“アンドロイド ラボ”から生まれる作品がパリを熱狂させるオルタ4が出演、渋谷慶一郎のアンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』がパリ・シャトレ座で6月に上演決定

大阪芸術大学のプレスリリース

 大阪芸術大学(学校法人塚本学院/所在地:大阪府南河内郡/学長:塚本 邦彦)は、「世界初のアンドロイドと音楽を科学するラボラトリー」としてアートサイエンス学科に「Android and Music Science Laboratory (以下、AMSL)」を2022年春、設立しました。客員教授に音楽家・渋谷慶一郎、ロボット研究者・石黒浩、コンピュータ音楽家・今井慎太郎を迎え新生アンドロイド・オルタ4も誕生、2025年の大阪万博を見据え、今後も様々な活動を予定しています。
 そして「AMSL」で客員教授を務める音楽家・渋谷慶一郎によるアンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』が、6月にパリ・シャトレ座で上演されることが決まりました。本作は2022年ドバイ国際博覧会で発表したアンドロイドとオーケストラ、そして高野山に伝わる仏教音楽・声明、電子音によるコラボレーションで、新曲や新たな演出などを追加し、新作劇場作品として発表されます。

 パリ・シャトレ座公演では、大阪芸術大学が所有するアンドロイド「オルタ4」がヴォーカルを務め、1200年の歴史を持つ高野山に伝わる仏教音楽・声明の僧侶5名、約50名の現地のオーケストラ、そして渋谷慶一郎がピアノと電子音楽を演奏します。これまで「AMSL」を拠点に、国内での映像作品や舞台作品への参加もしてきましたが、アンドロイドのオルタ4は、初の海外お披露目公演となります。
 またこの公演を機に渋谷慶一郎はSony CSL Paris(ソニーコンピュータ・サイエンスラボラトリー・パリ)とAIと音楽の相互作用による共同研究のスタートを発表しており、今後のアンドロイド・オペラ®︎やオルタ4の芸術表現における進化が期待されます。6月21日はパリはファッションウィーク期間であり、40年以上続く音楽の祭典 “Fête de la musique”という街中が音楽に包まれる記念すべき一日に初演を迎えます。

 

  • アンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』パリ・シャトレ座公演概要

日時:2023年6月21日(水)22日(木)23日(金)20時開演
場所:シャトレ座 (Théâtre du Châtelet) 
   2 Rue Edouard Colonne, 75001 Paris
チケット:7〜65€
公式サイト:https://www.chatelet.com/programmation/saison-2022-2023/android-opera-mirror/

コンセプト、作曲、ピアノ、エレクトロニクス:渋谷慶一郎
ヴォーカル:アンドロイド・オルタ4、声明・高野山声明
オーケストラ:Appassionato
映像:Justine Emard
アンドロイド プログラミング:今井慎太郎
アンドロイド 製作監修:石黒浩

後援:東京都、在仏日本国大使館
助成:笹川日仏財団、EU JAPAN FEST
特別協力:大阪芸術大学アートサイエンス学科
制作協力:ANDROID AND MUSIC SCIENCE LABORATORY (AMSL)、SONY CSL、一般社団法人コミュニケーション・デザイン・センター
協賛:ミライラボバイオサイエンス株式会社

主催:Théâtre du Châtelet、ATAK
共催:国際交流基金
企画・制作・プロデュース:ATAK

*本作は令和5年度国際交流基金舞台芸術国際共同制作事業として制作。

 

  • プロフィール

 

Photo by Ayaka Endo

渋谷慶一郎
東京藝術大学作曲科卒業、2002年に音楽レーベル ATAKを設立。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽 、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたる。
2012年、初音ミク主演・人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表。同作品はパリ・シャトレ座公演を皮切りに世界中で巡回。様々なアーティストとのコラボレーションを重ね、パレ・ド・トーキョーやオペラ座などでも公演。2018年にはAIを搭載した人型アンドロイドがオーケストラを指揮しながら歌うアンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』を発表、日本、ヨーロッパ、UAEで公演を行なう。2021年8月、東京・新国立劇場にて新作オペラ作品『Super Angels』を世界初演。2022年3月にはドバイ万博にてアンドロイドと仏教音楽・声明、オーケストラのコラボレーションによる新作アンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』を発表。

また、今までに数多くの映画音楽を手掛け、2020年9月には草彅剛主演映画『ミッドナイトスワン』の音楽を担当。本作で第75回毎日映画コンクール音楽賞、第30回日本映画批評家大賞、映画音楽賞をダブル受賞。 8月にはGUCCIのショートフィルム「KAGUYA BY GUCCI」の音楽を担当、アンドロイドと共演。最近では大阪芸術大学にアンドロイドと音楽を科学するラボラトリー「Android and Music Science Laboratory (AMSL)」を設立、客員教授となる。また、更なるAIと音楽の研究のためにソニーCSLパリとの共同研究を発表。テクノロジー、生と死の境界領域を、作品を通して問いかけている。

http://atak.jp

 

Photo by Kenshu Shintsubo

アンドロイド・オルタ4

 

2022年4月に大阪芸術大学アートサイエンス学科 Android and Music Science Laboratory (AMSL) から誕生した新生アンドロイド・オルタ4。製作監修は、2025年大阪万博のプロデューサーを務めるロボット工学者の石黒浩客員教授が行っています。オルタ4は2022年のドバイ万博にも登場したオルタ3の進化版であり、表情筋の可動域が増え、舌が追加されたことにより、豊かな表情を生み出すことが可能となりました。また、全身の強度が増し関節数は43から53に増えたことによって、よりダイナミックな表現で音楽作品を表現してくれます。音楽監修は、アンドロイド・オペラ®︎などの作品を手掛け長年に渡りアンドロイドとのコラボレーションを続けている音楽家 渋谷慶一郎客員教授が行い、プログラミングはコンピュータ音楽家の今井慎太郎客員教授が務めます。またオルタ4の台座は建築家、妹島和世客員教授が設計しました。オルタ4を通じて新たなアートサイエンスの始まりを体験してください。
 

所属:大阪芸術大学 アートサイエンス学科 Android and Music Science Laboratory (AMSL)
製作監修:石黒浩
音楽監修:渋谷慶一郎
プログラミング:今井慎太郎
台座設計:妹島和世建築設計事務所

 

「アンドロイド アンド ミュージック サイエンス ラボラトリー (AMSL)」について

 

Photo by Kenshu Shintsubo

 

世界初のアンドロイドと音楽を科学するラボラトリーとして2022年4月に大阪芸術大学に誕生。ラボラトリーの設計は内装から什器に至るまで同大学のアートサイエンス学科棟を設計した建築家・妹島和世客員教授が担当しています。AMSLには、音楽家 渋谷慶一郎客員教授に加えて世界的なロボット工学者であり2025年大阪万博のプロデューサーを務める石黒浩客員教授や、アンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』や先日ドバイ万博で発表された新作『MIRROR』のアンドロイドのプログラミングを担当するコンピュータ音楽家・今井慎太郎客員教授らが参加。アンドロイドと音楽を主軸にした作品制作を行い、そのプロセスを学生に公開しレベルに応じて見学・参加することができます。そこでは作品のコンセプトからプロセス、フィニッシングという制作過程を実践的に開示し、作曲やプログラミングのみならず、国内外での公演実現を可能にする制作進行に参加し、学ぶことが出来るシステムとなっています。

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