【新国立劇場】詩人ホフマンの3つのロマンティックな恋物語 オッフェンバックの夢幻のオペラ『ホフマン物語』

文化庁のプレスリリース

新国立劇場(東京都渋谷区)の舞台に、名曲「ホフマンの舟歌」でおなじみのフランス・オペラ珠玉の傑作『ホフマン物語』が帰ってきます。『ホフマン物語』はオペレッタ『天国と地獄』で有名な作曲家オッフェンバックの遺作で、詩人ホフマンの破滅的な恋の遍歴をメロディックで美しい音楽が幻想的に描きます。“光の魔術師”アルローの演出は、煌めく色彩と闇のコントラスが印象的。3つの恋の主人公ホフマンには、“テノール界の新王子”と話題のレオナルド・カパルボが登場、悪魔的四役に世界最高峰のバス・バリトン歌手エギルス・シリンスが出演するのも期待の的です。https://www.nntt.jac.go.jp/opera/lescontesdhoffmann/

新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦

名曲「ホフマンの舟歌」でおなじみ、詩人ホフマンの3つのロマンティックな恋物語
19世紀末、ベル・エポック時代のパリで、『天国と地獄』によりその名を世界に轟かせたオッフェンバック。『ホフマン物語』はオペレッタ創始者として知られる作曲家オッフェンバックの唯一のオペラにして、未完の遺作です。ロッシーニが「シャンゼリゼのモーツァルト」と評したオッフェンバックならではの、メロディックで魅力的な音楽にあふれています。中でも「ホフマンの舟歌」はオペラ通でなくともお馴染みの名曲で、史上最も美しいメロディと称えられています。主人公ホフマンの「クラインザックの歌」、人形オランピアの華麗なコロラトゥーラが光る「人形の歌~生垣に小鳥たちが」など、ガラコンサートでも定番曲になっている洒脱で美しい楽曲が満載で、オペラ初心者の方も魅了されるに違いありません。
ドイツ・ロマン主義の作家E.T.Aホフマンは『くるみ割り人形』や、バレエ『コッペリア』の原作者としても有名。オペラの『ホフマン物語』は、そのホフマンの3つの小説をモチーフに、ホフマン自身を主人公にした失恋物語です。ホフマンをめぐる3人の女性、恋物語を破滅に導く悪魔的な男、芸術の女神ミューズ…。ホフマン独特の”現実と幻想の二重性”がそのままオペラの物語と渾然一体となった、珠玉の傑作です。

新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦

“光の魔術師”アルローが夢幻の中で描く ホフマンの孤独な死と永遠の命
“光の魔術師“の異名を持つアルローの演出は、色鮮やかでスタイリッシュな舞台が次々に展開し、オムニバスのように紡がれる3つの夢幻の恋物語へ誘います。舞台には漆黒の空間が広がり、オランピアの黄緑、アントニアのブルーの照明、ジュリエッタの赤い衣裳に紫の照明と、蛍光色や照明によって鮮やかな色彩が象徴的に出現し、イリュージョンの中でホフマンの恋が描かれます。物語には、死、芸術、性への欲求というアルローのキーワードを象徴する女性たちが次々と登場。ホフマンの破滅的な運命が“絶望”という名の黒い糸で紡がれていき、夢と現実の狭間をさまようホフマンは、恋をした女たちに見守られながら息を引き取ります。

新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦

”テノール界の新王子”(英Opera Now誌)カパルボ演じる破滅的な恋
タイトルロールのホフマンには、英国ロイヤルオペラ、マルコ・ミンコフスキ指揮ブレーメン音楽祭などでホフマン役を演じ大成功を収めているレオナルド・カパルボが登場! カパルボのホフマン役といえば、2014年の大野和士指揮リヨン歌劇場来日公演を記憶するファンも多いはず。恋と幻想に囚われ破滅する詩人ホフマンは、カパルボ最大の当たり役です。甘いマスクと美声で欧米のメディアも絶賛するテノール界の新たな王子が演じる破滅的な恋に、誰しも引き込まれること間違いありません。

レオナルド・カパルボレオナルド・カパルボ

世界最高峰のバス・バリトン、シリンス登場 マドンナ3役とミューズに日本のトップ女声歌手陣が揃い踏み
『ホフマン物語』は一晩で多彩な歌手の美声に浸ることのできる贅沢なオペラ。ホフマンを破滅に導く悪魔的存在の4役(リンドルフ、コッペリウス、ミラクル博士、ダペルトゥット)には、世界最高峰のバス・バリトン歌手エギルス・シリンスが登場。ホフマンが恋するマドンナ3役を務める三者三様のソプラノには、安井陽子、木下美穂子、大隅智佳子と日本を代表するソプラノが出演します。ニクラウス/ミューズは、凛々しい舞台姿で大活躍中のメゾ小林由佳が出演します。

『ホフマン物語』出演者『ホフマン物語』出演者

『ホフマン物語』ものがたり
歌劇場に隣接する酒場。歌姫ステッラと終演後の逢瀬の約束を交わした詩人で音楽家のホフマンは、酒を飲みながら3人の女性との失恋物語を学生たちに語り始める。機械仕掛けの人形オランピアに恋をする物語。胸を病む恋人アントニアが激しく歌い、息絶えてしまう物語。ヴェネツィアの高級娼婦ジュリエッタに影を奪われる物語。回想を終え、恋の虚しさに絶望し酔いつぶれたホフマンの前に、詩の女神ミューズが姿を現す。

新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦新国立劇場『ホフマン物語』より 撮影:寺司正彦

新国立劇場『ホフマン物語』ダイジェスト映像

 

オペラのご鑑賞前に! 映像企画 「大野和士のオペラ玉手箱with Singers『ホフマン物語』」
新国立劇場オペラ芸術監督で世界的指揮者の大野和士が、自らのピアノとお話で、歌手の皆さんの演奏と共に、『ホフマン物語』の楽曲を解説します。

 

公演およびチケットの詳細については、新国立劇場ウェブサイトをご覧ください。
公演情報WEBサイト https://www.nntt.jac.go.jp/opera/lescontesdhoffmann/

*本公演は、新型コロナウイルス感染予防、拡散防止対策をとって上演いたします。
新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願い
https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_017576.html

新国立劇場2022/2023シーズンオペラ 『ホフマン物語』
【公演日程】2023年3月15日(水)18:30/17日(金)14:00/19日(日)14:00/21日(火・祝)14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス
【スタッフ・出演】指揮:マルコ・レトーニャ/演出:フィリップ・アルロー/ホフマン:レオナルド・カパルボ、ニクラウス/ミューズ:小林由佳、オランピア:安井陽子、アントニア:木下美穂子、ジュリエッタ:大隅智佳子、リンドルフ/コッペリウス/ミラクル博士/ダペルトゥット:エギルス・シリンスほか/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽:東京交響楽団
【チケット料金】 S:24,200円 ・ A:19,800円 ・ B:13,200円 ・ C:7,700円 ・ D:4,400円・ Z(当日のみ):1,650円
【チケットのお求め】新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999 WEBボックスオフィス https://nntt.pia.jp/
※WEBボックスオフィスでは、ご自身で座席を選びながらチケットをご購入いただけます。学生(5%)、ジュニア(20%)、高齢者(5%)割引チケットもお取り扱い中。
※新国立劇場当日券は、学生・生徒の方は50%割引となります(D席・Z席除く)。ボックスオフィス(窓口・電話)で取扱。
【アクセス】京王新線(都営新宿線乗入)初台駅中央口直結

新国立劇場について

新国立劇場新国立劇場

新国立劇場は、日本唯一の現代舞台芸術のための国立劇場として、オペラ、バレエ、ダンス、演劇の公演の制作・上演や、芸術家の研修等の事業を行っています。オペラ部門は2018年9月より世界的指揮者の大野和士が芸術監督に就任し、世界の主要歌劇場と比肩する水準のオペラ公演を年間およそ10本上演、高校生のためのオペラ鑑賞教室の実施等を行っています。
2022年10月、新国立劇場は開場25周年を迎えました。

新国立劇場オペラパレス新国立劇場オペラパレス

所在地:東京都渋谷区本町1-1-1
https://www.nntt.jac.go.jp/

【お客様からのお問い合わせ先】
新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10:00~18:00)

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