アーティスト 井上光太郎のプレスリリース
現代美術ギャラリー KOKI ARTS (コウキアーツ) にて現代画家・井上光太郎の個展を開催します。会期は2021年10月1日 (金) – 10月30日 (土) ー東京都千代田区 (馬喰町エリア)
絵画を見ながら、同時に映画を見ているようだ。井上の作品を見た時にそう感じた。井上は自身の作品について次のように語っている。「例えば映画のDVDの膨大なキャプチャの中から、ランダムに一つを引き抜いたシーンには、その前後を不明瞭だが、何かしらの予兆や余韻を感じることができる。そこに内包される雰囲気を絵画に取り込んでいる。」
One day solo exhibition 2019 (TAMA tumuji WERKS.)
井上の作品には、「家」「人」「森」「車」などのモチーフが繰り返し使われている。その中でも中心的に感じるのは「家」のモチーフである。彼が「家」を描き始めたキッカケは、短い期間だが兵庫県西宮市の高級住宅街にある古いアパートに住むキッカケがあったことから始まったという。その街は一軒家の豪邸が立ち並ぶが、あまり人の歩く姿を見かけることはなかった。どの家も静かで人が住んでいないようにも見えたが、夜になると立ち並ぶ家の窓から灯り漏れ出すことで、人が住んでいることがわかったという。人の気配はするものの、姿を見ることがない家の存在に惹かれ、それをモチーフに絵を描き始めたことが「家」を描くキッカケだったという。それから様々なモチーフが派生して、現在の井上の作品となっているが、一貫して描きたいものは変わらないという。
One day solo exhibition 2019 (TAMA tumuji WERKS.)
個展のタイトル「すぐ隣に潜むものたち」についてのステートメント
「近所の森林公園を歩いていると、ふとその鬱蒼とした樹々の奥に潜む闇から、見えざる視線を感じるような気がする。見上げると空への視界は少なく、風で揺れる緑のざわめきに焦燥感を抱く。来た道を振り返ると、はっきりとしない緑の背後にある影に引き込まれるのではないか。そんな想像をして恐くなる。森林公園を抜けて住宅街に戻った時、自分はすでに違う世界を歩んでいるのではないかと思うことがある。自分も、世界も、見た目は何も変わらない。しかしどこかが違っていて、空のどんよりとした色がそのサインのようで不安を覚える。時折住宅街ですれ違う人の顔の表情は不鮮明で、あまりよく見えない。自分の存在する世界は、今どちら側にあるのだろう。ー 井上光太郎」
風景の澱みから 2018 (2kw gallery)
- アーティストプロフィール
井上光太郎
現代画家ー1982年鳥取県生まれ、幼少時代に岡山、広島を経て小学生から奈良へ。大阪芸術大学付属大阪美術専門学校研究科絵画コース卒業。その頃より、住宅街を撮影しそれをモチーフに描き始める。映画や文学、漫画の要素を取り込みながら、不穏な”光景画”を描いている。国内外の展覧会やアートフェアで作品発表をしている。現在、東京在住。Instagram – https://www.instagram.com/koutaroinoue
- Trailer
展示情報
井上光太郎「すぐ隣に潜むものたち」
会期:2021年10月1日 (金) – 10月30日 (土)
時間:12:00 – 19:00
営業日:水 – 土 ( 休廊日:日月火祝 )
入場無料
会場:KOKI ARTS (コウキアーツ)
〒101-0031 東京都千代田区東神田1-15-2 ローズビル1F
TEL. 03-3865-8650 / MAIL. info@kokiarts.com
http://www.kokiarts.com
※ご来廊の際は「マスク着用・アルコール消毒」のご協力をお願い致します。
発熱や咳等の症状がある方はご遠慮ください。