偽りのない演奏をするために
株式会社KAILYNARTのプレスリリース
オランダのピアニストのヴィレム・ブロンズの日本ツアーが決定しました。長い間、日本でコンサート活動、また東京藝術大学や桐朋学園大学等での指導等で日本の音楽界に貢献してきました。今回、彼の重要なレパートリーであるシューベルト、ベーﾄｰヴェン、ハイドンのプログラムをお届けします。
ヴィレム・ブロンズの弾くシューベルト 偽りのない演奏をするために
梅津時比古専門編集員（2013年1月17日 毎日新聞夕刊より抜粋）――――――（シューベルトの）生涯最後のソナタ、変ロ長調が弾かれた。静かに耳に入って広がる音の、なんという優しい響きに満ちていることだろう。自然の中のやわらかい光と、人の気持ちと、ピアノの響きが溶け合ったような音。誇張がなく夾雑物がない。ひとつひとつ音を吟味しながら、シューベルトの人間的な悲しみが、温かく溶けてゆくのだろう。オクターブの音型を繰り返しながら沈み込む。２楽章は、かすかな怖れに震えているかのように聞こえる。転調の度に、精神が高みに吸い上げられていく。その転調がゆっくりと解決されていく最後の過程は、音に人格がにじみ出ていた。光の泡がはねて踊る第３楽章――――曲への問い、曲を超えたなにものかへの彼の視線が、演奏後もいつまでもこちら側に残って、考えさせる。人は自分にとっての大切なことを語るとき、どこにも偽りが入らないように、自分自身を裏切らないようにすると、口ごもらざるをえない。切実な思いが強ければ強いほど、言い間違えたり、つっかえたりする。そういう人格がブロンズの音楽になっている。―――
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝東京公演＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
日時：2024年10月31日（金）19時開演
場所：すみだトリフォニーホール 小ホール 東京都墨田区錦糸１丁目２−３
主催：株式会社Kailynart
チケット：前売￥5,500（税込） 当日6,000円（税込）
チケット：https://peatix.com/event/3939607
問い合わせ：cs@airartcommunity.com 070-2795-3177（月～金 9:00-17:00）
出演： ヴィレム・ブロンズ、ピアノ Willem Brons, piano
曲目： ハイドン :アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6 op.83
ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111
シューベルト ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960
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＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝静岡公演＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
日時：2024年10月27日（日） 15時開演
場所：ルードウィッヒホール 静岡市清水区浜田町4-15
第113回サロンコンサート2024シリーズ特別演奏会
主催：静岡プロムジカの会
後援：公益財団法人 日本ピアノ教育連盟
前売：￥6,500（税込） 当日：￥7,000
チケット/問い合わせ：静岡プロムジカの会事務局 www.ludwig.ac.jp
mail：promusica1994@icloud.com tel/fax:054-352-8563/090-9182-5221
出演：ヴィレム・ブロンズ、ピアノ Willem Brons, piano
曲目：べートーヴェン：ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 作品101
べートーヴェン：ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調 作品109
べートーヴェン：ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 作品110
べートーヴェン：ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111
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2024年7月29日発売号エコノミスト記事はこちらから
https://weekly-economist.mainichi.jp/divs/20240806/se1/00m/020/018000c
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