白石加代子の阿部定「百物語 阿部定事件予審調書」

株式会社サンライズプロモーション東京のプレスリリース

百物語の中で最もユニークでひそかな人気作!

白石加代子の阿部定

昭和11年、2・26事件が起きた年、

東京・尾久の待合茶屋に同宿していた男性の首を

愛人の女が腰ひもで絞めて殺害し、逃走するという事件が起こった。

現場に残された体は陰部が刃物で切り取られ、

左腕には同じく刃物で「定」の一字が刻まれていた。

尋ね当てた刑事に女は笑い、さらりと言ってのけた。

「阿部定を探しているんでしょ? あたしがお探しの阿部定ですよ」

たちまち、その事件は日本中を駆け巡った。

世に言う「阿部定事件」である。

その事件の調書を、鴨下信一は「百物語」第十七夜で取り上げた。

白石は足をしどけなく椅子に座り、淡々と読みあげていく。

「身体的な快感を持続する独特の語り口」と劇評家森秀男は記している。

そして語りづづける白石が段々、阿部定その人に見えてくる。

「不思議なことにエロッチックな部分はほとんど印象が薄かった。

それよりもなんともいえない昭和の懐かしさがあった。

阿部定の生きてきた世界はそんなに遠い世界ではなかった。

同じ空気を呼吸してきた人に感じる共感のようなものの方がずっと大きかった」

と演出の鴨下信一は語っている。

阿部定は猟奇的な事件として知られている。しかし白石加代子の阿部定で、

昭和の初期のぬくもり、性と言う形でひたむきに愛を求める男と女を感じて頂きたい。

不思議な夢物語に迷い込む、そんな体験を舞台の上に作り上げることが出来ればと思って

いる。

  • 白石加代子 コメント

「劇評家の森秀男さんが熱っぽく語って下さったのを覚えています。

阿部定が犯行を語ることで、わたしの中に身体的な快感があるっておっしゃるのね。

阿部定は自分の犯行を喜々として話しているわけではないです。

とても記憶が正確ですよね。場所とか時間とかのディティールがはっきりしています。

そして感情的にならず、淡々と冷静に、客観的に話しています。

でも、わたしの身体の中に犯行を語る阿部定の快感があると言うのは、

いかにも森秀男さんらしい深い批評だなと思います。

定は吉蔵との一部始終を語りたかったんだと思います。

語ることであの事件を浄化したい、そういう気持ちがあったと思います。

でもわたしはほんとにこの公演のことは何も覚えていないんです。

終始椅子に座って、ちょっと足をしどけなくして読むだけなんです。

一言でいえば演技的にはなにもするなってことだったと思います。

だから自分では全然わからない。もう一度やれって言われても本当に困っちゃう。

わたしの中には何も残っていないから。なにも演じてない。だだ読んだだけ。

でもわたしの周りの特に女性はこの話が好きですね。

あの風景が懐かしい、また出会いたいと言うのね。

先生は、演技のことはなにもおっしゃらなかったけど、資料をたくさん貸して下さった。

当時の花柳界とか、当時の浅草、銀座の写真とか、2.26事件とか、エログロナンセンス

の時代なんですよね。数年後には日本は戦争に突入する。

芝居の稽古よりもお話の方が多かった。

先生は阿部定を通して、子供時代を過ごした風景を蘇らせたかったんじゃないかしら。

昭和ですね。それも戦後の昭和ではなく、太平洋戦争前の昭和ですね。

定はずっと水商売の世界を生きて来た。待合とか芸者とか・・・義理堅く人情深い・・・

再演というのはまったく考えなかったのですが、公演が決まって定との再会もちょっと

楽しみになってきています」

  • 白石加代子「百物語」とは

明治から現代の日本の作家の小説を中心に、「恐怖」というキーワードで作品を選び、

それを白石加代子が朗読するという形で出発したシリーズ。

朗読という枠を超えた立体的な語りと動きの上演で人気を博している。

1992年6月、岩波ホールで始まり、2014年秋、泉鏡花「天守物語」をもって

全99話を語り終えた。

「当初は肩の荷がおりて、すっきりしたと晴れやかな気持ちだったのですが、

時を経て次第に〈まるで、愛を失ったかのような想い〉に急激に襲われたの」

との白石の想いを受けて、アンコール公演が始まった。これまでに第四弾を終え、

現在も続行中。ライフワークとなっている。

  • ニューヨーク公演評

舞台は演者白石加代子だけ。ニューヨークの公演では、「人物の変化とともに、

語りのイントネーションも、表情も、姿形までもが変化する、千変万化の白石加代子に

とって視覚上の限界はない。迷信深い母親も、権威的な父親も、いともたやすく、

よどみなく演じ分ける。年齢すら問題ではない。この女優は、赤ん坊でも死にかけた男

でも、何の苦もなく生き生きと描き出すのだ」と評され、ワン・ウーマンショー、

たった一人のエンターテイメントと絶賛された。

  • 上演概要

タイトル:白石加代子の阿部定

     「百物語阿部定事件予審調書」

演出:鴨下信一

出演:白石加代子

公演:2023年11月15日(水)14時開演 開場は開演の30分前

亀戸文化センターカメリアホール(https://www.kcf.or.jp/kameido/)

東京都江東区亀戸2-19-1カメリアプラザ3F

JR総武線・東武亀戸線「亀戸」駅北口より徒歩2分

チケット料金:5,000円(全席指定・税込み)

未就学児のご入場はお控えください

公式サイト:https://ml-geki.com/abesada2023/

チケット発売日:

チケットぴあ最速先行販売 8月19日(土)10:00~

プレイガイド先行販売 8月26日(土)10:00~

一般発売9月10日(日)10:00~

チケット取り扱い:

チケットぴあ

https://w.pia.jp/t/hyakumonogatari2023/(Pコード:520-870)

ローソンチケット

https://l-tike.com/hyakumonogatari2023/(Lコード:33907)

イープラスhttps://eplus.jp/hyakumonogatari2023/

チケットサンライズ0570-077020(平日10:00~18:00)

https://sunrisetokyo.com/ticket/

カンフェティ0120-240-540(平日10:00~18:00)

http://confetti-web.com/hyakumonogatari2023

セブンイレブン店頭/ファミリーマート店頭/ローソン/ミニストップ店内(Loppi)

亀戸文化センター03-5626-2121※一般発売のみ

(9:00~21:00休館日毎月第2.4月曜※但し祝日の場合は開館)

チケットについてのお問合わせ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337

(平日12:00~15:00)

公演についてのお問合わせ:contact@ml-geki.com

運営協力サンライズプロモーション東京

共催 公益財団法人江東区文化コミュニティ財団亀戸文化センター

企画・製作 メジャーリーグ

ツアー情報

11月21日(火)川西町フレンドリープラザ19:00開演

11月24日(金)相模女子大学グリーンホール19:00開演

      (相模原市文化会館)多目的ホール

11月27日(月)道新ホール19:00開演

11月29日(水)音更町文化センター19:00開演

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