株式会社ポプラ社のプレスリリース
樹木希林さんと内田也哉子さんによる『9月1日 母からのバトン』を2022年8月10日にポプラ新書として刊行します。
8月10日発売「9月1日 母からのバトン』著:樹木希林 内田也哉子
書誌詳細>>https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8201227.html
Amazon>>https://www.amazon.co.jp/dp/4591174638
「死なないで、死なないで……。今日は、大勢の子どもたちが自殺してしまう日なの」
2018年9月1日、病室の窓の外に向かって、言葉をつまらせながら、繰り返しつぶやいた樹木希林さん。夏休み明けのこの日、学校に行きたくないと思い悩む子どもたちが、自ら命を絶ってしまいます。樹木さんは生前、不登校の子どもたちと語り合い、その事実を知っていました。
本書は、樹木さんが遺した言葉と、それを受け内田也哉子さんが4名と対話して紡ぎ出した言葉をまとめた一冊です。
全国の小中学校における不登校の子どもの数は、8年連続で増加し、過去最多の19万6127人となりました(2020年度)。中学生の24人に1人、小学生の100人に1人です。そして、子どもの自殺は、はじめて400名を超えました(20年度)。
子どもの不登校と自殺が過去最多になってしまった今、樹木さんの言葉をヒントに、わたしたちになにができるのか、あらためて考えるきっかけになればと思っています。
*本書は、2019年にポプラ社から刊行した単行本『9月1日 母からのバトン』を新書化したものです。
- (目次)
第一部 樹木希林が語ったこと
「難の多い人生は、ありがたい」(インタビュー)
「私の中の当たり前」(トークセッション)
第二部 内田也哉子が考えたこと
対話1 石井志昂さん(『不登校新聞』編集長)
樹木希林の最期、9月1日への想い
対話2 Eさん(20歳女性・不登校経験者)
「あなたのその苦しみは、正当なんだよ」
対話3 志村季世恵さん(バースセラピスト)
“底”にいたときの感覚を忘れないで
対話4 ロバート キャンベルさん
その指を、なんのために使うのか
- 〈著者・内田也哉子さんからのメッセージ〉
「もったいない、あまりにも命がもったいない……」
この旅のはじまりとなった、母の言葉です。
私が彼女の死から学んだのは、人の命はその長さにかかわらず、最後までまっとうして初めて、生まれてきたことの所以がわかるかもしれないということ。そして、人は一度死んでしまったら、もう二度と蘇らないということ。
きっと、母が意とした「もったいない」は、
「せっかく生まれたのなら、無理して急がず、最後に自分がどんな轍(わだち)を残せたり、どんな景色を見られるのか、それを楽しみにしていきましょうよ」
そんなことではないか、と今なら共に感じられるのです。
(あとがきより抜粋・編集)
- 〈著者プロフィール〉
全国不登校新聞社
樹木希林 きき・きりん
1943年、東京生まれ。文学座の第1期生となり、テレビドラマ「七人の孫」で森繁久彌に才能を見出される。61歳で乳がんにかかり、70歳の時に全身がんであることを公表した。夫である内田裕也との間に、文筆家の内田也哉子がいる。映画、テレビ、CMなど幅広く出演し、紫綬褒章、旭日小綬章をはじめ多くの賞を受賞。2018年9月15日に逝去、享年75歳。
田中達晃(Pash)
内田也哉子 うちだ・ややこ
1976年、東京生まれ。エッセイ執筆を中心に、翻訳、作詞、バンド活動「sighboat」、ナレーションなど、言葉と音の世界に携わる。三児の母。著書に『新装版 ペーパームービー』『会見記』『BROOCH』、中野信子との共著に『なんで家族を続けるの?』、翻訳絵本に『たいせつなこと』『ママン 世界中の母のきもち』など。
- 『9月1日 母からのバトン』
8月10日発売「9月1日 母からのバトン』著:樹木希林 内田也哉子
『9月1日 母からのバトン』
著者:樹木希林 内田也哉子
定価:1012円(税込)
発売:8月10日
書誌詳細>>https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8201227.html
Amazon>>https://www.amazon.co.jp/dp/4591174638