株式会社日経CNBCのプレスリリース
株式会社日経CNBC(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:竹之内源市、以下「日経CNBC」)は、2023年3月9日(木)に放送した特別企画「World Watch『ChatGPTのビジネスインパクト』」のアーカイブ(VOD)動画の無料公開を開始しました。
日経CNBC報道部長の高橋香織がIT専門家の徳末哲一氏と英リバプール大学のダヌシカ・ボレガラ教授にインタビューを行った特別企画を、期間限定で無料公開いたします。
https://markets.nikkei-cnbc.co.jp/watch/vod/44071
また、無料公開に合わせて動画内容のレポートを公開いたします。
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3月9日(木)放送「World Watch『ChatGPTのビジネスインパクト』」概要
2022年末から、急速に話題になったチャットボットの「Chat(チャット)GPT」。2022年11月に公開され、2ヶ月ほどで月間アクセス数が1億回を超えたと言われています。次の産業革命といわれる「ChatGPT」の出現が経済や社会にどのような影響を与えるのかについて、専門家に聞きました。
ゲストのダヌシカ氏はAIが専門で、アマゾン・スカラーも務めています。一方、徳末氏は長年、米シリコンバレーで活躍し欧米企業の日本法人立ち上げに従事してきました。両氏の解説を通じ、ChatGPTの活用事例や今後の普及に向けた課題を分析。全産業に及ぶとみられるインパクトの実相に迫ります。
番組の前半では英リバプール大学のダヌシカ・ボレガラ教授に
ChatGPTの具体的事例や出現の背景を尋ねました。
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「ChatGPT」、あるいは「生成AI」とは
「生成AI」とは(アルゴリズムが)人間が入力した指示に従って、テキストあるいは画像などを生成するものです。
今までも日本語を入力した場合に対応する英語が生成される機械翻訳、自動要約、質問応答システム、対話システムなどのシステムがありました。しかし、「生成AI」に代表されるChatGPT、画像生成AIのStable Diffusionなどはこの限定的な定義の生成を超えて、用途に応じて正確で質の高いテキストや画像が生成できます
。
番組内では、ダヌシカ氏が自身への質問をそのままChatGPTに聞いてみる場面も。
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ChatGPTにはどんなビジネス利用があるのか?
カスタマーサポート、オンライン教育、コンテンツ生成、翻訳、金融分野などの応用を説明してくれました。
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今後「ChatGPT」はどのように進んでいくのか
ChatGPTは既にウェブ検索エンジンで使われ始めています。大手ウェブ検索エンジンであるグーグルとBingも似たような機能をベータテストしているようです。また、オープンAIがChatGPTの有料APIを提供する準備をしているので、既存の対話システムや質問応答システムなどに使われると考えられます。
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「ChatGPT」の教育分野への影響は
教育分野で問題になっているのが、レポートなどの課題提出の時にChatGPTを使って答えを生成して、そのまま提出してくるケースがあります。そういう場合に、生成したテキストがChatGPTが生成したか人間が生成したかについて人間が見ても判断が出来ませんが、既にオープンAIがテキストを生成する時にはウォーターマークというパターンを入力するようになっており、それを使って生成されたものを判断できるようになっています。
そういう対策はしていますが、それ以前にどういうふうに使うツールなのかどういう範囲で使ってどういうところで使ってはいけないかという倫理的な所を学生に理解してもらうのが重要な課題だと思っています。
番組後半ではIT専門家の徳末哲一氏へ、
ビジネスや経済市場への影響を尋ねました。
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「ChatGPT」のビジネスへの影響は
米マイクロソフトがChatGPTの開発企業である、米オープンAIに1兆円以上の投資をすることを発表しました。
すると、米マイクロソフトの時価総額が30兆円前後上昇しました。一方で、米グーグルの親会社のアルファベットの時価総額がほぼ同じような金額で下落しました。トヨタ自動車の時価総額に匹敵するほどの金額が、片方で生まれ、片方で消滅したことになります。
これは、検索エンジンで世界の90%以上のシェアを持っているといわれる米グーグルの広告収益が(ChatGPTの出現によって)大きく影響を受けるのではないかとマーケットが判断したことになります。
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オープンAIとマイクロソフトの動きに対して、グーグル/アルファベット はどのように動くか
AIの領域は元々グーグルが世界のリーダーでしたが、今回のChatGPTの分野では遅れをとった感があります。グーグル社内では同様のプロジェクトが始まっていたのですが、2023年2月にようやく「BARD(バード)」という名前で発表しました。
ChatGPTに後れをとったのは、グーグルが既存の検索サービスから得られる広告収入への直接的影響を避けたかったといわれています。また、「もしも」グーグルの名のもとに、誤解を与えるような情報を、10億人、20億人という数の人たちに答えとして出した場合のインパクトを測りきれず、発表が遅れたとも言われています。
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「ChatGPT」のようなソフトウェアがマーケットに与える影響は
GAFAMと呼ばれる、マイクロソフト、グーグル以外の3社、米アップル、米アマゾン、米メタ(元フェイスブック)も対抗するソフトを出すのではと言われています。
画像に特化したり、音声に特化したスタートアップ系の企業も既に色々出て来ています。同様に中国の大手も、バイドゥやテンセントなど何社か名乗りをあげています。変化は全産業に及ぶとも言われています。
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「ChatGPT」の進歩により、人間はどうなっていくのか
過去にも、パソコンが世に出た時、グーグルなどの検索機能が出現した時に、これで人間の能力が下がって行くんじゃないかと言われたことがありました。実際には人間の情報処理能力や計算能力は強化されたと言えます。その利用範囲が、ほとんどすべての領域にわたって行くだろうと思います。
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「ChatGPT」を一言でいうと「諸刃の剣」
ChatGPTでフェイクニュースを作成し偏見や差別を助長したり、システム障害を誘発するようなマルウェアの自動開発など色々なネガティブな面もあります。是非、ChatGPTをご自身で使われて、その可能性も危険性も含めて、体感されることが大事なことかと考えます。
【聞き手】
日経CNBC 報道部長 高橋香織
国際情勢から市場を読み解く「World Watch」や、経営者インタビュー「トップに聞く」、米株投資のヒントを探る「米国株フォーカス」に出演中。
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番組映像は期間限定で無料公開しております。
https://markets.nikkei-cnbc.co.jp/watch/vod/44071
◆無料時間:2023年3月9日(木)~2023年3月31日(金)
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「日経チャンネルマーケッツ」 入会終了について
新サービス「日経CNBC online」(月額税込1650円)の開始に伴い、「日経チャンネルマーケッツ」(月額税込990円)への入会受付は2023年3月31日付を以て終了となります。
「日経CNBC online」について、詳しくは https://www.nikkei-cnbc.co.jp/202301_lp/
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【日経CNBCについて】
日経CNBCは、日本経済新聞社と米国4大ネットワークのひとつNBCの関連会社CNBCが中核になって1999年10月に開局したマーケット・経済専門チャンネルです。ボーダレス化が進む世界経済の迅速かつ正確な経済・マーケット情報を24時間ノンストップで提供しています。日本をはじめとして、米国・ヨーロッパ・アジアの情報を発信し、日本最強のマーケット・経済専門チャンネルとして高い評価を得ています。2012年にはインターネットで放送内容を配信する「NIKKEI Channel <Markets>(日経チャンネルマーケッツ)」も開設しました。2023年4月、「日経CNBC online」をリリース予定です。
https://www.nikkei-cnbc.co.jp/