2022年度上半期　視聴者を惹きつけた「企業CMランキング」トップ30

• 企業CMランキングの概要

テレビCMといっても、様々な内容のCMが日々放送されています。CMの多くはサービスの紹介を中心とする内容ですが、特定の商品やサービス名ではなく、企業としてのメッセージを伝えるCM、企業CMもあります。　企業CMはメッセージ性の強いCMが多く放送されていますが、視聴者にはどのように見られているのでしょうか？
従来の視聴率データでは、視聴者がテレビに視線を向けたかどうかまでは不明瞭です。REVISIOでは、調査ご協力世帯に設置している人体認識搭載の調査機器によって、視聴者がテレビに視線を向けたかどうかがわかります。それにより視聴者が興味を持って見たテレビのコンテンツを探り出すことが可能になります。　この独自データの中で、テレビを点けていて、かつテレビ画面を見ている人の割合を注視含有※として算出し、CM単位で集計した「企業CMランキングTOP30」を作成しました。
対象CMは、2022/4/4から2022/10/3の約6カ月の間に初回放送があり、関東で300GRP以上のCM出稿があった全企業の企業CM※です。

※注視含有：アテンション含有率より改称。
※企業CM：特定の商品・サービス名ではなく企業としてのメッセージを伝えるCM。区分はREVISIOの定義に準ずる

• 2022年度上半期企業CMランキングTOP30【2022/4/4－2022/10/3】

• ランクインしたCMに見られた共通の項目

１.　本ランキングでは、住宅・建設カテゴリが保険カテゴリと並んで最も多く、5CMがランクインしました。住宅・建設・建材のカテゴリについては、在宅も増え、住宅や住環境への興味関心が高まりニーズが増加した背景から、視聴者も注目したと考えられます。過去1年の企業CMランキングの傾向を見ても、ランクインしやすい傾向にあると言えます。
・6位：長府製作所「温度が生み出すもの」篇
・12位：ダイワハウス「生きる場所へ」篇
・25位：積水ハウス「少女の成長」篇
・29位：大成建設グループ「この手から」篇
・30位：三菱地所「三菱地所と次にいこう。 ダイバーシティ」篇

２．保険カテゴリについても、住宅・建設カテゴリと同く5CMがランクインしました。保険カテゴリのCMについては、人生を保険が寄り添い支えて、共に生きていくというメッセージ性が各社に共通してみられました。また、東京海上日動は2つのCMがランクインしました。この2CMは相葉雅紀さんを起用したシリーズCMで、他の保険のCMと同様に、人が生きるうえで起こりうるリスクを保険が守る様子が描かれています。生活様式もwithコロナへとシフトし、活動が活発になっていく中で、人生設計の一環として保険に興味を持つ人が増えてきたことも考えられます。
・5位：日本生命「幸せを長く」篇
・10位：東京海上日動「My Marines 宣言」篇
・11位：第一生命「挑戦の道」篇
・13位：SOMPOケア「人が人を支えている」篇
・18位：東京海上日動「My Marines つつみこむ安心」篇

また、住宅・建設カテゴリと保険カテゴリに次いで、BtoB向けのサービスを提供している企業のCMがよく見られていました。
全体の傾向としては、企業が提供するソリューションが、人の暮らしや幸せに寄り添う様を描いているCMが多くみられました。長引くコロナとの生活で、新たな日常へのあり方や、前向きな人々の姿を表現していたのではないでしょうか。

本ランキングで1位になったサントリーは、企業として「第75回広告電通賞」の総合賞を受賞しています。フィルム広告部門最高賞を獲得したCMの「人生には、飲食店がいる。『不思議な場所』」篇と合わせ、「人生には、飲食店がいる。人と」もSNSなどで話題になったCMです。
 

• 1位から10位までのCMの詳細

1位から10位にランクインしたCMの詳細については、以下でご紹介いたします。

●1位：サントリー「人生には、飲食店がいる。人と」篇
吉高由里子さんが出演。「飲食店」という場所だからこそ得られる、温もりのある場面、温かな思いを描いていて、飲食店という場所の価値や魅力を伝えるCM

●2位：アマゾンジャパン「見つけてほしい日本が、あります。 その3」篇
中小規模の出品者が、ものづくりへのこだわりを伝えるテレビCMシリーズ

●3位：トラスコ中山「ロジスティクス ワンダーランド」篇
物流センター「プラネット埼玉」を舞台に、高密度収納と高効率出荷が実現したプロツールの即納体制を表現しているCM

●4位：日本情報産業「ITと、人生してる 2021」篇
市川紗椰さんが出演。等身大の女性の日常の中の幸せを、NIIのIT技術が下支えしているという内容のCM

●5位：日本生命「幸せを長く」篇
母親の入院をきっかけに、何気ない日常の大切さや愛おしさに改めて気づく家族の姿を描いているCM

●6位：長府製作所「温度が生み出すもの」篇
温度によって人の気持ちや暮らしが豊かになっていく様子を描いたCM。温度へのこだわりを持って製品開発を行う長府製作所の姿勢を伝えるCM。

●7位：SUBARU「いのちの交差点」篇
アイサイトXの紹介を通して、かけがえのない一つのいのちを守り、2030年には死亡交通事故をゼロにするというスローガンを表したCM

●8位：アルプス技研「エンジニアの『働く常識』を変えてゆく。」篇
変化に対応出来る事こそが本当の意味での安定であり、アルプス技研がエンジニアの持続的な成長を支えながら、働く常識を変えてゆくというメッセージを込めたCM

●9位：凸版印刷「TOPPA!!! TOPPAN 世界の課題」篇
占い師に扮した大泉洋さんと悩みを相談する成田凌さんの軽妙な掛け合いを通して、印刷だけでなく、世界中の様々な領域で課題解決に取り組む凸版印刷を紹介するCM

●10位：東京海上日動「My Marines 宣言」篇
相葉雅紀さんが、ジオラマを通して身近な保険相談から衛星データの活用まで、東京海上の安心のための様々な取り組みを知るさまを描いたCM​

• 【REVISIO株式会社について】

REVISIO株式会社は2022/10/1より、TVISION INSIGHTS株式会社から社名を変更いたしました。
人体認識技術によってテレビ番組・CMの視聴態勢データを取得し、BtoB向け視聴分析サービスを提供しています。ご家庭のテレビに、REVISIOが独自に開発した人体認識技術を搭載した調査機器を設置し、調査参加者の視聴態勢を毎秒で自動的に取得。「誰がテレビの前にいて、ちゃんと見ているか」というREVISIO独自の注視データを広告主・広告会社・放送局など国内累計160社以上のクライアントにご活用いただいています。
現在、国内では関東エリアの2,000世帯・関西エリア600世帯、地上波/MX/BSの全番組の視聴データ、ならびにコネクテッドTVの注視データを提供しています。