株式会社文化放送のプレスリリース
文化放送 フライデープレミアムでは、3月10日(金) 午後7時より報道特別番組
『東日本大震災から12年 浜を照らす光であれ~いわきFCの戦い』を放送しました。
番組では、文化放送アナウンサー水谷加奈に加え、スポーツライターの二宮寿朗さんをお迎えし、
震災発生後わずか1年で発足したサッカーチーム「いわきFC」の選手、チーム関係者の声を伝えるとともに、チームの快進撃に「復興」を重ね、チームを支え、チームに支えられてきた被災者でもあるサポーターたちの想いをお届けしました。
東日本大震災から12年が経過した現在も、まだまだ復興半ばと言わざるを得ない状況の中、福島には震災後の2012年にうぶ声をあげ、被災者にとっての「希望の光」となっているサッカーチーム「いわきFC」の存在があります。
震災発生の1年後に発足したこのチームは、2013年シーズンを福島県社会人リーグ2部からスタートし、快進撃を続け、ついに昨年2022年にはJ3優勝とJ2への昇格を同時に達成し、8シーズンで7回昇格を果たしています。
では、いかにして「いわきFC」はこのような快挙を成し遂げてきたのでしょうか。
その誕生について、当時23歳にしてチーム草創期の中核を担った向山聖也さん(現 品川CCサッカーチーム監督)にお話を伺いました。
ー復興を目標とした設立ではない。
地域に根付いて、地域の人たちに応援されて、元気を与えるチームに。ー
向山:震災の翌年っていうのは正直あまり関係はなくて、いわきで育って、サッカーでいろいろな経験をさせていただいたので、心のどこかでいわきに恩返しをしたいなって気持ちがありました。今でこそ、いわきFCってJ2まで上がったので認知はされていますけど、当時からいわきFCって名前でやっていて、「なに、いわきの代表みたいな名前つけてんだ」とか、「どうせすぐなくなるんだから、辞めちゃえばいいのに」とかの話は当時からありましたね。
将来的に地元に心から応援できるチームがあったらいいなって、思って。
僕もチームを作ったときにJを目指すとかは一切言わず、ただ地域に根付いて、地域の人たちに応援されて、元気を与えて、みたいな関係性が広がっていった結果、Jまで上がるのが理想だとは思っていました。
「自分たちで応援する自分たちのクラブを創りたい」その純粋な想い・情熱がいわきFCの原点にあります。
実際に、いわきFCでプレーする選手の声はどうでしょうか。
番組では、山下優人 選手(MF/キャプテン)/ 有田 稜 選手(FW/2022 J3リーグアウォーズMVP)/ 宮本 英治 選手(MF)/ 嵯峨 理久 選手(MF)の4人の選手へ取材を放送しております。
ここでは、 山下優人 選手(MF/キャプテン)と、嵯峨 理久 選手(MF)へのインタビューをご紹介します。
ーいわきFCは地域にとって、互いに支え合うような『浜を照らす光』となりたい。
山下選手:去年J2に上がって「感動した。」って言われたときに、僕たちがプレーすることで、勇気だったり感動だったりを少しは与えることができているのではないかって実感します。僕自身、試合中に応援が聞こえてきて、苦しい時間帯でも、サポーターの声とかを聞いて、またギア上げてこう、頑張らなきゃなと思います。そういう意味では、支えてもらっていますし、僕たちもサポーターに力を与えなければいけない、(いわきFCは)そういう存在なのではないかと思います。
嵯峨選手:自分が、サポーターの掲げる横断幕『浜を照らす光になれ』を見ていて、「いわきFCはそういう存在にならないといけないな」と自分の中でぐっときた。もちろん、自分の横断幕を掲げてくださる方もたくさんいましたし、そういった中で、その人たちのためにも、自分の熱い想いを届けたいなと毎試合思いますね。
大卒間もない選手がチームの主軸である「いわきFC」では、当然スタメンの平均年齢も低く、他チームと比べると経験値の差が大きいこともあります。しかし、若い選手がピッチをガンガン走り、躍動することで、勝ち負けだけではなく、サポーターに感動や勇気を与えることができる。まさに『浜を照らす光になれ』という横断幕に書かれた言葉を体現しているのではないでしょうか。
「いわきFC」は震災と原発事故で大きな被害を受けた浜通りがホームタウンであり、浜通りのサポーターが支えるサッカーチームです。今シーズンも「いわきFC」の戦いは復興への祈りと強く共鳴してスタートしています。
番組では、この記事では紹介しきれなかった、いわきFCの選手、ジュニア選手、サポーター、チーム関係者の声を伝えるとともに、「いわきFC」のひたむきで真摯なスポーツマンスピリットや大きな勇気、“浜を照らす光”としての戦いにフォーカスし、お届けしています。
リアルタイムの放送を聞き逃してしまった方、この記事を読んで「いわきFC」に興味を持ってくださった方、ぜひradikoにて配信をお聞きください。
https://radiko.jp/#!/ts/QRR/20230310190000