一般社団法人 日本音楽著作権協会(JASRAC)のプレスリリース
日本音楽著作権協会(JASRAC)は、5月18日、2022年JASRAC賞を発表しました。
今年はLiSAさんの『紅蓮華』(作詞:LiSA 作曲:草野 華余子 音楽出版社:㈱ソニー・ミュージックパブリッシング)が昨年に続いて金賞に輝きました。銀賞は『炎』(作詞:梶浦 由記/LiSA 作曲:梶浦 由記 音楽出版社:㈱ソニー・ミュージックパブリッシング)が、銅賞は『ドライフラワー』(作詞・作曲:優里 音楽出版社:㈱レヴィプラス)が受賞しました。また、国際賞は昨年に続き『NARUTO-ナルト-疾風伝BGM』(作曲:高梨 康治 音楽出版社:㈱テレビ東京ミュージック)が、外国作品賞は『Dynamite』(作詞・作曲:JESSICA AGOMBAR/DAVID STEWART オリジナルパブリッシャー:STELLAR SONGS LIMITED サブパブリッシャー:㈱ソニー・ミュージックパブリッシング)が、受賞しました。
JASRAC賞は、音楽配信、カラオケ、CMなど、前年度にJASRACからの著作物使用料の分配額が多かった作品の作詞者・作曲者・音楽出版社の功績と栄誉を称え表彰するもので、1982年の創設から今年で40回目を迎えました。
国内作品の上位3作品を金・銀・銅賞、海外の著作権管理団体からの入金が最も多かった国内作品を国際賞、分配額が最も多かった外国作品を外国作品賞として表彰しています。
2021年度通期の分配対象楽曲数は、282万6,076曲です。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者7万6,252人、音楽出版社2,895社です。このほか、117の外国団体を通じて38万3,105人の著作者、4万8,318社の音楽出版社にも使用料が分配されます。これらの楽曲から各受賞作品が選ばれます。受賞作品は次のとおりです。
【2022年 JASRAC賞】
■金賞『紅蓮華』(作詞者:LiSA 作曲者:草野 華余子 音楽出版社:株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング)
草野華余子さんが作曲し、LiSAさんが作詞・歌唱した『紅蓮華』が昨年に続き金賞を受賞です。『紅蓮華』は、テレビアニメ「鬼滅の刃」の主題歌として書き下ろされ、現在まで続く動画配信においてアニメシリーズがロングヒットしています。さらに、音楽配信サービスでも人気を博していることなどから、インタラクティブ配信の分配額が昨年に続き2位となりました。CMでもアレンジバージョンが利用され話題となったほか、カラオケ、放送など幅広く支持された結果、史上4回目の同一作品2年連続金賞に輝きました。
■銀賞『炎』(作詞者:梶浦 由記/LiSA 作曲者:梶浦 由記 音楽出版社:株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング)
梶浦由記さんが作詞・作曲、LiSAさんが作詞・歌唱した、『炎』が銀賞を受賞です。『炎』は、2020年10月に公開され、日本歴代興行収入第1位を達成した劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の主題歌に起用されました。映画公開と同時にリリースされ、Billboard JAPAN 2021年度上半期ダウンロード売上1位を獲得するなど、各チャートを席巻。2020年の「第62回日本レコード大賞」に輝きました。インタラクティブ配信の分配額で1位、演奏・カラオケで4位となり、銀賞を受賞しました。
■銅賞『ドライフラワー』(作詞者:優里 作曲者:優里 音楽出版社:株式会社 レヴィプラス)
優里さんが作詞・作曲した『ドライフラワー』が銅賞を受賞です。『ドライフラワー』は、2020年10月25日に配信限定でリリースされると、SNSやYouTubeで支持を広げ、演奏・カラオケの分配額が1位、インタラクティブ配信の分配額が3位となりました。Billboard JAPANの2021年年間チャートでもカラオケ、ストリーミング、ダウンロード分野で1位となり、総合ランキングでも首位を獲得。ストリーミング再生回数がソロアーティストとして初となる6億回を突破するなど広く親しまれ、銅賞受賞となりました。
■国際賞『NARUTO-ナルト-疾風伝BGM』(作曲者:高梨 康治 音楽出版社:株式会社 テレビ東京ミュージック)
高梨康治さんが作曲した、テレビ東京のテレビアニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のBGMが、3年連続で国際賞を受賞です。『NARUTO-ナルト-疾風伝BGM』が国際賞を受賞するのは過去10年間で5回目となります。アメリカ、フランス、ドイツからの分配が全体の93%を占めるほか、カナダ、マレーシア、ブラジルなど合計25の国・地域の団体から分配があるなど世界各国で利用され、国際賞の受賞となりました。
■外国作品賞『Dynamite』(作詞・作曲者:JESSICA AGOMBAR/DAVID STEWART オリジナルパブリッシャー:STELLAR SONGS LIMITED サブパブリッシャー:株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング)
JESSICA AGOMBARさんとDAVID STEWARTさんが作詞・作曲し、韓国のグループBTSが歌唱した『Dynamite』が外国作品賞を受賞です。同作品は、BTS初の全編英語詞として2020年8月20日にリリースされ、全米Billboardで初登場1位を獲得。2021年のグラミー賞にノミネートされるなど世界的なヒットを記録しました。ストリーミング再生回数が6億回を超えるなど配信分野を中心に日本でも人気を博し、外国作品賞受賞となりました。
【受賞者からのコメント】
■金賞『紅蓮華』
LiSAさん(作詞者)
去年に続き、長くたくさんの方に愛していただき、とても光栄です。
水面から太陽に向かって咲く蓮の花のように、懸命に生きる私たちの未来が、明るく照らされてゆきますように。
草野 華余子さん(作曲者)
2年連続で、ありがたい賞を受賞させていただきました。幼少期からアニメと音楽にしか興味がなく、5歳から作曲を始め、変わらず今も音楽好きでここまできて、これからも好きっていう気持ちだけで曲を書いていこう、そのように思えているという事実自体がうれしいです。曲がヒットするかしないかということは奇跡みたいなもので、今この場所に立てていることも奇跡。好きっていう気持ちだけでこれからも楽曲の制作に邁進していきたい。すべての『紅蓮華』に関わってくださった皆さんに、心から感謝しています。ありがとうございました。
株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング(音楽出版社)
映像作品のタイアップ楽曲が数多く存在する中で2年連続金賞受賞という快挙を成し遂げられたのは、「鬼滅の刃」という素晴らしい作品の力とともに、楽曲自体にも大きな力があったからだと思います。このかっこいい楽曲を作られたLiSAさん、草野さんに敬意を表し、一音楽ファンとしてお礼を申し上げます。この楽曲を管理、利用開発できることを誇りに思っています。関係者の方、楽曲を愛してくれた皆さんに感謝いたします。
(株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング 代表取締役 見上 チャールズ 一裕)
■銀賞『炎』
LiSAさん(作詞者)
梶浦さんと共に楽曲に託した想いが、様々な形でたくさんの方に受け取っていただき、とても光栄です。
前を向いて歩いてゆく全ての方の心に「炎」を灯し続けられますように。
梶浦 由記さん(作詞・作曲者)
この度は、JASRAC賞銀賞という素晴らしい賞を賜りましたこと、大変光栄に思っております。「鬼滅の刃」という作品の登場人物たちに思いをはせながら作った曲が、多くの皆さまに届いたかと思うと感謝の念に堪えません。「鬼滅の刃」という素晴らしい作品、そして何よりLiSAさんという素晴らしい歌い手さんとのご縁を頂けたこと、大変うれしく思っております。どうもありがとうございました。
■銅賞『ドライフラワー』
株式会社 レヴィプラス(音楽出版社)
JASRAC賞銅賞受賞、誠にありがとうございます。 ソロ史上初Billboard JAPANチャートのストリーミング累計再生回数6億を超え、広く多くの方に愛されました。十年先、二十年先と枯れないで愛されることを願っています。聴いてくださった方、関係者の皆さんに感謝します。
(株式会社 レヴィプラス 澤藤 友哉)
■国際賞『NARUTO-ナルト-疾風伝BGM』
高梨 康治さん(作曲者)
「NARUTO」の放送が始まって今年でちょうど20年という節目に、こんな素敵な賞をいただけて、皆さまにとても感謝しております。ありがとうございます。 今、世の中の情勢が不安定な中で、国際賞というのは世界中の方が楽しんでくださった証だと思います。この「NARUTO」という作品を通じて世界中の方が楽しんでくれたんだなと思うと、とても意義のある賞だと、ちょっと誇りに思ったりしています。僕たちはエンターテインメントに携わっているので、これからもたくさんの方に楽しんでいただけるように、がんばっていきたいと思っています。
■外国作品賞『Dynamite』
株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング(音楽出版社)
IFPI(国際レコード・ビデオ製作者連盟)グローバル・レコーディング・アーティスト・オブ・ザ・イヤー2年連続ナンバー1に輝いた彼らの勢いがそのまま作品に吹き込まれて、ここまでの大ヒットにつながりました。キャッチーなメロディー、ファンキーなテイスト、誰が聴いても踊りたくなるような楽曲。作詞・作曲のお二人、関係者の皆さんに心より感謝いたします。
(株式会社 ソニー・ミュージックパブリッシング 代表取締役 見上 チャールズ 一裕)
■一般社団法人 日本音楽著作権協会(JASRAC)について
JASRACは作詞家、作曲家、音楽出版社等の権利者から音楽の著作権の管理委託を受け、音楽を利用する方々に利用を許諾し、その対価としてお支払いいただいた著作物使用料を著作権者に分配しています。1939年に国内初の著作権管理団体として設立され、80年以上にわたり、著作権管理のプロフェッショナルとして音楽文化の発展に向けた努力を続けています。
団体名 :一般社団法人 日本音楽著作権協会(JASRAC)
代表者 :理事長 浅石 道夫
本部所在地:東京都渋谷区上原3-6-12
設立 :1939年11月18日
URL :https://www.jasrac.or.jp
事業内容 :音楽の著作物の著作権に関する管理事業、音楽著作物に関する外国著作権管理団体等との連絡および著作権の相互保護、私的録音録画補償金に関する事業、著作権思想の普及事業、音楽著作権に関する調査研究、音楽文化の振興に資する事業