「とら男」製作委員会のプレスリリース
【公式サイト】https://torao-film.com 【予告編】https://youtu.be/LA_ygyN46q8
□概要
【配信開始】5月20日(土)12:00〜
【価格】399円(税込)/視聴期限:3日間
【視聴URL】https://video.unext.jp/title/SID0086165
【スタッフ】監督・脚本・プロデューサー=村山和也 撮影=Evgeny Suzuki 音楽=前口渉
【キャスト】西村虎男、加藤才紀子、緒方彩乃、河野朝哉、河野正明、長澤唯史、南一恵 ほか
製作・配給(C)「とら男」製作委員会(2022 年・1 時間 38 分・DCP)
▼新文芸坐でのリバイバル上映はこちらをご確認ください。
https://www.shin-bungeiza.com/schedule.html#d2023-05-22-2
□イントロダクション
1992年9月に起きた「金沢女性スイミングコーチ殺人事件」は、未解決事件のまま、2007年に時効が成立。
犯人の目星をつけながらも、逮捕に至らなかった西村とら男(西村虎男)、刑事歴30数年の執念の捜査は終わらない。時効から15年、当事者本人役で主演し、現実とフィクショ ンの二重構造を軸に、闇に葬られた事件の謎と真実を世間に問う。
友情と成長ドラマでもある本作。とら男を再捜査へと引っ張り出すのは、ヒロイン・かや子(加藤才紀子)。おっとりした女子大生と強面の元刑事、アンバランスな二人の友情を通した成長物語が本作の礎となり見所である。
監督の村山和也はCM・MVを中心に映像ディレクターの傍ら、短編『堕ちる』(2017年)を監督、本作が初の劇場用長編映画となる。監督自身、殺人現場の近くに住み幼い頃から興味を持った事件で「虎男さんの無念さを映画で表現したかった」。再捜査はまだ続く。
□あらすじ
石川県金沢市で孤独に暮らす元刑事の西村とら男は、唯一迷宮入りさせてしまった「女性スイミングコーチ殺人事件」を終わらせられずにいた。この事件は、1992年9月に20歳の新人コーチの千穂が殺害された事件で、彼女が勤務を終え職員駐車場を出た約90分後、同じ場所に彼女の車が戻され、車内で遺体が発見されたという奇妙な事件だった。また、彼女の髪に絡まったメタセコイアという珍しい植物からすぐに殺害現場が特定され、現場には被害者の靴が残されるなど証拠も多かったが、なぜか犯人が逮捕されないまま事件発生から15年後の2007年に時効を迎えてしまったのだ。
そんなある日、とら男は、行きつけのおでん屋で東京から来た大学生のかや子と出会う。かや子は、授業で偶然聞いた「生きた化石」という別名を持つメタセコイアに自分を重ね、卒業論文のテーマに選び、調査をするために金沢に来ていたのだ。
そして、とら男からメタセコイアの関係する古い殺人事件があったと聞き興味を持ち、事件を調べ始めるかや子。時効になり、誰からも忘れられた化石のような事件がゆっくりと動き出していく。
□映画「とら男」に寄られたコメント
ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)
『堕ちる』村山和也監督待望の新作にして初の長編映画、ということ以外、予備知識を何も入れずに観始めたのだが、序盤、それこそ「とら男」役の西村虎男さんが喋りだしたあたりから生じたある恐ろしい予感は、その後どんどん、確信へと変わっていった……「ひょっとしてこれって、ホントの話?」「そしてこれ、ホントに“本人”じゃない?!」「って、なんて映画の作り方するんだ!?」。地を這うようにドキュメンタリックな日本地方都市ノワール、という前作から引き続きのテイストを、方法論として革新的なレベルまで一気に飛躍させた、これはまさに一世一代の驚異的劇場デビュー作! クライマックスで「とら男」が見せる視線は、『ゾディアック』をも突き抜ける。
鈴木おさむ(放送作家)
どこまでが本当なの?と聞きたくなるこの映画は、フィクションでもなくノンフィクションでもなく。リアルと想像を物語に仕上げる。とら男の終盤に見せた目つき。怖い。これは、新たなエンターテイメントの形であると思う。すごい。考察が尽きない映画だ。
ジェーン・スー(コラムニスト/ラジオパーソナリティ)
ポジティブという言葉が持て囃され、 誰もがそれを標準装備して然るべきとされる時代に なってから十年は過ぎた。 その既定路線からこぼれ落ちる人たちの姿を やさしく掬い上げ、それぞれのやり方で控えめに、 しかし確実に歩を前に進めていく様子を 描くことで、村山監督は観る者に希望を与える。
▼その他の方々のコメントはこちらからご覧いただけます
https://torao-film.com/comments
□映画祭情報
○オースティン映画祭 2021(アメリカ)
○TAMA NEW WAVE 2021(日本)ベスト男優賞受賞
○湯布院映画祭 2022(日本)
○KINOTAYO現代日本映画祭 2022(フランス)審査員賞受賞
○SPIRIT OF FIRE国際映画祭 2023(ロシア)
□出演者プロフィール
西村虎男(西村とら男):1950年石川県生まれ。元石川県警特捜刑事。42年間の警察人生の内、32年間刑事人生を歩き、未解決となった女性スイミングコーチ殺人事件捜査を最後に、刑事生活を終える。退職後は事件を扱った電子書籍「千穂ちゃん、ごめん!」を書きあげた後、農園で野菜作りをしながら、細々と執筆活動をしている。
加藤才紀子(梶かや子):1993年生まれ、東京都出身。「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016)にてスクリーンデビュー後、映画・ドラマ・CMなどの映像作品を中心に活躍。主な出演作に「飢えたライオン」(2018)、「普通は走り出す」(2019)、「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」(2020)、「春」(2021)など。劇場公開長編の主演作は本作が初である。
緒方彩乃(千穂):1999年3月14日生まれ。小・中・高とフィギュアスケートに没頭していた。 そこから一転、声優を目指し専門学校へ進む。東京ビジュアルアーツ 声優俳優学科 を卒業。現在は、主にイベントアナウンス、俳優、歌唱ライブ等の出演を行っている。
□監督コメント
この映画で描いている「金沢女性スイミングコーチ殺人事件」は、未解決のまま時効になって15年以上経っています。「もう、どうしようもないんじゃないですか?」と映画の中で、とら男は言うのですが、本心ではそうは思っていない。もちろん私もこの事件はまだ終わっていない、メタセコイアの別名である「生きた化石」のような事件だと思っています。
映画の公開後、地元の雑誌である北國アクタス(2022年11月号)が、この映画の登場人物のモデルとなった人物に取材し、記事が掲載されました。映画は未見としながら、「映画の犯人、俺かもしれない」というコメントや、「今も供養している」という言葉が表に出たのです。少しだけかもしれませんが、現実が動いたと思っており、このU-NEXTでの配信により、多くの人々の目に触れることでさらに進展する可能性もあるのではないかと期待しています。
2021年に亡くなってしまった友人でもある鈴木イヴゲニが撮影した美しい映像、演技経験の無い人々とやり合う加藤才紀子さんの演技力や対応力、ナチュラルな石川弁を話す人々など見て欲しいところはたくさんあります。そして、何よりも映画に出演してまで事件を解決しようとした執念の刑事西村虎男の生き様が詰まっています。
「とら男」ぜひ多くの人に楽しんで頂けたら幸いです。
「とら男」製作委員会
153-0062東京都目黒区三田2-7-23-405
監督:村山和也プロフィール