【Park Liveレポート】tamanaramenがエクスペリメンタルで独創的な世界観を披露建て替え工事期間中のGinza Sony Parkからライブ配信

ソニー企業株式会社のプレスリリース

2024年の完成を目指すGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)は、昨年末より「Park Live」を再始動、建て替え工事中の現場から実験的なライブパフォーマンスをお届けしています。
今回出演したアーティストは、アブストラクトな音像と詩的で繊細なボーカルで独自の世界観を作り出す、実の姉妹による注目のアーティストユニットtamanaramen(玉名ラーメン)。エクスペリメンタルで独創的な世界観をYouTube Liveで生配信しました。ライブ本番の様子はGinza Sony Park公式YouTubeチャンネルのアーカイブからご覧いただけます。URL:https://youtu.be/SQZcrel_zvY

 

【ライブレポート/ライター 小嶋まり】

繊細で詩的なサウンドとエクスペリメンタルな映像を融合させ、まだ見ぬ景色へ導いてくれるようなHikamとHanaのアーティストユニット、tamanaramen。Hikamが高校生の時にtamanaramenとして音楽制作を始め、その独創的なスタイルがUKの名門レーベル「XL Recordings」の目に留まり、2019年にリリースした2nd EP「organ」からの楽曲「swim」が彼らの人気プレイリスト「XL Play」にセレクトされたことから国内外で注目される存在となる。姉妹である二人は、息の合ったライブパフォーマンスをステージ上で繰り広げ、オーディエンスを魅了している。そして今回、Ginza Sony Parkの公式チャンネルのYouTube Liveでその模様が生配信されることとなった。

2月26日土曜日、21時。場所は工事中のGinza Sony Parkの一角。インダストリアルな光景を背に、tamanaramenのライブは始まった。Hanaがガラスのジャーに水を注ぎ、爪でそのジャーを引っ掻き水を掬うと、マイクで拾われたそのASMR的サウンドが会場に響き渡る。そして、向かい合うHikamとHanaの影が暗闇の中に浮かび上がり1曲目がスタート。五感に響き渡るような水音と鼓動のようなリズムに、まるで身体が洞窟の中にいるような、胎児のように包み込まれるような、不思議な感覚にとらわれる。まるで異次元にたどり着いたようなこの感覚こそが、tamanaramenの世界の始まりだった。

 

そして、流れるように2曲目へ突入。Hikamの呼吸が無機質な空間に響き渡る。3曲目では、Hikamの特徴的なウィスパーボイスでの朗読と、それを可視化するようなオーガニックな映像が打ちっぱなしのコンクリートに映し出される。痛みをテーマとした歌詞が映像の中へとろけ出す。壁に打ち出されるビジュアル、光、そして淡々と語りかける囁き声は人びとが感じる日々の痛みを緩めてくれるように融合する。

4曲目の新曲が途切れなく始まった。初披露となるこの曲は、ミニマルなテクノと無邪気で華奢な歌声が不協和音のようでありながらポップであるという不思議なバランスを併せ持っていた。会場のインダストリアルな空気の中を漂う儚い歌声と床に積もるスモークも相まって、まるで雲の上にいるような浮遊感。心躍らせる新しい香水の香りが宙に舞うような曲だった。
 

5曲目がキレのいいビートで始まる。ネイチャー系のビジュアルが五月雨のような照明に映える。水滴の映像がまるでアメーバのように蠢き、無機質なサウンドと混じり合う。6曲目になると、ビートに合わせるようにフラッシュが赤く点滅する。ヨーロッパのどこかに存在するアンダーグラウンドなクラブへ潜り込んでしまったようなバイブスが漂う。照明が赤から緑のオーロラへと変わる瞬間に、7曲目が始まった。波打つ光の中、Hikamがマイクを握りしめ歌い始める。繰り返されるフレーズに次々と音のレイヤーが追加されていき、ドラマティックに展開していく。退廃的な空間に生の息吹が吹き込まれるような暖かみが感じられた。
 

残すところあと2曲となった。ウィッチハウスにテクノ要素が盛り込まれている8曲目は、未来の光をテーマとして作られている。先が見えなくなるような不安に駆られることが多い今に響く曲だった。そして最後の曲に続く。この曲は8曲目に引き続き、アップテンポで疾走感のあるサウンド。現代を生きる彼女たちのアンセムであるこの曲、みんなで行こう、もう見失いたくない、と歌いかける内側に秘めた力を振り絞るようなボーカルが、ポジティブなメッセージをオーディエンスに投げかけライブは終了した。

天井の配管も剥き出しで建築資材が並ぶ解体工事中の地下空間で行われたtamanaramenのGinza Sony Parkでのライブは、洞窟の中に佇むようなダークな印象から始まり、徐々に希望へと導いていく流れを感じた。まるで闇から光への出口に誘われるような展開。この30分間、彼女たちの思いが詰め込まれたこのパフォーマンスが与えてくれたものは、未来への希望だったのではないだろうか。
 

■  2022年2月26日(土) Park Live 実施概要

日時:2022年2月26日(土) 21:00~⁠
配信:YouTube(Ginza Sony Park公式チャンネル)
出演者:tamanaramen
視聴無料

ライブ本番の様子はGinza Sony Park公式YouTubeチャネルのアーカイブからご覧いただけます。
https://youtu.be/SQZcrel_zvY

■ プロフィール

tamanaramen(玉名ラーメン)

Hikamによるアブストラクトな音像と囁く歌声に、肌の質感や留まらない流れを映し出すHanaのビジュアルがフュージョンする、実の姉妹によるオーディオビジュアルユニット。音に合わさり浮遊感のある映像で独自の世界を拡張し続け、様々なジャンルやシーンを超えてボーダレスに自然と混ざり合う今の感性を全面に感じる作品を制作している。
・ tamanaramen Official Instagram:https://www.instagram.com/tamanaramen/
・ tamanaramen Official YouTube Channel:https://www.youtube.com/channel/UCqGEpVSoYPlH8YseOY3eyKQ

■ Park Liveについて

Ginza Sony Parkでは2018年のスタートから、252組のアーティストと共に、233回ものライブパフォーマンスを通じて、音楽との偶発的な出会いを演出するPark Liveを実施してきました。Park Liveは、ライブハウスともクラブとも一味違う、音楽と触れ合う新たな場を目指しています。
Stay homeが掲げられた2020年4月からは、オンラインでのライブ配信を通じて開催。YouTubeチャンネルでは、一部のアーティストを除きアーカイブ動画も公開しています。 

※過去の全出演アーティスト一覧は、こちら。https://www.ginzasonypark.jp/parklive_artists

■ Ginza Sony Parkについて
 

 

Ginza Sony Parkは、ソニービル設立当初からの「街に開かれた施設」というコンセプトを継承し、ソニービルの解体工事の途中2018年8月9日にオープンしました。年間を通して驚きや遊び心が感じられる様々なイベントやライブなどのプログラムを実施する、都会の中にある「変わり続ける実験的な公園」として、3年間で854万人のお客さまにご来園いただきました(2021年9月末時点)。
現在は建て替え工事を進めており、2024年に新しい「Ginza Sony Park」が完成する予定です。

Ginza Sony Park 公式Webサイト・SNSアカウント

Web:https://www.ginzasonypark.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/ginzasonypark/
Twitter:https://twitter.com/ginzasonypark/
Facebook:https://facebook.com/ginzasonypark/
YouTube:https://youtube.com/ginzasonypark/
@ginzasonypark #ginzasonypark #銀座ソニーパーク

 

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