CCCマーケティング総合研究所【年代別意識調査】インターネット広告をよく見るシニア36.6ポイント

CCCMKホールディングス株式会社のプレスリリース

CCCMKホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋誉則)にて、『生活者の皆さまと共に歩み、共に考えるシンクタンク』として生活者の意識把握に努めるCCCマーケティング総合研究所(所長:新橋実、以下「CCCマーケティング総研」)は、2022年6月23日(木)~6月30日(木)に「年代別意識調査」を実施しましたので、その結果を発表いたします。

世界保健機構(WHO)の定義では、65歳以上の人のことを“高齢者”としています。日本では、65~74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と呼び、2022年9月15日現在推計で日本の総人口に占める割合は29.1%、人口は3627万人(※総務省統計局発表)となり過去最多となっています。人口の3割を占めるこの層の生活スタイルや価値観、行動が、経済に与える影響を考慮し、ビジネスを進めることを求められている方も多いのではないでしょうか。
CCCマーケティング総研では、生活価値観や購買に関する意識調査を実施し、世代や年代ごとの意識の把握に努めています。このたび実施した「年代別意識調査」の結果より、高齢者の一歩手前である50歳代を含んだ50歳~84歳の方を対象に情報源やテクノロジーへの期待を見ていきたいと思います。

<調査結果概要>

  • よく見る情報源は、「折り込みチラシ」よりも「インターネットの広告・SNS広告」
  • 「価格比較サイトやクチコミ・レビューサイト」への信頼が、「テレビCM」「折り込みチラシ」を上回る
  • テクノロジーの発展で“移動”に期待を寄せるシニアたち

■よく見る情報源は、折り込みチラシよりもインターネット広告・SNS上の広告
まず、最初に、情報源としてどのようなメディアを“よく見ている”のかを確認していきましょう。図1は、全体の回答が高い順に上位10位までを表示しています。
ランク上位は、テレビやテレビCM、実際のお店、といった情報源が並びます。そして、上位10位のまでのうちに、4つインターネットメディアが入っています。今回の調査では「折り込みチラシ」(35.2ポイント)よりも「インターネットの広告・SNS上の広告」(36.6ポイント)が、1.4ポイントとわずかながら上回る結果となりました。
年代別に見ると、「折り込みチラシ」は、女性の60歳以上と男性の65歳以上が情報源としているようです。そして、「折り込みチラシ」を上回るポイントであった「インターネットの広告・SNS上の広告」を見ているのは、より若い男性50歳~74歳以下が中心であることが分かります。
「折り込みチラシ」を情報源とする回答ポイント数と「インターネットの広告・SNS上の広告」の回答ポイント数を比較すると、男性50歳~74歳以下では「インターネットの広告・SNS上の広告」の回答が上回っており、情報源として活用されていることがわかります。この結果から推察すると、商品に関する情報も徐々にチラシからインターネットの広告・SNS上の広告にシフトしている可能性もありそうです。
次いで、インターネットメディアに注視して見ると、女性と比較して男性が「動画サイト」「ポータルサイト」を情報源として利用する傾向が見えており、年齢では74歳以下の男性がよりインターネットへ情報源をシフトしている様子が伺えるようです。

図1. 情報源として“よく見ている”もの

信頼している情報源に「価格比較サイト」が躍進
図2は、情報源として“信頼している”と回答されたメディアについて上位10位までを表示しています。
ここで注目するのは、図1の“よく見ている”情報源には入っていなかったメディアが2つランクインしている点です。上位5つめに「価格比較サイトやクチコミ・レビューサイト」、8つめに「企業のWEBサイト」が入っています。
どちらも女性よりも男性の利用者が、信頼を寄せていることがわかります。また、利用者の年代を見ると「価格比較サイトやクチコミ・レビューサイト」が男性の60~74歳の層に信頼されているのに対し、「企業のWEBサイト」はより年齢の高い70~80代が信頼を寄せている点は興味深い点といえるでしょう。
また、図1の情報源としては上位となっているものの、“信頼している”情報源の上位に入っていないのは「インターネットの広告・SNS上の広告」と「動画サイト」となりました。高齢者が、インターネットメディアと接触しつつも、冷静に情報を見極めようとしている様子が伺えます。

図2.情報源として“信頼している”もの

テクノロジーの発展で“移動”に期待する高齢者
ここまでで、旧来の4マスメディアや実際の店舗、更には紙メディアだけでなく、インターネットを駆使して情報を収集しはじめた高齢者たちの姿が見えてきました。最後に、未来に向けた質問をみていきましょう。
図3では、“テクノロジーの力でより便利に、良いものになって欲しいもの”を聞いています。聴取した48項目のうち、上位10位までを表示しました。最も、高い回答は「車・ドライブ」(17.9ポイント)になりました。「車・ドライブ」以外にも、「国内旅行」(13.7ポイント)、「海外旅行」(8.1ポイント)がランクインし、移動手段に関する高齢者の強い期待が見受けられます。

今回は、高齢者の情報源のインターネット利用状況から、テクノロジーへの期待についてみてきました。旧来からある情報源との接触も継続しつつ、インターネットを冷静に使い始めている高齢者たちの様子を見ると、新しいテクノロジーを、よりよい生活のいち手段として取り込む高齢者の姿が見えてくるのではないでしょうか。

図3.テクノロジーの力でより便利に、良いものになって欲しいもの

 
■本調査詳細データのご案内
CCCマーケティング総研では、本調査の詳細をご紹介するコラムをホームページで公開しています。
調査データの一部を無料でダウンロードできますのでぜひ、ご利用ください。
また、本調査の集計表も販売しております。詳しくはこちらのページをご覧ください。
https://www.cccmk.co.jp/thinktanks/column-64

■調査データ概要
調査地域 :全国
調査対象者:男女16~84歳のT会員
有効回答数:11,033サンプル
調査期間 :2022年6月23日(木)~2022年6月30日(木)
実査機関 :CCCMKホールディングス株式会社
調査方法:インターネット調査(Tリサーチ)

■CCCマーケティング総合研究所の概要
名称:CCCマーケティング総合研究所(CCCマーケティング総研)
URL:https://www.cccmk.co.jp/thinktanks
設立:2020年7月21日
生活者の消費データ、インサイトや心の変化、さらには社会環境や経済情勢などを踏まえ、生活者のみなさまの「ちょっといいな」を実現するために、2020年に発足しました。
我々は『生活者の皆さまと共に歩み、共に考えるシンクタンク』として生活者の意識把握に努め、その声をもとに「データ」×「クリエイティブ」×「コンサルティング」のチカラによって皆さまの未来創造に伴走します。

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