渋谷慶一郎+池上高志がGPTを駆使した2台のアンドロイドによる対話劇『IDEA(イデア)』が金沢21世紀美術館で10月に世界初演

アタック・トーキョー株式会社のプレスリリース

『IDEA―2台のアンドロイドによる愛と死、存在をめぐる対話』10月13日(金)、14日(土)金沢21世紀美術館 シアター21にて上演

渋谷慶一郎+池上高志が、脚本にGPTを駆使した2台のアンドロイドによる新作の対話劇『IDEA(イデア)― 2台のアンドロイドによる愛と死、存在をめぐる対話』を金沢21世紀美術館のシアター21にて10月13日(金)、14日(土)に世界初演を行う。 本公演は同美術館で開催が予定されている展覧会「D X P (デジタル・トランスフォーメーション・プラネット) ―次のインターフェースへ」(10月7日開幕)の特別企画として開催され、常設展にも参加しているアンドロイド Alter3と、昨年誕生したAlter4が劇場のステージで初共演する。

渋谷のアンドロイド・オペラではお馴染みのアンドロイド “Alter”だが、ステージには今回初めて2台のAlterが並び、音楽を担当する渋谷は全編に渡ってピアノとエレクトロニクスを演奏する。また2台のアンドロイドの会話から成る脚本の全てはGPTにより生成され、同展にも展示参加しているAIを駆使する注目の若手アーティスト・岸裕真の協力により、プラトンの著作とカール・ポパーによるプラトン批判なども学習したGPTによる対話、議論が展開される。つまりこの作品は2台のアンドロイドによる極限まで人間の意図を排した劇場作品であり、そのリファランスにはプラトンの対話形式の著作があることから『IDEA』と名付けられ、ストローブ=ユイレのギリシア神話を下敷きにした映画『アンチゴネー』の激しく異化された残響も感じられるようになっている。   またAlter3は、東京大学池上研究室によって開発された発話されたテクストをGPTで動きに翻訳するプログラムによって運動制御されており、Alter4は電子音楽家・今井慎太郎のプログラムにより音楽の音量、音程、音密度に対して全身をシンセサイザーのようにモジュレートさせて運動するなど、2台は全く異なる制御によって展開される。これらはそれぞれプラトンのイデア界、現象界を表象する存在として激しく議論を交わすことになる。

公演終了後には、金沢21世紀美術館館長長谷川祐子、池上高志、渋谷によるポストトークも予定されている。チケットはPeatixにて発売され、各日程100席限定・先着順となる。  

チケットURL:https://kanazawa21-idea.peatix.com/
金沢21世紀美術館公式サイト:https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=69&d=2050

【作品コンセプト】

IDEA(イデア)はギリシャ語で姿、形を意味する。

プラトンが定義したイデア界と現象界をそれぞれ表象するAlter3とAlter4はステージに向き合う形で設置され、語り合う姿と顔や表情がスクリーンに拡大して投影される。

自らが話す言葉全てがGPTによって運動に変換され動きまでもが制御されているAlter3と渋谷の演奏する音楽の音量や音程、音密度に対する反応と全身に装着したオシレーターをモジューレトさせて周期運動を生成し続けるAlter4。プラトンの著作、カール・ポパーによるプラトン批判なども学習したGPTが脚本の全てを生成し、AI、アンドロイドにとっての愛や死、存在と欲望、感情とは何か?それらはいかに可能かという議論が2台のアンドロイドによって展開される。そして彼らが到達した結論とは?

【出演】

渋谷慶一郎

東京藝術大学作曲科卒業。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたり、東京・パリを拠点に活動を行う。

2012年に初音ミク主演による人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表、ヨーロッパを中心に世界中で巡回。2018年にはAIを搭載した人型アンドロイドがオーケストラを指揮しながら歌うアンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』を発表、日本、ヨーロッパ、中東圏で発表。2021年は新国立劇場の委嘱新制作にてオペラ作品『Super Angels スーパーエンジェル』を世界初演。2022年にはドバイ万博にてアンドロイドと仏教音楽・声明、現地のオーケストラのコラボレーションによるアンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』を発表。2023年6月にはパリ シャトレ座にて70分の完全版となる同作を初演、現地メディアでも大きく取り上げられ成功を収めた。

また数多くの映画音楽も手掛けており、2020年に映画「ミッドナイトスワン」の音楽を担当。本作で第75回毎日映画コンクール音楽賞、第30回日本映画批評家大賞、映画音楽賞を受賞した。2022年にはGUCCIのショートフィルム「KAGUYA BY GUCCI」の音楽を作曲、アンドロイドと自身も映像の中で共演している。

Alter3、Alter4

所属先:東京大学池上研究室(Alter3 写真左)、大阪芸術大学(Alter4 写真右)

【公演概要】

日時:
10月13日(金)18:30開場 19:00開演(70分)
10月14日(土)15:30開場 16:00開演(70分)

会場:
金沢21世紀美術館 シアター21

チケット:
前売 4,400円 / 当日 5,500円

※両日ともに100席限定

※座席は先着順

URL:
チケット購入 https://kanazawa21-idea.peatix.com/

金沢21世紀美術館公式サイト https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=69&d=2050

【クレジット】

出演:Alter3、Alter4

脚本:GPT

音楽、コンセプト:渋谷慶一郎(ピアノ、エレクトロニクス)

Alter3 プログラミング:吉田崇英、johnsmith

Alter4 プログラミング:今井慎太郎

GPTテクニカルサポート:岸裕真

Alter3 所属先:東京大学池上高志研究室

Alter4 所属先:大阪芸術大学アートサイエンス学科 Android Music and Science Laboratory

Alter4 台座設計:妹島和世建築設計事務所

映像:小西小多郎

音響:鈴木勇気

舞台監督:串本和也

制作サポート:川越創太、田中健翔

制作マネジメント:松本七都美

協力:大阪芸術大学

制作:ATAK

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