知って、肝炎プロジェクト・健康一番プロジェクトのプレスリリース
この度10月23日(日)に、「たまひよ ファミリーパーク2022」がパシフィコ横浜で開催され、特別イベント『厚生労働省「知って、肝炎プロジェクト」Presents 板野友美さん×肝臓専門医 考藤達哉先生 対談「家族のゲンキが宝物」』が開催されました。
【イベントレポート】
■板野氏「肝炎は、”命”に関わる病気。肝炎についての理解、もっと広まって。」
イベント冒頭では、肝臓専門医の考藤氏による肝炎についての説明がありました。考藤氏は、「肝炎というのは、文字の通り”肝臓”が”炎症”を起こしている状態であり、肝臓の中にある細胞が、炎症により壊れてしまっている状態の病気のことを指しています。皆さんは、普段意識されていないかもしれませんが、肝臓は飲まれたアルコールを分解したり、体に必要な栄養素を作り出していたりと、とても重要なはたらきを行っているんです。ですが、肝炎で細胞が壊れてしまうとこの機能が低下してしまう、怖い病気なんです。」と、解説しました。
考藤氏の話を受けて、板野氏は「”肝臓の細胞が壊れてしまう”と聞くと、とても怖い病気だと感じますよね。実は、私の祖父もC型肝炎にかかり、そこから肝臓がんに進行してしまい、亡くなってしまった過去があるんです。早い段階に肝炎であることに気づいて、治療にとりかかれていたら、もっと長生きできたのかもしれないと思うと、とてもやるせない気持ちです。そうならない為にも、皆さんには肝炎についてしっかりと理解していただきたいです。」と、自身の想いを語りました。
■「妊婦健診で、肝炎ウイルス検査を受けていることに、もっと自覚的になって欲しい。」
イベント中、「妊婦健診には、肝炎ウイルス検査も含まれている」といった話にも言及がありました。一方、板野氏からは、「妊婦さんは、沢山検査を受けていて、検査結果の項目も沢山あるので、人によっては自身が肝炎ウイルス検査を受けていることに、気づいていない方も多いのでは・・」と危惧するコメントもありました。
考藤氏からは、「(板野氏の仰る通り、)妊婦健診で肝炎ウイルス検査を受けていると自覚していない方は、いらっしゃるかもしれません。
まずは、”妊婦は必ず肝炎ウイルス検査を受けている”ことを、知っていただきたいです」と話した上で、「日本で肝臓がんで亡くなる方は、毎年約3万人ほどいるのですが、肝臓がんの原因の約7割はウイルス性肝炎によるものです。万が一、妊婦健診で肝炎ウイルスのキャリアであることが分かったら、精密検査を受けて、病状が深刻化する前に治療に取り組んでいただきたいです」と強く呼びかけました。
■ママから赤ちゃんへ、母子感染をすることを防ぐための方策があります。
肝炎ウイルスは、出産時にママから赤ちゃんへ母子感染するリスクがある為、妊婦健診での肝炎ウイルス検査を必須としています。考藤氏は「仮に妊婦健診でB型肝炎ウイルスのキャリアだと判明としても、赤ちゃんにうつらないように、生後すぐにワクチンや薬を投与することで、母子感染を防ぐことができますので、安心してください。」と説明しました。
この話を受けて、板野氏は「赤ちゃんへの感染を防ぐ方法があると知ると、お母さんも安心ですよね。お母さんや赤ちゃんには肝炎対策を取れている一方で、お父さんこそ、肝炎ウイルス検査を受ける機会は少ないと思うので、是非、自主的にでも検査を受けて欲しいです。」とコメントしました。
また肝炎は、会話や食事、トイレなどの日常生活を共有するだけでは感染することはありません。肝炎ウイルスは、血液を介して感染するウイルスですので、”血液がつく可能性がある髭剃りやカミソリなどを共有しない”といった注意をはらえば、たとえ肝炎ウイルスのキャリアであっても、共同生活を送る分には支障はない、といった話がイベントを通して発信されました。
■開催概要
■催事名 :たまひよ ファミリーパーク2022
『厚生労働省「知って、肝炎プロジェクト」 Presents 板野友美さん×肝臓専門医 考藤達哉先生 対談「家族のゲンキが宝物」』
■日時 :2022年10月23日(日)13:00〜13:20
■開催場所 :パシフィコ横浜 展示ホール
■出演者 :板野 友美氏
考藤 達哉氏(国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター 研究センター長 兼 肝炎情報センター長)
イベントの模様は、以下のYouTube動画からでも視聴できます。(2023年1月末までアーカイブ予定)https://www.youtube.com/watch?v=duoPdKm1pxE