台湾映画『流麻溝十五号』が東京で初上映、台湾の歴史をいま語る

台北駐日経済文化代表処台湾文化センターのプレスリリース

台湾映画『流麻溝(りゅうまこう)十五号』(原題:流麻溝十五號)が4月12日に東京・渋谷で初上映されたのに続き、4月15日には台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが主催するイベント「台湾映画上映&トーク」が開催され、『流麻溝十五号』の上映後に同作プロデューサーの姚文智・湠台湾電影(thuànn TAIWAN)董事長と原作者の曹欽栄さんが登壇し、映画制作に際しての思いを語った。

東京特別上映会に出席した謝長廷・駐日代表(中央)と姚文智・湠台湾電影公司董事長(左)、趙中正・全日本台湾連合会会長(右)

上映後の対談で姚文智プロデューサーは、『流麻溝十五号』の映画を撮ろうとした理由について、ここ30年近くにわたり白色テロや移行期の正義をテーマにした映画が極めて少なく、台湾は自分自身の歴史を語るべきだとの思いがあったことを強調し、2024年に日本での劇場公開を予定しており、同作が白色テロ時代を知るきっかけとなることを期待した。

 

上映後の対談で挨拶する姚文智プロデューサー(左2)と原作者の曹欽栄氏(右1)

 原作者である曹欽栄さんは、このイベントのために北海道や四国など日本各地から駆けつけた方がいることに感謝の意を表し、原著がこのような映画となることで、より多くの若い人々に台湾の重要な歴史を知ってもらうことができると述べた。

 

台湾文化センター「台湾映画上映&トーク」で語る姚文智プロデューサー(左)と曹欽栄氏(右)

 台湾文化センターでは、台湾映画を日本で商業上映できるよう全力でサポートしており、今回の『流麻溝十五号』の東京特別上映会には日本の観客および日本在住の台湾僑胞らが詰めかけ、会場は熱気に包まれた。

 

写真左より、王淑芳・台湾文化センター長、姚文智プロデューサー、小磯明・東京都議会議員、原作者の曹欽栄氏

 台湾文化センターのシリーズイベント「台湾映画上映&トーク」は、2016年にスタートして以来、今年で8年目に入った。近年はより多様なテーマと興行価値のある最新の台湾映画の名作を積極的に紹介しており、長期にわたり台湾映画の熱心なファンを養成することに成功し、毎回の予約開始日にはすぐに予約が埋まるほど熱烈な人気を博している。

 

 コロナ後の新生活様式に合わせて、今年の「台湾映画上映&トーク」は、会場とオンラインのハイブリッド形式で開催しており、今後も『今日も彼の朝ご飯(我吃了那男孩一整年的早餐)』、『キン・フー 武俠映画の王(大俠胡金銓)』、『ハヨン一家〜タイヤル族のスピリット(哈勇家/GAGA)』、短編特集『ドラゴンの反乱(龔囝)』、『父の映画館(父親的電影院)』、『Good Day(詠晴)』、『童話.世界』などの台湾映画の日本未公開作品を紹介していく。

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