公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団のプレスリリース
YPAM(横浜国際舞台芸術ミーティング)は、演劇、ダンス、パフォーマンスなどの実演型芸術に取り組み、その創造、普及、国際交流に従事する人々が集まるプラットフォームです。1995年に「TPAM」として東京で開始、2011年から横浜で開催。海外40ヵ国以上から400~500 名、日本各地からそれ以上の舞台芸術のプロフェッショナルが集まり、一般のお客様を含め延べ20,000~30,000人を動員する、世界有数の舞台芸術プラットフォームとして国際的認知を確立しました。
10年かけて横浜に定着したTPAMが今年YPAMとなり、地域との連携を深めつつ、新たな国際交流の時代へと第一歩を踏み出します。舞台芸術の創造、普及、活性化のための情報交換やネットワーク構築機能はそのままに、今日的なアップデートを加えて、ライブ・パフォーマンスへの地域に根差した批評的執着とハイブリッドな専門家国際交流の両立を目指すYPAM の試みにご参加ください。
• YPAMディレクション(主催公演プログラム)
• YPAMエクスチェンジ(交流プログラム)
• YPAM連携プログラム
• YPAMフリンジ(公募プログラム)
から成ります。「YPAMエクスチェンジ」は、ハイブリッドイベントのプラットフォーム「Swapcard」を導入し、来場/オンラインのハイブリッドでの開催を試みます。また、「YPAMディレクション」のうち、劇団態変の三部作(後述)はライブ配信を実施。「YPAMフリンジ」にも一部オンライン視聴可能なプログラムがあります。詳しくはウェブサイトの「参加方法・チケット」および各演目情報をご覧ください。
YPAMディレクション
コロナ禍の中での三度にわたる延期を乗り越えて今年11月に完成した劇団態変の三部作他、3組のアーティストによ6作品をご紹介する公演プログラム。
●オル太『生者のくに』
<ゲーム>12月1日(水)配布開始
<プレイングインスタレーション>12月11日(土)19:00開演、12日(日)13:00/ 18:00開演
会場:KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
料金:オーディエンス(一般)2,500円 /プロフェッショナル 1,000円
演劇と美術を横断するアーティストコレクティブ「オル太」が、茨城県日立市での炭鉱と坑夫の歴史のリサーチから展開し、原発事故とオリンピックを経た現在の日本において信仰されている「神」、それに捧げられる「労働」とは何かを、「ゲーム」と「プレイングインスタレーション」を通して問います。プレイングインスタレーションのチケットに、ゲームのダウンロード方法が記載されています(体験の順番は問いません)。
●劇団態変「さ迷える愛・序破急」三部作
第一部『翠晶の城 ‒ さ迷える愛・序』12月17日(金)19:00開演
第二部『箱庭弁当 ‒ さ迷える愛・破』12月18日(土)19:00開演
第三部『心と地 ‒ さ迷える愛・急』12月19日(日)18:00開演
料金:オーディエンス 来場・配信とも各3,500円/プロフェッショナル:各作品 来場1,000円/配信 追加料金なし
「身体障碍者の障碍そのものを表現力に転じ、未踏の美を創り出す」ことを目指す劇団態変の「さ迷える愛・序破急」三部作を一挙上演。2016年の「相模原障害者施設殺傷事件」にインスパイアされてしまった三部作のテーマは、態変がそれまでずっと自らに禁じてきた「愛」です。序『翠晶の城』のために神奈川県在住の重度身障者にエキストラ出演のオーディション(11月17日実施)を呼びかけ、多くの応募をいただき、4名の出演が決定しました(出演者名は当日発表します)。
●ヤン・ジェン『Jasmine Town』(ワーク・イン・プログレス)公開リハーサル
12月17日(金)15:00開演/18日(土)15:00開演
会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
料金:後日発表(詳細はYPAMサイトにて)
ヤン・ジェンは、1990年代以降のいわゆる「中国新生代」の振付家/パフォーマンス作家で、近年ヨーロッパのコンテンポラリーダンス・フェスティバルを中心に実績を積み、評価を高めています。『Jasmine Town』は、世界各地の中華街におけるアイデンティティの混淆をリサーチし、現地在住家族とのコラボレーションで作品をつくるというプロジェクト。YPAMでは横浜中華街でのクリエーションを委嘱し、来年初演する予定で、これが『Jasmine Town』第一作となります。コラボレーターには横浜中華街出身の陳天璽氏(無国籍ネットワーク代表/早稲田大学国際教学部教授)を迎えます。今年は来日してのリサーチへの着手とその中間報告、公開リハーサルなどを予定。
★来場チケット取扱い
チケットかながわ0570-015-415(10:00~18:00)
窓口:KAAT神奈川芸術劇場2階(10:00~18:00)
YPAMエクスチェンジ
舞台芸術に取り組むプロフェッショナルのための交流プログラム、YPAMエクスチェンジは、BankARTKAIKO(横浜市中区北仲通5-57-2、みなとみらい線「馬車道」駅すぐ)、およびハイブリッドイベントのプラットフォーム「Swapcard」上で実施します。国際的移動の制限に対応するだけでなく、参加形態を多様化することで国際的専門家交流の持続可能性を高めるため、YPAMでは交流プログラムを今後数年間ハイブリッドで実施する予定です。
ハイブリッドイベントとは、来場とオンラインに二重化して実施し、来場参加、オンライン参加に関わらず、総合的な体験を作り出そうとするイベントです1。イベントのオンライン参加、参加者同士の交流(メッセージ、ビデオ通話)、ミーティング設定、スケジュール管理などがすべてSwapcard上で可能となると同時に、ご自身のモバイル端末を持って来場いただけば、オンライン参加者と交流しながら実地でのイベント参加が可能になります。
会場:BankART KAIKO
料金:オーディエンス(一般)1,000円/日、横浜在住証明で500円/日、いずれも当日のみ、会場にて販売。(オーディエンスのオンライン閲覧販売はありません)
プロフェッショナル:追加料金なし。来場でもオンラインでも参加いただけます。
*12月1日(火)~3日(金)の主なミーティング・プログラム
・12月2日(木)19:00 基調講演「無国籍者から見た国際交流」
登壇者 陳天璽氏(早稲田大学国際教養学部教授/NPO法人無国籍ネットワーク代表理事)
・12月3日(金)「ピチェ・クランチェンと3人のドラマトゥルク」
11:00「振付のドラマトゥルギー、ドラマトゥルギーの編成」/15:00「タイは純潔ではない」/19:00「ラーマ王の未来への旅路」
登壇者:中島那奈子(ダンスドラマトゥルク/ダンス研究者、日本)
オンライン登壇者:ピチェ・クランチェン(振付家/ダンサー、タイ)他
・12月6日(月)~9日(木)、12月13日(月)~16(木)各日11:00~20:00、3コマ程度
国内外の舞台芸術に関するさまざまなテーマについてのミーティングを実施します。プログラムの詳細はYPAMサイトにてご確認下さい。
YPAM連携プログラム
新規公演プログラム。横浜の芸術文化団体との特別協力により実施。
参加公演:カンパニーデラシネラ『TOGE』、KAATフレンドシッププログラム、DaBYパフォーミングアーツ・セレクション、ヨコハマダンスコレクション2021-DEC
会場:KAAT神奈川芸術劇場、横浜赤レンガ倉庫1号館、他
YPAMフリンジ
YPAM会期中に、横浜・東京エリア各地で開催される、ライブ・パフォーマンスの自由な表現のための日本最大級の公募型フリンジフェスティバル。また、黄金町エリアマネジメントセンターが運営する黄金スタジオ内に「YPAMフリンジセンター」(横浜市中区黄金町2-7先 黄金スタジオC)を開設し、YPAMフリンジ会期中は毎日営業、独自の企画でトークなども実施。
「アヴィニョン×豊岡:街と舞台芸術が出会うとき」12月8日(水)21:00~22:30
来場登壇:河村竜也(豊岡演劇祭フリンジ プロデューサー、日本)
オンライン登壇:ニクソン・ピタカージュ(アヴィニョン演劇祭OFF ディレクター代行、フランス)
会場:YPAMフリンジセンター
料金:無料(fringe@ypam.jp まで要予約)
*YPAMフリンジ2021参加アーティスト/カンパニー(順不同、44演目、223公演、11月19日現在)
Orangcosong | 譜面絵画 | グッドモーニングナンバーファイブ | 地点 | 居留守 | 特定非営利活動法人芸術文化ワークス&サイスタジオ | 柳家花いち、春風亭昇羊 | 肉態能 | かもめマシーン | 山崎阿弥、網守将平 + 梅沢英樹 + 北條知子、マージナル・コンソート、正直、恩田晃(ゲストパフォーマー:角銅真実) | オドリバ | 横滑ナナ(ゲスト南阿豆) |みどりY | 情熱のフラミンゴ | melomys | 抗原劇場 | 人間劇場 | テヅルモヅル | AGAXART | 大木裕之、小松亨、相良ゆみ、佐藤ペチカ、スピロ平太、立石裕美、アマレヤシアター&ゲスツ(カタジナ・パストゥシャク、ナタリア・ヒリンスカ)、有代麻里絵 | 劇団かかし座 | ジョイス・ラム | うずめ劇場 | Baobab | ゼロコ | ARICA | FUKAIPRODUCE羽衣 | 小川敦子 × 杉本奈月 | 青年団若手自主企画vol.88 宮崎企画 | 敷地理 + 早川葉南子 | 特定非営利活動法人芸術文化ワークス | ぺペペの会 | 小泉なおみ/松崎陽平/セコ・サンチェス | オフィスマウンテン |範宙遊泳 | y/n | 黒沼千春、岡本晃樹 | 石山雄三/A.P.I. | inc. percussionists | 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京文化会館 | ハラサオリ |SC∀L∃R(スカラー)
参加方法
・オーディエンス(一般)
YPAM参加の公演のチケットが購入できます(一部の公演を除く)。
・プロフェッショナル(舞台芸術関係者) 登録料5,000円
YPAMエクスチェンジ全てのプログラムと、劇団態変三部作のライブストリーミングが追加料金なしで参加、観覧いただけます。
YPAMディレクションの公演チケットやYPAMフリンジ公演(全ての公演ではありません)が優待価格でご購入いただけます。
オンライン上のプラットフォーム「Swapcard」にご招待。国内外のプロフェッショナルと繋がれます。
開催概要
名称 横浜国際舞台芸術ミーティング2021(YPAM2021)
会期 2021年12月1日(水)~19日(日)
主会場 KAAT神奈川芸術劇場、BankART KAIKO
主催 横浜国際舞台芸術ミーティング2021実行委員会(公益財団法人神奈川芸術文化財団、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、特定非営利活動法人国際舞台芸術交流センター)
共催 横浜市文化観光局
助成 公益財団法人セゾン文化財団、リコー社会貢献クラブ・FreeWill
協力 BankART1929、特定非営利活動法人黄金町エリアマネジメントセンター
後援 外務省、神奈川県、国際交流基金、公益社団法人全国公立文化施設協会
令和3年度文化庁文化芸術創造拠点形成事業
Webサイト ypam.jp