複業時代のクリエイティブと生活を支援し、平均年収240万円から脱却へ。創業10期目の日本アーティスト協会が若手の芸と生計の両立に切り込む。
特定非営利活動法人日本アーティスト協会のプレスリリース
才能ある若手クリエイターが生計を立てられずに消えていく──。
複業が一般的になった現在も、若者は活動と生活の両立に苦しみながら夢を追っています。
フリーのクリエイターやアーティストのキャリア支援を行う日本アーティスト協会の調査によると、芸術家(ライター、カメラマン、音楽家、デザイナー、ダンサー、俳優など)の8割以上が複数の職業をかけ持つことで生計を立てており、それでも平均年収は約240万円と、高卒の初任給程度であることが分かっています。
クリエイターやアーティストは、誰もがそれだけで商業的な成功を望むわけではなく、ライフワークとして継続的な表現活動をしながら、他の職業を通じて社会との関係を築くことに幸せを感じる者もいます。
日本アーティスト協会では、アーティストのサブスキルを人材不足の領域に役立てる支援を行っており、法人経由で営業、企画、マーケティング、デザインなど様々な案件を受託することで、収入を増やしたいアーティストと人材不足の業界、双方の課題解決に貢献しています。
包括的エージェント契約は、こうした活動に前向きなアーティストの発掘と支援を目的に誕生しました。
・包括的エージェント契約のしくみ
包括的エージェント契約は、2種類の業務委託契約の組み合わせによって成立しています。
まず、所属や専属といった拘束力のないNPO法人への会員登録。法人運営に関する業務と、法人の取引先からの案件で報酬を得ることができます。
一方、アーティスト業については、アーティストが個人的に行う活動、他社との取引や契約の妨げにならないよう、非専属のエージェント契約を締結します。日本アーティスト協会は、アーティストへの機会や場を提供するほか、営業・マーケティングの支援を行います。
・20歳の音楽プロデューサー 羽柴秀吉
包括的エージェント契約の第一号となったのは羽柴秀吉(ハシバヒデヨシ)。
日本工学院ミュージックカレッジを2024年4月に卒業したばかりのシンガーソングライター、音楽プロデューサーです。在学中に自身名義の3枚のアルバム作品をリリースする一方、地方自治体の案件やアーティストの楽曲制作も手がけています。
日本アーティスト協会は、人間性と継続的な活動に期待して契約を交わし、楽曲制作、アレンジ、アーティストプロデュース等の活動の支援、品質向上支援を行います。同時に、法人内の事業開発部に配属し、事業運営を通じてフリーランスとしてのキャリア形成支援も行います。
◆楽曲・SNS情報: https://lit.link/hideyoshihashiba
◆作品例
【山梨県笛吹市×日本工学院】羽柴 秀吉 feat. k1ky0「空き缶と花束」Music Video/山梨県笛吹市PR動画
・複業アーティストの事例
日本アーティスト協会は理事長のメジャーデビュー経験をはじめ、20代~30代のアーティストのキャリア支援事例が豊富です。その分野は音楽アーティストだけでなく、マジシャン、ダンサー、脚本家、俳優、モデル、カメラマンなど多岐に渡ります。
今回発表された包括的エージェント契約は、これまでのノウハウを活かしたもので、今後も様々なジャンルのクリエイターやアーティストの助けになることでしょう。
・国内アーティストの底上げに期待
エンターテイメント業界において育成に予算や時間を割いてもらえるのは一部の大手所属者のみ。その他のクリエイターやアーティストは、自力で生計を立てながらチャンスを伺う必要があります。
海外でスタンダードな手法の一つとして、アーティストが主体的にエージェントや事業会社と契約を結ぶ形がありますが、国内では十分に浸透していません。
また、日本アーティスト協会の調査によると、海外アーティスト(US,UK)の平均年収約380万円に対し、日本のアーティストの年収は240万円程度にとどまっています。海外アーティストの6割以上が複業で生計を立てており、収入の4割は音楽以外で得ていることから、国内アーティストも複業の活性化で収入向上の余地があることが分かっています。
包括的アーティスト契約は、従来の契約でカバーできない国内アーティストの活動と生計維持の課題に切り込み、若手アーティストが活き活きと活動するための新たな選択肢として期待されています。
・法人概要
NPO法人日本アーティスト協会
[所在地] 東京都渋谷区幡ヶ谷三丁目39番12号 渋谷ウェストビル1階
[代表者] 宇田川哲男
[HP] https://jaa.mystrikingly.com/
[事業内容] キャリア支援、ブランディング、教育コンテンツ開発・提供、講師派遣、イベント企画