音楽とテクノロジーでロンドンと東京を繋ぐ

Beyond Time and Spaceのプレスリリース

英ロンドンと東京で同日に開催した国境を越えた先駆的な音楽ライブ。8月25日に両都市に設置した会場で、日英のインディペンデントアーティストたちが遠隔地を通信技術で繋ぐライブパフォーマンスを行いました。

2023年8月25日英国ロンドンと日本東京で同時に行った「Beyond Time and SpaceーLondon・Tokyo・Online 2023」イベントでは、デジタル技術を駆使してアーティストたちは「互いに」「リアルタイムで」「インタラクティブに」「自由に」、あたかも同じ空間で演奏しているかのような電子音楽ライブパファーマンスを披露。さらに、各会場の様子をプロジェクターでお互いの会場に映し出し、リアルタイムでのネット配信もしました。

時間と空間の境界を超え、非日常的な体験を観客に提供した上で、観客たちをグローバルにつなぎ、交通費や宿泊費など、世界的な音楽イベントに一般的に伴うコストをなくすことにも成功。さらに、次世代を担うクリエイターたちに知識と技術を共有し、才能を発揮できるように人材育成支援も行いました。

デジタル社会ではオンライン上で気軽に人と交流したり、音楽に触れることができますが、ライブ音楽を鑑賞するという行為にはオンライン上では体験できない「要素」が存在すると考えています。Beyond Time and Spaceは、デジタルとリアルのバランスを取ることでその要素の再現を試みています。人々が場所に関係なく、リアルタイムでつながり、経験を共有できるソリューションを提供しています。

Beyond Time and Spaceでは、電子音楽におけるテレマティックパフォーマンスの可能性を探る試みとして、「オーバーラッピング・ライブセット」、「リモートB2B」、「ブリッジング・ライブセット」という3つのパフォーマンス形式をコンセプトにしました。東京とロンドンにいるアーティストは、通信技術を介し、それぞれのパフォーマンス形式で1時間のリアルタイムのコラボセッションを披露しました。

さらに、2023年10月末にはYouTubeにてイベントの様子を収めた動画を公開しました。

  • 【Overlapping Live Set】Sakura Tsuruta (Tokyo)  –  Raven Bush (London)

  • 【Remote B2B】Kotsu (Tokyo)  – Stella Z (London)

  • 【Bridging Live Set】Ryuuta Takaki (Tokyo) – Sajge (London)

これまで遠隔地を通信技術で繋ぐパフォーマンスでは、「遅延(ラグ)」が課題とみなされてきました。ただ、今回のイベントを通じ、遅延が発生することにより芸術的な「時間」がもたらされることを発見。

アーティストたちは遅延というユニークな時間に気づき、ライブ音楽の可能性を広げることになりました。さらに、このイベントはデジタル社会における音楽のライブパフォーマンスの本質を改めて考えるきっかけになりました。

テクノロジーをどのように活用すれば、世界各国にいるアーティストたちによるコラボレーションを可能にし、観客の体験を豊かにできるのか。このような点を再考するための一つの実証モデルとなりました。また、今回のイベントを研究対象とした学術論文の発表やオンライン交流会も行う予定です。

今回のイベントでは、ロンドンと東京という地理的な隔たりを埋めるためにデジタル技術を利用する一方、ライブでのパフォーマンスにより生まれるエネルギーへも焦点を当てました。両都市に実際に会場を設置して、アーティストたちがその場にいる観客と一緒に音楽を創り上げることで、リアルな瞬間を作り出すことに成功しました。

Beyond Time and Spaceは人と人との深いつながりを重視しており、音楽とテクノロジーの融合がこのつながりをより深いものにできると考えています。テクノロジーの利便性と革新性、リアルにつながることで生まれる信頼、これからもBeyond Time and Spaceは、テクノロジーとリアルを掛け合わせたサービスを提供していきます。

Creative Director: Yongsi Wang

Art & Movie Director: Minrong Chen

Technical Director: Yewen Jin (Skopetur)

Operational Director:  Rika Niitsuma

Associate Editor: Tamaki

Photography(London): Luna Wang

Photography(Tokyo): Tatski Kawai

Cololist: David Prime

Sound Recording: Mike O’Connor

Sound Mastering: Nia

Special thanks: Will Taylor, Edward John Mckeon, Mike O’Connor, Tuca Zhao

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