【熊本県・高森町ICT教育】令和4年度「学校教育における情報活用教育に関する連携協定」の成果報告

KAB熊本朝日放送のプレスリリース

「情報活用」で広がる「教育」の可能性-テレビ局の番組制作ノウハウを用いた多彩な講義が、生徒たちの感性を刺激し、「自立した学習者の育成」を加速させる

  • はじまり

 

 

令和4年、KAB熊本朝日放送と高森町と高森町教育員会が「学校教育における情報活用教育に関する連携協定」を結び、初年度はふたつの取り組みを行った。
ひとつは、高森中央小学校5年生の小単元「情報化した産業の発展」における社会科学習。もうひとつは、高森東学園義務教育学校の5年生から9年生が取り組んだ「高森ふるさと学」においての情報活用だ。

  • 方針

 

 

高森中央小の取り組みは、ニュースデスクやカメラマンとオンラインで行われ、各班はインタビューで得た情報をまとめ「仕事新聞」として発表した。
 

 

一方、高森東学園は、総合的な学習の時間として設けている「高森ふるさと学」で協働。異学年合同の学びとして取り組み、綿密な協議を重ねながら「答えを出さず、生徒たちの思考や発想を手助けする」基本方針に至る。スケジュールの微調整を繰り返しながら、双方で出来る限り柔軟な対応を心掛けたことが結果的に、高森町が掲げる「自立した学習者の育成」という教育ビジョンに則ったことは、必然的な流れでもあった。

 

  • 実施内容

 

 

8月末から2カ月半ほどの間、高森東学園では毎週のようにKABの講義が開かれた。テレビ局の仕事解説や番組の成り立ちなどの座学はオンライン、アナウンサー講座や撮影テクニック講習などの体験型はリアルで開催するなど、内容に合わせて実施形式を設定。さらに、いつでも書き込める「WEB質問シート」の設置や、自発的な要求による臨時の「オンライン相談室」など、「生徒たちの興味関心に出来る限り応じる」ことが出来た要因のひとつは、先駆けて行ってきたICT教育の環境整備の成果だろう。

*リアル授業でのアナウンサー講座の様子

*オンライン講座の様子

 

 

 

  • 成果

11月、研究発表が行われた文化祭のステージには、多くの観客の前で堂々と立ち振る舞う生徒たちの姿があった。細部までこだわった研究内容をはつらつと発表する表情には、充実した成長が感じられた。

一連の取り組みを牽引してきた高森東学園の北教諭は「情報活用のプロとの出会い、協働的な学びによって子どもたちは地域の課題についてより主体的に考え、議論し、行動するようになった。今回の学びは、これからの社会を担う子どもたちに必要な力をつける学びとなった。」と目を細める。
 

KABでアナウンサー講座などを担当した細谷プロフィットセンター長も「子どもたちの積極的に学ぶ姿勢から、私たちも学ぶ事がたくさんあった。子どもたちの未来のためにテレビ局は何が出来るのか?その可能性を知るとても貴重な機会だった。」と語り、双方にとって満足のいく取り組みになったようだ。

  • まとめ

高森町、高森町教育委員会が10年にわたり進めてきた「新たな学び」の一環として始まったKAB熊本朝日放送との教育連携だが、いくつかの課題が見つかったことも含め、大きな可能性を感じる取り組みになったと言ってよいだろう。次年度以降も、さらなる利活用の充実を目指し、教育への企業貢献の好例として、教育連携の価値を高めていきたい。

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