尾上菊之助が全編朗読 「まるで映画を見ているよう」な“新次元オーディオブック”が完成! 12月13日より配信開始

株式会社朝日新聞出版のプレスリリース

Amazon.com, Inc.の関連会社であり、世界最大級のオーディオブック、ならびに音声コンテンツ制作・配信サービスであるAudible, Inc.(以下、オーディブル)および株式会社朝日新聞出版は、人気歌舞伎俳優・尾上菊之助さんの語りによりお送りする、芥川賞作家・吉田修一さん著『国宝』のオーディオブック版を本日12月13日から配信開始いたします。

2018年に出版された歌舞伎を題材にした本作は、朝日新聞連載時から話題となっていた吉田修一さん渾身の作品です。そんな『国宝』全編を読みあげたのは、歌舞伎俳優の尾上菊之助さん。父に尾上菊五郎さんを、義理の父に中村吉右衛門さんを持ち、人間国宝の系譜を受け継ぐ尾上菊之助さんは、『国宝』で描かれる歌舞伎の世界を表現する語り手としてこれ以上にない人選と言えます。

オーディブル版を聴いた吉田修一さんをして「まるで映画を見ているよう」と言わしめた尾上菊之助さんの圧倒的な表現をたっぷり堪能できる上に、尾上菊之助さんの自らの語りで『国宝』にある歌舞伎の演目を聴くことができるオーディブル版『国宝』は、今までにない新しい体験と感動を得られる、新次元のオーディオブックと言っても過言ではない作品です。尾上菊之助さんだからこそ実現し得たオーディブル版「国宝」は、通勤時間やジムでのトレーニング時間など、オーディオブックのあらゆる利用シーンを贅沢な時間にしてくれる、この冬必聴の作品です。

■作品情報 『国宝』
1964年1月1日 長崎は料亭「花丸」
侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。
男の名は、立花喜久雄

芸術選奨文部科学大臣賞受賞/中央公論文芸賞受賞

波乱に満ちた歌舞伎俳優の一代を描いた『国宝』は、『横道世之介』、『悪人』、『怒り』など、これまで数々の名作を生み出した作家・吉田修一さんの作家生活20周年記念作品であると同時に、芸術選奨文部科学大臣賞・中央公論文芸賞を受賞した、著者の新たな代表作と言える傑作です。独特の語り口の地の文や吉田作品ならではの魅力あふれる登場人物、止め時が分からないほどの意外性と感動に満ちた物語が話題となり、昨年の発売以来、読者から絶賛の評を集めています。

『国宝』は、2017年1月1日から朝日新聞で約1年半に渡り連載された、吉田修一さんの作家活動20周年記念作品。執筆にあたり、主人公の舞台となる歌舞伎の世界を濃密に取材したという吉田修一さん。四代目中村鴈治郎さん(当時、五代目中村翫雀)の配慮の元、黒衣姿で鴈治郎さんの舞台を一緒について回り、奥深い歌舞伎の世界に没入していたようです。華麗なる芸の世界とその世界で生きる人々の孤独や奮闘を描いた吉田修一さんの渾身の一作です。

■『国宝』のあらすじ
任俠の一門に生まれながら、この世ならざる美貌を持った喜久雄。上方歌舞伎の名門の嫡男として生まれ育った俊介。二人の若き才能は、一門の芸と血統を守り抜こうと舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜けていくが――。長崎から大阪、そして高度成長後の東京へ舞台を移しながら、血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り、数多の歓喜と絶望が、役者たちの芸道に陰影を与え、二人の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。

■オーディブル版  『国宝』 サイトURL
本日12月13日より下記サイトにて各巻の配信および特別メイキングムービーの配信を開始いたします。
※特別メイキングムービーは下記のAudibleのサイトで閲覧することが可能です。

国宝 (上) 青春篇
Audible: https://www.audible.co.jp/pd/B0827VPNPD
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0827W5QN6

国宝 (下) 花道篇
Audible:https://www.audible.co.jp/pd/B0827W6RFT
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0827WKNWQ

■ナレータープロフィール:尾上菊之助(おのえ きくのすけ)さん
1977年8月1日生まれ。七代目尾上菊五郎の長男。
1984年2月歌舞伎座『絵本牛若丸』の牛若丸で六代目尾上丑之助を名乗り初舞台。1992年には祖父梅幸、父菊五郎とともに歌舞伎座で『京鹿子娘三人道成寺』を踊る。1996年5月歌舞伎座『弁天娘女男白浪』の弁天小僧菊之助ほかで五代目尾上菊之助を襲名。
2005年には『NINAGAWA 十二夜』を実現させ、読売演劇大賞杉村春子賞、朝日舞台芸術賞寺山修司賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など多数受賞。
近年、『伽羅先代萩』の政岡、『摂州合邦辻』の玉手御前、『籠釣瓶』の八ツ橋など、女方の大役をつとめるとともに、『京鹿子娘道成寺』『春興鏡獅子』などの舞踊、また『魚屋宗五郎』『髪結新三』『大蔵卿』『義経千本桜』の知盛など、時代、世話問わず立役にも意欲的に取り組んでいる。
2017年には、インドの叙事詩「マハーバーラタ」を題材に『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』を新作歌舞伎として歌舞伎座で上演した。
2019年10月からは、TBS「グランメゾン東京」に主人公のライバルシェフとしてレギュラー出演する他、新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」(宮崎駿原作)を新橋演舞場にて上演中。

■尾上菊之助さんからのコメント
とてつもない経験をさせて頂いたと思っています。本作の収録にあたり、作中の歌舞伎の演目を読み上げるために過去に同演目を演じられたことのある先輩からアドバイスをいただき、一つ一つの表現について監督と相談しながら丁寧に世界を創り上げていきました。本作に向き合う中で、言葉の持つ力というのを改めて感じることができました。吉田先生が自ら黒子になって歌舞伎の世界を取材して描かれた『国宝』には歌舞伎の「匂い」が色濃く描かれていて、歌舞伎の世界に浸ることができると思います。オーディブル版、『国宝』をぜひお楽しみください。

■作家プロフィール:吉田修一(よしだ しゅういち)さん
長崎県生まれ。1997年に『最後の息子』で文学界新人賞を受賞し、デビュー。
2002年には『パレード』で第15回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第127回芥川賞を受賞。
純文学と大衆小説の文学賞を合わせて受賞し話題となる。07年『悪人』で第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞。2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞を受賞。2019年『国宝』で第69回芸術選奨文部科学大臣賞、第14回中央公論文芸賞を受賞。作品は英語、仏語、中国語、韓国語などにも翻訳。世界で注目される日本人作家でもある。2016年より芥川賞選考委員。

■吉田修一さんからのコメント
菊之助さんの朗読によって歌舞伎役者の物語『国宝』を聴く。これほど贅沢な体験があるでしょうか。
著者としてというより、一読者、一観客のような気分で完成を心待ちにしておりましたが、実際に聴かせていただきますと、特等席で歌舞伎を観劇しているようで、本当にうっとりといたしました。ぜひ皆様にもこの極上の体験をして頂きたい。どうぞオーディブル版「国宝」をお楽しみ下さい。

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