポイントと大きく落ち込み、「有料動画配信」の利用率を初めて下回った【図2】。
【図2】 映像ホームエンタテインメントの利用率/ウインドウ別・メディア別集計
認知度でNETFLIXが5割に到達。ディズニープラスがサービス開始3年目にして10位に
有料動画配信サービスのブランド認知では、Amazonプライム・ビデオが前年から微増して6割に迫り、認知度のトップを維持。続くNetflixは前年から6.6ポイントと伸ばし5割に到達。ほか、前年との比較では、Paraviが4.5ポイント、ディズニープラスが7.7ポイントと認知を大きく伸ばした【図3】。
【図3】 有料動画配信サービスの認知度
利用率では、Amazonプライム・ビデオとNETFLIXがコロナ禍の2ヵ年で利用率が大幅に上昇
有料動画配信サービスの利用率(回答者全体における各サービスの利用者割合)では、Amazonプライム・ビデオが前年から2.0ポイント増加して15.0%となり、首位独走状態が続く。続くNetflixも1.3ポイント増加、利用率は5.7%となり3位以下をさらに引き離した。この上位2サービスの利用者増加が有料動画配信メディア全体の利用率向上をけん引している【図4】。
【図4】 有料動画配信サービスの利用率
■調査概要
調査目的:有料動画配信サービス利用者の利用実態の把握
調査対象メディア・サービス:
(詳細調査)定額制見放題(SVOD)都度課金制レンタル(TVOD)デジタルデータ購入(EST)
(利用率のみ調査)映画興行 有料放送 DVD、ブルーレイのレンタル/購入 無料動画サービス
調査期間:2021年6月25日(金)~7月1日(木)
調査対象者:13~69歳男女
調査エリア:全国
調査方法:インターネットアンケート調査
集計サンプル数:5985人
調査企画:株式会社フィールドワークス/映像メディア総合研究所合同会社