【ライブレポート到着!】あの素晴らしい音楽をもう一度!不世出の音楽家・加藤和彦の足跡を豪華ミュージシャンの共演で辿るトリビュートコンサートが歌謡ポップスチャンネルでテレビ初独占放送!

小原礼、奥田民生、田島貴男、高野寛、坂本美雨ら豪華出演者によるメモリアルライブ!

株式会社WOWOWプラスのプレスリリース

 “トノバン”の愛称で知られる加藤は先進的な音楽性で日本のポップスに革命をもたらし、その作品は没後15年を経た今も愛され続けている。7月15日に東京・Bunkamuraオーチャードホールで開催されたトリビュートコンサートには彼を敬愛する7組のアーティストが参加。ザ・フォーク・クルセダーズから始まる輝かしいキャリアを追体験できる構成で満場の観客を魅了した。そのメモリアルなライブ映像が9月29日(日)22時から放送される。音楽ファン必見だ!

 “トノバン”の愛称で親しまれた加藤和彦が2009年に62歳で旅立ってから15年。巷ではその音楽人生を追ったドキュメンタリー映画が公開される一方、関連CDや書籍が相次いで発売されるなど、再評価が進んでいる。その影響もあったのだろう。7月15日に東京・Bunkamuraオーチャードホールで開催された『加藤和彦トリビュートコンサート』には往時を知るファンや関係者のみならず、後追いと思しき若い世代も詰めかけた。

 スペシャルな公演は、インディーズからブレイクしたザ・フォーク・クルセダーズ、海外でも評価を受けたサディスティック・ミカ・バンド、そして1作ごとに新しい音楽を展開したソロワークスまで、加藤の多面的かつ普遍的な音楽性を存分に味わえる内容であった。

「親愛なる加藤和彦様。今いらっしゃるところから、こちらの様子はご覧になれますでしょうか――」

 この言葉で始まったナレーションは加藤に向けたメッセージという体裁をとりつつ、上演曲に関するエピソードを随時紹介。ビギナーやライトファンにはありがたい情報で、トノバンの音楽をより楽しむための一助となったに違いない。

 コンサートは今や日本のスタンダードソングとなった「あの素晴らしい愛をもう一度」(71年/加藤和彦と北山修)から始まった。ステージでは坂本美雨、ハンバート ハンバート(佐藤良成、佐野遊穂)、高野寛、高田連がパートごとに歌唱。やがてオーディエンスも合唱し、幕開けから会場との一体感が醸成された。そのまま舞台に残ったハンバート ハンバートは「白い色は恋人の色」(69年/ベッツイ&クリス)と「もしも、もしも、もしも」(71年/加藤和彦)のフォークソング2曲を美しいハーモニーで披露。さらにフォークルの出世作「帰って来たヨッパライ」(67年)を佐野のキュートなボーカルで聴かせて、新鮮な感動を届けてくれた。

 続いて登場した田島貴男は米国の名門「マッスル・ショールズ・スタジオ」で録音された「シンガプーラ」(76年/加藤和彦)を重厚なグルーヴに乗せてソウルフルにパフォーマンス。同曲が収録されたアルバムへの想いを語ったあと、自身もかつてカバーした「青年は荒野をめざす」(68年/ザ・フォーク・クルセダーズ)をロックンロール調のアレンジで熱唱し、会場を沸かす。

 一方、坂本美雨は化粧品のCMソングとして80年代の幕開けを飾った「不思議なピーチパイ」(80年/竹内まりや)、母・矢野顕子が参加したアルバム『あの頃、マリー・ローランサン』(83年/加藤和彦)に収録された「ニューヨーク・コンフィデンシャル」、自身がセレクトした「光る詩」(76年/加藤和彦)の3曲を澄み切ったボーカルで歌唱。MCでは小学生時代、加藤がゲスト出演したコンサートに親同伴で行ったときの日記の内容が明かされ聴衆の笑いを誘ったが、加藤の音楽が次世代に受け継がれていることを実感させられた一幕でもあった。

 その後は加藤を語るうえで欠かせない“ヨーロッパ三部作”(79~81年)のコーナーに突入。ファーストアルバムのレコーディングで加藤からギターの名器「マーティンD-45」を借りたという高野寛は「絹のシャツを着た女」(80年)、「サン・サルヴァドール」(79年)、「キッチン&ベッド」(80年)の3曲を、続けて登壇した奥田民生は「浮気なGIGI」(81年)を弾き語りで聴かせ、観客をトノバンワールドへといざなう。奥田はもう1曲、自身もCDでカバーしている「悲しくてやりきれない」(68年/ザ・フォーク・クルセダーズ)を彼らしいフォークロック調のサウンドに乗せて歌い上げた。

 コンサート終盤ではミカ・バンド以来の盟友、小原礼が登場。高野とのツインボーカルで「アリエヌ共和国」(73年/サディスティック・ミカ・バンド)を演奏したあと、加藤と初めて会った際に「好きな曲」として挙げたという「家をつくるなら」(71年/加藤和彦)も歌い、絆の深さを感じさせた。そこに奥田が加わり、3人でロックチューン「ダンス・ハ・スンダ」(73年/サディスティック・ミカ・バンド)をコラボすると場内のボルテージはさらに高まった。

 本編のトリを務めたのは加藤の没後にメジャーデビューしたGLIM SPANKYだった。若い2人(松尾レミ、亀本寛貴)は美しいメロディをギターが奏でる「BLUE」(75年/サディスティック・ミカ・バンド)をセレクト。この日のライブを盛り上げたバンドメンバーを紹介したあと、小原と奥田をステージに迎え、ミカ・バンドの「Big-Bang, Bang!(愛的相対性理論)」(06年)と「タイムマシンにお願い」(74年)を圧巻のパフォーマンスで魅せてくれた。

 鳴り止まぬ拍手に応えて、アンコールでは小原礼、高野寛、奥田民生、田島貴男、GRIM SPANKYがミカ・バンドの「SUKI SUKI SUKI(塀までひとっとび)」(74年)を披露。観客を総立ちにさせて2時間10分の公演を締めくくった。トノバンをリスペクトする、世代を超えたアーティストによる全21曲の一大プログラム。その映像を観れば、彼の音楽がこれからも色褪せず、歌い継がれていくことが確信できるに違いない。

                                       Text:濱口英樹

<放送情報>

■特別番組『加藤和彦 トリビュートコンサート』【テレビ初独占放送】

収録:2024年7月15日(月・祝)@東京Bunkamuraオーチャードホール

出演:小原礼、奥田民生、田島貴男、高野寛、坂本美雨、ハンバート ハンバート、GLIM SPANKY

放送日時:9月29日(日)22時00分から

■同日放送『Re:minder SONG FILE 加藤和彦セレクション』

“ココロ躍る大人の音楽メディア「Re:minder」”がこだわりの選曲で加藤和彦が残した名曲の数々をお届けするプレイリスト番組。(https://reminder.top/

放送日時:9月29日(日)24時00分から

<番組公式サイト>

https://www.kayopops.jp/feature/kazuhiko_kato/

<歌謡ポップスチャンネルとは>

CS放送「歌謡ポップスチャンネル」は、幅広い年齢層に向けて、様々な⾳楽や名曲をたっぷり放送する⾳楽専⾨チャンネルです。スカパー!、J:COM、ひかりTV、全国のケーブルテレビ局でご視聴いただけます。

チャンネル公式サイト https://www.kayopops.jp/

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