世界初演のコンテンポラリーダンス上演

貞松・浜田バレエ団のプレスリリース

貞松・浜田バレエ団は、3月に「創作リサイタル33」を上演します。世界初演、日本初演を含む3つのコンテンポラリーダンス作品で構成される公演を企画しました。現代を生きる3人の振付家が表現する世界を、神戸の地でご覧いただける国内でも貴重な公演です。

 

稲尾芳文振付「波」(世界初演) 撮影:田中みずき稲尾芳文振付「波」(世界初演) 撮影:田中みずき

貞松・浜田バレエ団は、「創作リサイタル」上演において、文化庁芸術祭大賞受賞など、これまでも高い評価を受けてきました。33回目となる今年は、注目の振付家3名によるトリプルビル(3本立て公演)です。ノルウェー国立バレエ団を拠点に活動する稲尾芳文が、今回の公演のためにバレエ団に振り付けし、世界初演を迎える「波」、スターダンサーズ・バレエ団(東京)とタッグを組み日本初演となるカィェターノ・ソト振付「Malasangre」(マラサングレ)、昨年の初演において好評だった森優貴振付の「囚われの国のアリス」。貞松・浜田バレエ団が、日本のダンスシーンを牽引する3作品を神戸で上演し、地元のみなさまへ貴重な劇場体験をお届けします。
 

 

 

貞松・浜田バレエ団「創作リサイタル33」
日時:2022年3月19(土) 開演 15:00(開場14:15)
場所:神戸文化ホール・中ホール(神戸市中央区)

 

 

 

カィェターノ・ソト振付「Malasangre」(日本初演)撮影:Gregory Batardonカィェターノ・ソト振付「Malasangre」(日本初演)撮影:Gregory Batardon

■コンテンポラリーダンスについて
「コンテンポラリーダンス」とは、広義に「表現方法や型に制限のない自由で現代的なダンス」と解説されることが多い。バレエやヒップ・ホップ、社交ダンスなどに対し、特定のメソッドやルールを持たないものが多く、映像を組み合わせたり、野外で自由に踊る身体表現を指すこともある。ストーリーの有無は作品によって様々で、その抽象度も作品ごとに異なる。近年、CMやミュージックビデオなどでも取り入れられる機会が増えた。今回の公演では、クラシックバレエなどと同様の劇場空間で上演する。現代を生きる振付家たちが、音楽性や身体性などのさまざまな要素を加味し、独自の舞踊表現を展開する。

森優貴振付「囚われの国のアリス」撮影:岡村昌夫(テス大阪)森優貴振付「囚われの国のアリス」撮影:岡村昌夫(テス大阪)

■貞松・浜田バレエ団「創作リサイタル」について
貞松・浜田バレエ団の「創作リサイタル」初上演は1980年。その後、貞松正一郎振付「セイラーズ・セイリング」の他、ジョージ・バランシン、イリ・キリアン、オハッド・ナハリンなど、世界で注目される振付家の作品を多く上演してきた。また、このプログラムで2005年、2011年に文化庁芸術祭大賞、2009年、2017年、2018年には優秀賞を受賞している。また「創作リサイタル18」は、上演翌年に「高円宮憲仁親王殿下メモリアル ローザンヌ・ガラ2007」(東京)から招聘を受け、オハッド・ハナリン振付「DANCE」を上演。今回の「創作リサイタル33」では、初の試みとして国内のバレエ団と共同制作し、世界が注目する振付家の作品をプログラミングしました。

■今回上演の3作品について

「波」振付 稲尾芳文(いなお・よしふみ)©︎Mylla Ek「波」振付 稲尾芳文(いなお・よしふみ)©︎Mylla Ek

貞松・浜田バレエ団のために創られた、世界初演となる「波」

〈作品「波」は、2021年の夏、私が2年ぶりに日本に帰国した際、空港、電車、レストランなどの公共の場で抱いた身体感覚の違和感を基にして動きを起こし、作品として発展させたものです。舞台を分け合いながら空間と互いとの関係性を見つけていくダンサー達の19分間をお楽しみください。〉(「波」稲尾氏の作品メモより、一部抜粋)

 

「Malasangre」振付 Cayetano Soto (カィェターノ・ソト)©︎Hans Gerritsen「Malasangre」振付 Cayetano Soto (カィェターノ・ソト)©︎Hans Gerritsen

新進気鋭のスペイン人振付家、日本初演となる作品「Malasangre」

数奇な運命を辿ったキューバの歌姫「La Lupe」へのオマージュ。ラテン音楽にのせたダイナミックなダンスが見どころ。
本作品は、初の試みとしてスターダンサーズ・バレエ団と連携し、共同制作。ソト氏の作品の日本人指導者、新井美紀子氏を迎えることで、コロナ禍でありながら、欧州の作品を日本の観客へ届けることができる。

 

「囚われの国のアリス」振付 森優貴(もり・ゆうき)©︎Ryu Endo「囚われの国のアリス」振付 森優貴(もり・ゆうき)©︎Ryu Endo

現代社会の核心に迫る「囚われの国のアリス」

ルイス・キャロルの名作に続く、森優貴版「アリス」の世界。前回の「創作リサイタル32」にて初演、好評を博し今年再演。
〈あらゆる可能性の中で選択していくことは人間に課された宿命であり自由の権利です。「囚われる」と言うことは自分に嘘がない自由への扉を開けるきっかけなのかもしれない。〉(「囚われの国のアリス」森氏の初演時作品メモより、一部抜粋)

●貞松・浜田バレエ団 概要
1965年3月結成。神戸を拠点とするバレエ団。
クラシック・バレエを基本に、古典作品と創作作品を活動の両輪に、公演を続けている。これまでの公演総回数は1,000回を超え、兵庫県文化賞、文化庁芸術祭大賞などを受賞。また、地域に根ざした小中高校の視聴覚教育の一環として、1967年よりはじめた学校巡回公演は、700回を超える。バレエ学園でのダンサー育成にも注力し、プリ・ド・ローザンヌ受賞者など、優秀なダンサーを多数輩出する。
バレエ団の主な受賞:1980年 兵庫県教職員組合文化賞。87年 兵庫県文化賞。91年 神戸市文化賞、月刊「神戸っ子」ブルーメール賞。98年 大阪舞台芸術奨励賞。2002年 神戸新聞平和賞・文化賞。05、11年 文化庁芸術祭大賞。09年 文化庁芸術祭優秀賞。17、18、21年文化庁芸術祭優秀賞。

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