リッチモンド国際映画祭観客賞受賞、短編映画『Funny』シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』にて上映決定。若手監督が短編映画製作の未来を語る

株式会社アシタヘのプレスリリース

「変顔」をモチーフにしたコメディドラマ『Funny』が、9月25日(日)から9月29日(木)まで、今年1月下北沢にオープンしたミニシアター、シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』(以下、「K2」)にて、上映することが決定いたしました。上映後はトークゲストを招き、短編映画製作の未来を本作の監督である佐久間啓輔が語ります。

 

 

 

  • 短編映画『Funny』について

 『Funny』は、映画監督の佐久間啓輔が企画、脚本、監督をした短編映画です。今年、米リッチモンド国際映画祭の短編部門での観客賞と最優秀俳優賞の受賞をし、TAMA NEW WAVE、アメリカ、ドイツ、香港の映画祭にてノミネートを受けるなど、国内外の映画祭で注目を浴びました。
 「変顔」をやめられない女性が主人公のコメディドラマで、佐久間啓輔監督のアメリカ留学中のうつ経験をもとに企画されました。佐久間啓輔監督は、誰しも人には理解されないような癖や性質がある中で、「少しだけ視点を変えると、人の変なところにも優しくなれる」、そんな世界を願い、『Funny』を通じて人と人の歩み寄りのきっかけを作れたらと考えています。
 

  • 作品概要

タイトル:『Funny』(2022年/32分)
キャスト:出演=江守沙矢、今橋光恵、他
スタッフ:監督・脚本=佐久間啓輔 / プロデューサー=寺地真一 / 撮影監督=Byron Gould / 編集=佐久間啓輔 / 音楽=Michael Sutherland
あらすじ
 派遣社員として働く犬飼晴海は、「人と話すときに変顔をしてしまう」という癖のせいで仕事をクビになってしまう。そんなある日、晴海が妹の家に行くと、最近引っ越してきたという家族が挨拶にやって来る。その家族の母親が、娘の家庭教師を探しているという話を聞き、仕事を探していた晴海は、家庭教師をしていると嘘をつく。娘の家に通い出す晴海だったが、その子にはある変わった癖がありー。
 誰にも理解されない癖を持つ者たちが、誰かを理解するためにもがく物語。

 

  • 上映について

 『Funny』上映後には、期間中さまざまなゲストを招き、トークショーを行います。作品についてのトピックだけではなく、「短編映画製作の未来」と題し、短編映画製作の重要性や、世界で売れる映画を作るための取り組みなど、さまざまな切り口から短編映画製作のリアルとこれからについて、発信していきます。
 このトークショーの実現には、「短編映画製作者の発信の場」として「K2」が、『Funny』の上映を皮切りに、ショートフィルムの上映に取り組み始めたことにあります。『Funny』は「K2」を主体となり運営する「株式会社MotionGallery」の主要サービスであるクラウドファンディング「MotionGallery」にて、制作費を集めました。クラウドファンディングで制作費を集め、映画祭に出品し、映画館での上映をするというサイクルを、クラウドファンディングサービスと一体となって支えられる「K2」だからこそ、短編映画製作者の未来を応援する取り組みを、積極的に行っていくことができます。
 

  • 『Funny』佐久間啓輔監督のコメント

 今回、Motion Galleryさんで制作費を募り完成した映画をK2さんで上映できることに、短編映画の新たな可能性を感じております。ほとんどのインディペンデント映画は制作費を回収する出口もなければ、誰かに見てもらえる保証もありません。特に1時間以下の短編映画はより披露する場が限られているのが現状です。しかし、クラウドファンディングで資金を集め、その作品を映画館で興行するという仕組みが成立すれば、より多くの人に短編映画を楽しんで頂けるのではないかとわくわくしております。このような機会を『Funny』という32分の映画に提供して頂いた「K2」さんに改めて感謝を申し上げると共に、短編映画がより一般のお客様に認知されるように『Funny』を通じて、これからも映画制作に取り組んでいきたいと思います。

<プロフィール>
中学生の頃にハリウッド映画に憧れを抱き、渡米。高校時代の四年間をペンシルベニア州で過ごす。帰国後、早稲田大学に入学し映画制作を始める。大学二年時に脚本・主演を務めた映画『さんさんごご』が2015年度の沖縄国際映画祭U-25部門にてグランプリと観客賞を受賞する。翌年、映画祭の出資を受け、映画『花はだいだい』を製作、沖縄国際映画祭に正式招待される。同年、フロリダ州立大学に留学し映画制作を学ぶ。作り手としてだけでなく、演者としても同大学フィルムスクールの卒業制作作品『Good People』で主演を果たす。留学後は映画配給会社に勤務し、邦・洋問わず様々な作品の宣伝業務に携わる。その後独立し、映像ディレクター兼シナリオライターとしてアイドルグループのMVを監督したり、Vtuberの台本の執筆活動などを行なっている。最新作『Funny』は2021年度TAMA NEW WAVE コンペティション部門ノミネート、香港国際短編映画祭入選、仏クレルモン=フェラン国際映画祭Market Picks選出、米リッチモンド国際映画祭観客賞&最優秀女優賞受賞。
 

  • 『K2』共同代表・大高健志氏のコメント

 シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』は、下北沢という文化の”るつぼ”のような街を背景に、様々な文化と接合し時代を超える価値を街にひらいていく映画館を目指し今年の1月に開館致しました。『K2』では、映画をより街とつなげていくことで、映画ファンはもとより、音楽や演劇などの下北沢の背景にある文化のファンであったり、町に沢山行き交っている若い方々に「映画館で映画を観る時間」を提供し、映画人口を広げていくような取り組みを日々行っています。
 映画館を運営する日々において実感している事は、都合の良い時間の感覚は本当に多様である事。先日『K2』で短編映画を上映した際に想定以上に若い世代が沢山ご来場頂きました。驚きとともに声を拾うと、普段そこまで映画館に通っていない方々にとっては2時間という時間はまだ難しくても短編であれば遊びのついでに見れるという声もあり、映画館で映画を見るという体験の出会いとしての短編映画の魅力を感じています。自分が中学生の頃に偶然に映画体験と出会い魅了されたような出会いが、短編映画で起きる可能性を感じています。
 同時に思い出したのは、フランスの国立映画学校「La Fémis ​​」に交換留学で滞在していたときに感じた短編映画の位置付けの日仏の大きな違い。日本ではなかなか短編映画は製作者のキャリアにはつながり辛い現状がありますが、フランスでは短編映画はかなり重要な位置づけとなっていることに驚きました。短編映画にも出口があり、そして評価の重要な対象になる為、無理して低予算で長編映画をつくるようなことはなく、適正な予算で短編映画が生み出されている。それはおそらく数あるフランス映画界がサステナブルな環境でありつづけていることの1つの理由になっているのではと感じました。そう考えると、短編映画に出口が生まれそしてキャリアなるような動きが生まれることは、今おそらく日本映画において正の循環につながるアクションなのではと感じています。
 今回、上映させていただく短編映画『Funny』と一緒に、そのような座組を生み出すきっかけを模索していきたい、そのような上映にしていきたいと考えています。
 MOTION GALLERYでのクラウドファンディングによってクリエイティブ純度の高い作品を無理なく制作し、そして『K2』という出口で作品との出会いを生み、クリエイターのキャリア形成、そして新しい映画ファンの拡大の起点にもしていく、そんな取り組みへのチャレンジの第一歩に是非ご注目いただければと思っています。

<プロフィール>
早稲田大学政治経済学部卒業後、’07年外資系コンサルティングファーム入社。戦略コンサルタントとして、事業戦略立案・新規事業立ち上げ等のプロジェクトに従事。その後、東京藝術大学大学院に進学。制作に携わる中で、 クリエイティブと資金とのより良い関係性の構築の必要性を感じ、’11年にクラウドファンディングプラットフォーム『MOTION GALLERY』設立。以降、60億円を超えるファンディングをサポート。2015年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」受賞 。’22年には下北沢駅南西口直結のミニシアター、シモキタ-エキマエ-シネマ『K2』を開館。
様々な領域でプレイヤーとしても活動中。  

現代アート: 2020年開催「さいたま国際芸術祭2020」キュレーター就任

映画: プロデューサー 『あの日々の話』(第31回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門選出)/『踊ってミタ』/『僕の好きな女の子』/『鈴木さん』(第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」部門選出)  製作協力 『スパイの妻』(第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞)/『蒲田前奏曲』/『脳天パラダイス』
 

  • シモキターエキマエ-シネマ『K2』

 「K2」は2022年1月20日(木)より下北沢の商業施設シモキタエキ ウエ直結となる「(tefu) lounge(テフ ラウンジ)」にオープンしたミニシアターです。演劇の聖地、ライブハウスの聖地、サブカルの聖地、飲み文化の聖地。様々な文化が深く根付く下北沢。シモキター エキマエーシネマ『K2』は、 下北沢という文化の坩堝のような街を 背景に、様々な文化と接合し時代を超える価値を街に発信していく 映画館で「文化が好きな人たちの結節点」となるようなミニシアターを目指しています。

【概要】
・スクリーン数:1スクリーン
・席数:71席(内2席は車椅子受入可)
・所在地:東京都世田谷区北沢2-21 tefu lounge 2F (シモキタエキウエ直結)
・WEBサイト:https://k2-cinema.com/

 

 

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