一般社団法人異言語Lab.のプレスリリース
[PRESS RELEASE] 「異（ことなる）を楽しむ世界を創る。」をミッションに、手話を使った謎解きゲーム「異言語脱出ゲーム」等の体験型エンターテインメントや芸術文化体験を創り、新しい価値を提供している一般社団法人異言語Lab.（代表理事・菊永ふみ）が、公益財団法人日本ユースリーダー協会主催の「第14回若者力大賞」で若者力大賞を受賞しました。団体としての「若者力大賞」は史上初となります。
「若者力大賞」とは自由な発想力とチャレンジ精神をもって、様々な社会的活動に従事するユースリーダー（次世代リーダー）とそのようなユースリーダーの育成や支援に努力する個人・団体を発掘し、表彰することを通じて、これからの日本の若者を育成する意義を広く社会に啓発することを目的として、2009年より公益財団法人日本ユースリーダー協会主催のもとスタートした表彰制度です。
【異言語脱出ゲーム】とは
一般社団法人異言語Lab.が考案。手話、筆談、身振り、音声など様々な方法を使いながら謎解きをしていくゲームで、手話や音声・日本語を織り交ぜて作られた謎を、聴者とろう者が一緒に参加し助け合いながら解いていく。豊かなストーリーに没入しながら謎解きそのものを楽しむエンタメ性に加え、手話と音声言語という異言語を駆使し、互いに伝え合いながら謎解きに取り組む過程から、コミュニケーションの本質を知り、考えるきっかけになると、話題を集めている。
【代表理事・菊永ふみコメント】
栄えある賞をいただき、大変光栄に思っております。
2009年頃から人気を博していった「謎解きゲーム」「脱出ゲーム」に、手話や音声といった異言語から作られた謎を解く、ろう者・難聴者と聴者が一緒に解く、というまったく新たな要素を盛りこんだのが、「異言語脱出ゲーム」です。手話を知らない参加者が必死に手話を読み取り、伝えながら謎を解くことそのものが、未知の世界へ挑戦する意欲や、互いをわかり合いたいという思いを育む一歩になると感じています。
これまで個人での受賞が一般的だったそうですが、今回は団体としての受賞となっています。ろう者を主体に、聴者、難聴者と共に経営・企画・制作をして、異言語脱出ゲーム等を通して「異を楽しむ世界を創る」ことは、誰か一人の力ではできなかったことです。今回の受賞は、メンバーはもちろんのこと、私たちの思いに共感してコラボをしてくださった協力者・団体様・企業様のお陰です。そして何より、少しでも生きやすい社会を創ろうと沢山の壁を懸命に切り開いてきた、ろう者・難聴者・手話関係者など多くの先輩たちがいたからです。
ひとつひとつの歩みは小さなものかもしれませんが、そのひとつひとつが積み重なり、社会は確実に変わってきています。この賞は、ろう者の権利や手話を言語だと訴え、活動を続けてこられた沢山のろう者・難聴者・手話関係者、彼らと共に行動をしてきた皆さんの賞だと思います。そして、「異言語脱出ゲーム」をめぐる私たちの挑戦だけではなく、そうした点も含めて評価して頂けたと感じています。
今回の受賞には、今後の期待も込められていると感じています。異言語の良さをさらに伝え、確実に社会を変えていく体験型エンタメ集団として、これからも着実に歩みを進めていきます。
【「異言語Lab.」とは】
2018年4月設立。スタッフは、ろう者である菊永を代表に、聴者・ろう者・難聴者で構成され、異言語同士の接点が社会に与えるイノベーションを探求しています。「手話」を第一言語として活動していますが、手話や音声だけでは成しえないことや、より豊かに発想し創り伝えあうことのできる方法を探っていきます。2022年には東京や大阪で、設立時から構想を温めてきた異言語脱出ゲーム「うしなわれたこころさがし」を開催し、究極の体験型だったと大好評を頂きました。また7月-11月には、札幌芸術の森で周遊型謎解きゲーム「月夜の空想ミュージアム」を開催し、約14,000名を動員するなど、活動の幅を広げています。
・異言語Lab.公式サイト https://www.igengo.com/
・渋谷を拠点に若い世代が新しい価値の創造に取り組む活動「100BANCH」の「100BANCHGarageProject」採択時のサイト
「異言語コミュニケーションで新しい関わり方を発見するゲームをつくる」
https://100banch.com/projects/igengo_lab/
