大阪芸術大学のプレスリリース
大阪芸術大学(学校法人塚本学院/所在地:大阪府南河内郡/学長:塚本 邦彦) 舞台芸術学科在学の梶本 瑞希さんが初主演に挑戦の、耳の不自由な女性と聞こえる男性が苦難を乗り越えて結ばれる実話を基にした映画「僕が君の耳になる」が、この度好評につき大分「別府ブルーバード劇場」での追加上映開始が決定いたしました。
映画『僕が君の耳になる』は、同映画の主題歌を担当しているボーカル&手話パフォーマンスグループ「HANDSIGN」が2017年にリリースした同名楽曲がモチーフになった、ピュアなラブストーリーです。耳の不自由な女性と聞こえる男性の実話を基にしており、ドラマ仕立てのミュージックビデオはYouTubeで1,000万回以上視聴され、大ヒットとなりました。
本作品ではろう者を取り上げ世に広めることでろう者に対しての理解が広まっていけばといった想いが込められています。
そして今回、好評につき大分での追加上映が決定したことを記念いたしまして、本作品の主演である大阪芸術大学 舞台芸術学科在学の梶本 瑞希さんへインタビューを実施いたしました。梶本さんが所属する舞台芸術学科では、演者だけでなく演出を考える美術や音響・照明など、舞台にかかわる全てのスペシャリストを育て上げるためのカリキュラムが詰まった学科です。梶本さんの本作品にかける想いだけでなく、どうして大阪芸術大学の舞台芸術学科に進学したのか、その理由や実際の学びの内容についてインタビューいたしました。
■梶本 瑞希さんインタビュー内容
―今回梶本さんご出演のきっかけは本映画の製作総指揮である瀬古口さんからのオファーとのことでしたが、元々お芝居にも興味があったのでしょうか?
舞台に立つことは好きで、演技にも興味はありました。もともとは、「耳が聴こえないので自分にお芝居は無理かな」と考えていましたが、ろうの女優さんが活躍しているお姿を見て「不可能なことはないんだな」と思うようになりました。今回お話をいただき、チャンスをいただけたことがまずはとても嬉しかったです。
―作品を通じて、梶本さんが特に伝えたいことはありますでしょうか?
全部といえば全部です。ろう者である私には障がい者という名前も付いていて、みんなとは別物だと感じる方もいると思います。みんなが当たり前に持っている聴こえを持たない私たちの生活は少し違って見えるかも知れませんが、この作品を通じて障がいがあっても無くても、みんな同じ心を持った人なんだ、って思っていただけると嬉しいです。
―大阪芸術大学の舞台芸術学科を選ばれた理由を教えてください。
ダンスを習いたかったことと、学校の先生方のサポートが手厚いと聞いていたので、障がい者の私でも通えそうだと感じたからです。ダンスは幼いころから習っていましたが、中学3年生の時に海外のイベントに参加したのがきっかけでプロになりたいと思いました。
ちょうどその頃にダンス教室の先輩に誘われ、大阪芸術大学のオープンキャンパスに参加し、舞台芸術学科のことを知りました。オープンキャンパスの内容はとても楽しく、舞台芸術学科で学びたいという気持ちが強くなりました。
学びたいという気持ちが膨らむにつれて、聴こえない私がついて行けるのかといった不安もありました。そこで、個別面談を申し込んで自分の抱えている不安を相談しました。個別面談の中で、どこの課へ行っても「学びたいならおいで」「何に困っていて、何が必要か教えてね」と言っていただけたことで不安が解消され、大阪芸術大学舞台芸術学科への進学を決めました。
―普段大学ではどのような内容を学んでいますでしょうか?
様々なスタイルのダンスを学んでいます。具体的に授業では、ダンスに必要な身体の構造や舞台に関係する講義を受けています。
―入学後に思う、大阪芸術大学の魅力だと感じるものがあれば教えてください。
みんなが夢に向かって頑張っているところです。刺激を受けて、自分も夢に向かって頑張ろう、という気持ちになれます。またそれぞれが個性を大切にしていて、それを特別と思わない風潮も魅力だと感じています。私の耳が聴こえないことも、個性と捉えてもらっているように感じています。同級生や先輩方、先生方も筆談や手話や身振りを使って接してくれます。
また講義ではノートテイカーを付けていただき、実技では先生方が色々な方法で伝えて下さいます。今までは聴こえなくて不便な思いをすることもあり進学に不安もありましたが、今は毎日楽しく学生生活を送っています。
―今後の梶本さん自身の展望があれば、教えてください。
入学前はジャス、バレエ、コンテンポラリーを習っていましたが、この学校ではもっと他のダンスも身に付けてオールマイティなダンサーになりたいです。また、音楽が聞こえなくても踊ること自体が楽しい、と見ている人に伝えられるようなダンサーになりたいです。そして、踊りたいという気持ちを持ちながらも、踊る場所が見つからない聴こえない人たちと一緒に踊ったり、教えることにも挑戦していきたいと思います。
■大阪芸術大学 舞台芸術学科在学 梶本瑞希さんプロフィール
2002年4月22日生まれ 大阪芸術大学舞台芸術学科在籍。
アジア太平洋障害者芸術祭 TRUE COLOURS FESTIVAL 2018 出演。
本作品『僕が君の耳になる』で映画初主演を飾る。
2021年DANCE DRAMA 「Breakthrough Journey」主演の1人として出演。
2021年8月~
DANCEDRAMA「Breakthrough Journey」舞台公演上映会&
トークセッション 登壇予定。
■『僕が君の耳になる』作品概要
・追加上映日程:2021年10月1日(金)~10月14日(木)
・追加上映劇場:別府 シネマ・ブルーバード (URL: https://www.beppu-bluebird.info/soon.html)
・出演:織部典成、梶本瑞希(大阪芸術大学舞台芸術学科在学生[2021年現在])
三浦剛、忍足亜希子、松井健太、岡元あつこ、小松みゆき、新藤栄作、中西悠綺、坂東彦三郎、阿部祐二、
川﨑麻世、岡田結実、木村祐一、森口瑤子 他
・監督:榎本次郎
・脚本:川﨑龍太
・製作総指揮:瀬古口精良
・エグゼクティブプロデューサー:井内徳次
・主題歌:HANDSIGN 「僕が君の耳になる」
・宣伝・配給:テンダープロ
・製作:テンダープロ、TM JAPAN、フジパシフィックミュージック、フォルム・クラフト
・上映時間:86分
・公式サイト:https://bokukimi.net/