【⽇経CNBC・投資家アンケート】個人投資家の43.4%が「日本経済はデフレを脱却した」と回答、「脱却していない」は26.3%

株式会社日経CNBCのプレスリリース

株式会社日経CNBC(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:竹之内源市、以下「日経CNBC」)は4月3日、現役の投資家を対象に2024年3月28日~4月1日にインターネットで実施した「日本経済はデフレを脱却したのか」に関するアンケート結果を発表しました。結果は以下の通りです。

詳細ページURL ⇒ https://www.nikkei-cnbc.co.jp/information/2635711

日本経済はデフレを脱却した?
日本経済は長く続いたデフレを脱却したでしょうか?また、その理由をお書きください。

アンケートは”日本経済はデフレを脱却した?”という質問に対し、「はい」「いいえ」「分からない」の3つの選択肢から選んでもらう形で実施しました。その結果、「はい(=デフレを脱却した)」と答えた投資家が43.4%を占めました。今年の春闘で大手企業が軒並み満額回答となったことについて「食料品等の物価上昇分の生活補填の意味もある」、「既に物の値段は上がり続けているので、やっとこ実質賃金の上昇が始まりそう」などと、物価と賃金の上昇を意識した回答が見られました。一方で「いいえ(=デフレを脱却していない)」との回答は26.3%。「デフレマインドがまだ根強く残っている」「あまりに遅れた賃金上昇がほんの少しだけ修正された程度」とみる投資家もいるようです。また、「分からない」との回答も30.3%あり、「中小企業の賃金引き上げの状況など不確定要因があり今デフレ脱却を云々するには早すぎる」との声が聞かれました。

4月10日(水)に放送した「昼エクスプレス」では、日経CNBCの直居敦が調査結果やその背景について語りました。

〈日経CNBC 解説委員長 直居敦〉

「ある程度予想はしていたが、視聴者、投資家の見方は分かれた。自分自身、日本経済がデフレを脱却してよい方向に向かってほしいと考えてはいるが、脱却と言い切ってよいか、躊躇するところもある。景気があまりよくならず、停滞している中で物価が上がり続ける、スタグフレーションのような状態に陥ってしまう危険性もある」

●番組の映像は「日経CNBC online」とYouTubeチャンネルで無料公開

〈日経CNBC online〉以下のURLで無料公開中です。

 ⇨ https://online.nikkei-cnbc.co.jp/vod/51107

〈YouTube〉日経CNBC公式YouTubeチャンネルで4月12日(金)13時に公開予定です。

 ⇨ https://www.youtube.com/@NikkeiCNBC

アンケートで寄せられたコメントの一部をご紹介します。

  • 【はい(=デフレを脱却した)】を選択された方のコメント

・春闘で労組の要求を満額以上に回答する企業も出ているのだから、デフレは脱却したのではないですか。物価で上がっていないのは今はほとんどの人が使っていない公衆電話の市内通話3分10円と、カラオケの1曲200円くらいしか思いつきません。(mabarasuji)

・アベノミクス「3本の矢」の一つの金融緩和は役目を終え、財政出動は半導体業界に代表されるように効果が出始め、最後の成長戦略は既得権益を壊す目的で自ら自民党を壊し、日本の構造を変えつつ成長をうながしていると思います。来年の昭和100年・戦後80年に合わせ、政府のデフレ脱却宣言は来年となるのではないのでしょうか。(REY)

・今年の春闘は多くの企業が満額回答と聞いています。これは人材確保は勿論、食料品等の物価上昇分の生活補填の意味もあると思います。デフレが懐かしいと年金生活の私は溜息をついています。(ひまわり)

・今までデフレを意識して人件費を抑えて凌いできた。しかし、今後人材不足が台頭することで人件費を抑えることは出来ない。逆に人件費を上げて人手を確保する必要がある。従って円安・人手不足により相当の期間インフレの状態が続くとみています。(ねこ)

・投資家のマインド変化は顕著、インフレの加速を多くの国民が理解している。賃金が上がらないのに、物価の上昇は受け入れている。政府のインフレ対策(特に光熱費)が終了するかどうかで、さらに実感が加速する。(レブエスペランス)

・既に物の値段は上がり続けているので、やっとこ実質賃金の上昇が始まりそう。30年以上続いたデフレも終了し、新しい日本の構造的変化に対応した成長路線に乗って行くと思う(アレックス会長)

  • 【いいえ(=デフレを脱却していない)】を選択された方のコメント

・外からインフレを輸入し、賃金も上昇する可能性が高いが、、 ただ国民に浸透したとは考えづらく、買い控え等が見られる。 デフレマインドがまだ根強く残っていると考えており、消費意欲の高まりを期待したい。(よしえどん)

・賃金の上昇がまだまだ上昇とはいえないレベル。 これまで30年間企業が赤字にならないよう、もっともらしい理由をつけて労働者の賃金を抑え続けてきた。景気が浮上していないのに消費税を上げ続けたのは復活を遅らせてきた大きな要因だと思っているし、あまりに遅れた賃金上昇がほんの少しだけ修正された程度だと思う。(うさぎちゃんが好き)

・インフレに慣れてなくて後ろ向きの人が多い。若い世代が打ち破ってほしいが、デフレしか知らないので我慢に慣れてしまっている。(マルコ ポーロ)

  • 【分からない】を選択された方のコメント

・「はい」とも「いいえ」とも言い切れないので「分からない」にしました。 円安による輸入物価上昇や大企業によるかなり大幅な賃金引上げなどデフレ脱却の要因は整っているように見えますがこれからの日銀の政策の動向や中小企業の賃金引き上げの状況など不確定要因があり今デフレ脱却を云々するには早すぎると思っています。 (本野一言)

・日本のデフレ脱却はクリアしないといけない課題なので、今回の動きをみると脱却できると思います。 ただ、ここ数年デフレ脱却が課題であるということを問題視しながら出来ていなかったのが、昨年からの海外との格差でやらざるを得なかったと言うことに違和感を感じます。 後出しジャンケンではなく進めていただけていれば、「はい」を気持ちよく押せたと思います。(キタさん)

・経済学的には色々な解釈があるとは思うが、私的意見としては、個人投資家が株価の値上がりに対し「売り」ではなく「買い」で反応するようになれば完全にデフレを脱却したと言っていいと思う。(ハローワールド)

・円安と諸政策を背景に企業の投資意欲や資産価格上昇が見られるが、デモグラフィーと年金制度への不安から賃金・物価の好循環期待が消費・投資の好循環に繋がるか予断しがたい。 また、欧米諸国の金融政策転換とリセッション回避への期待はあるが、不動産市況下落による金融への影響のほか中国発のデフレも懸念される。(コー太)

調査対象 :日経CNBC視聴者
有効回答数:152件(20代~80代の現役の投資家)
調査期間 :2024年3月28日~2024年4月1日
調査主体 :株式会社 日経CNBC

  • 日経CNBCについて

日経CNBCは、日本経済新聞社と米国4大ネットワークのひとつNBCの関連会社CNBCが中核になって1999年10月に開局したマーケット・経済専門チャンネルです。ボーダレス化が進む世界経済の迅速かつ正確な経済・マーケット情報を24時間ノンストップで提供しています。
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