ビバラッシュ、TVアニメ『多数欠』連動のツアーを初めてのホール公演で締めくくり!特別ゲストを迎えたファン参加型のライブで”楽しい”を届ける。

ライブレポート:2024年9月29日(日)TOKYO FMホール ビバラッシュ SUMMER ONEMAN TOUR 2024『EMPEROR×JUDGMENT』ツアーファイナル公演

株式会社バップのプレスリリース

ビバラッシュ るいまる(Vo.)

ビバラッシュが、SUMMER ONEMAN TOUR 2024『EMPEROR×JUDGMENT』のツアーファイナル公演を9月29日、TOKYO FMホールにて開催した。

「皇帝の言うことは……? / 絶対!!!!」を合言葉に、“アゲみ集団・エンターテインメントグループ”を称するビバラッシュが自らの本質を見せるべく、本領を発揮したと言っても過言ではない今回のワンマンツアー。最新シングル「エンペラータイム」がアニメ『多数欠』のオープニングテーマを飾ったことを受けて、作品の内容を基に考案したオリジナル企画をふんだんに交えて回ってきた今回のツアーは、彼らにとって初のホールワンマンという形で締めくくられた。 

ビバラッシュ

メンバーが威勢よくステージへ登場すると、るいまるが「『EMPEROR × JUDGMENT』ツアーファイナル、派手に行ってみようか!」と閃光のごとく叫びあげたのも束の間、一変してキャッチーに「ヤッホー!ビバラッシュのライブへようこそ!アゲていこうぜっ♪」と「じょうずに〇〇できるかな」からのスタート。まずは準備運動といった具合に、“ヴィジュアル系のライブとは”という部分をレクリエーション感覚で体感させていく。会場が朗らかな空気の中に包まれるも、“みんなで作ろう一体感 ライブは超絶楽しいね”と曲中の一節を歌い替えたところがまさしく核心をついていたように、このツアーで目指していたライブの形に対するアティチュードもしっかりと網羅していた。オーディエンスの楽しさを惜しみなく引き出すライブこそビバラッシュの本質であるが、今回のツアーで目指していたのは、さらにワンランク上のライブ感。Dreamer(ファンの総称)はもちろん、“欠民”と呼んでいたアニメをきっかけに興味を持った人など、会場に集まったすべての人と共に一体感を帯びながら楽しさを共有することこそツアーを通して作り上げようとしていた理想の形であった。そのための秘策が、先にも触れた“オリジナル企画”である。

ビバラッシュ るいまる(Vo.)

「FAKE OUT」から、足並みを揃えるように突入したのは「エンペラータイム」。心なしかメンバーの表情も引き締まった様子で、ここぞとばかりにロックバンドとしてのワイルドなアプローチを爆発させていった。まさに「エンペラータイム」がオープニングテーマといわんばかりにプレイされたのち、「時間になりました。多数欠を採ります」という今ツアーではお馴染みとなっていたアナウンスが流れだす。これが、“企画”が発動する合図だ。しかも、各地に表れていた皇帝は偽物で、この日アナウンスをしている者こそが“本物の皇帝”だという。こうして行われた“多数欠”は少数派が勝利するというアニメ「多数欠」のルールにのっとって進行し、《東京都に住んでいるYES or NO》という二択の内NOが少数派により勝利。この結果に従って、東京都に住んでいない人は多数派により敗者となり、「有頂天ラリアット」の演奏中にずっとスクワットを行うという過酷な時間を過ごすことになったのである……。

ビバラッシュ 幸村(Gt.)

ビバラッシュの面白味は楽曲でも発揮され、「メン類が大好き」では“麺”から連想されるフリ付けで盛り上がり、“イケメンが…”と繰り返すところでメンバー4人を指さしサインし、“大好き”とユーモアたっぷりに披露。さらに、大阪をモチーフにした「なにしてんねん」ではグリコのポーズも飛び出し、こうした一見ファニーな楽曲でも、実はロックテイストを強烈に繰り出すというギャップも持ち合わせているのが彼ららしいところ。冬也のベースインが口火を切った「タピってチマチョゴリ」では頭の上で丸を作って飛び跳ねる“タピジャンプ”、さらにメンバー全員がヘッドセットマイクを装着していることを活かして歌声を交えた「シェキラBANG-BANG!!」ではピストルと、楽曲に準えたモチーフをライブのノリに反映させる研ぎ澄まされたセンスで観客をハイテンションへと導いていく。しかし、「ONE」で届けた“大切なもの”に焦点を当てたメッセージや、「俺の気持ち、みんなに届ける」と抜群のコンディションで「キミが好きだ」といった歌ものも欠かすことなくセットリストに組み込んで、感受性豊かな表情を活かしたプレイで魅了するスキルもさすがといえるワンシーンだった。

ビバラッシュ 冬也(Ba.)

ここで、入場時に配布された“特権利封筒”に入っている5つの権利の中から、次に演奏される曲の振付を決めることができる《振付権》を発動させ、指定された“挙ヘドバン”でサビを盛り上げた「恋せよシュビドゥバ」では、るいまる自らフロアを練り歩きながら歌う場面も。さらに、「あれれ~?」とステージセット内にあった“特権利封筒”を開けてみると、そこには今までにはなかった《命令権》が! さっそくこの権利を使ってるいまるが座席表から4名を選出してステージに上げるという、もはや普通のライブでは想定できない展開に。その4名は「踊らされた人生」の冒頭で巨大クラッカーを噴出する特効を任されることとなったのだが、ここからはまさしく「死ぬまで暴れ狂おうぜ!」という言葉のごとくキラーチューンのオンパレードでラストスパートをかける。豪快な音の渦に強靭な一体感でぶつかり合った「神ノミゾ知ル」を通し、ラストは「闇カワ#アゲみゾーン」。「このステージに俺たちを連れてきてくれて、ありがとうございました!」と、あらゆるきっかけで出会ってくれたことに対する感謝を伝え、その人々をあますことなく「連れってやるよ、アゲみの世界へ!」と意気込み通りに白熱させていった。“哀”の感情など微塵もないのに、目の前に広がる灼熱ぶりになぜかグッと来たのは、“アゲみ”というビバラッシュの専売特許といえる道を極めて辿り着いたサクセスストーリーに感じた感慨深さがあってのことだったのかもしれない。

ビバラッシュ パーミ―(Dr.)

アンコールでは、とっておきのサプライズとして「多数欠」の原作者・宮川大河先生が登場! さらに、本編中の“本物の皇帝”の正体は宮川先生だったことも判明した。こうして、アンコール1曲目に“特権利封筒”から《選曲権》を駆使して「喰ワズ嫌イ。」で白熱し、「いつだって、君が楽しいと思ったときが青春だ!」と「シワくちゃバンギャルうぇぽん」といったハートフルな楽曲を畳みかけていく。そして、Dreamerたちの幸せを願いながら、まさしくアンセムとも言える「等身大Dreamer」がエンディングを飾ったのだった。このとき言葉にして伝えていた、人生や世の中の理不尽さの中で生きている人へのエールとなるエンターテインメントをビバラッシュは与え続けていくという決意。これからも幸せを与え、そして与えられ、共存しながら進化の道を辿っていくことだろう。

ビバラッシュ
ビバラッシュ

最後に、ツアー中に行われていたSNS連動企画についても触れておきたい。各地のライブ写真やライブレポートを発信していた参加者の中から選ばれた、2つの権利。1つは、このライブ当日にオフィシャルカメラマンとして撮影できる権利である《撮影権》で、この記事内でも写真が掲載されている。もう1つは、メンバーにインタビューができるという《報告権》で、権利を獲得した参加者による10分間のインタビューが終演後に実施された。以降は、その際の内容を基に構成した記事をお届けする。


――ツアーを通してということで、質問を考えてきました。まず、ツアー中のセットリストはよくやる曲が案外多かったなという印象があります。よくやる曲の中でも、普段アンコールでやるような「ダンデライオン」が静岡公演では1曲目だったのも意外だったんですけど、(アンコール以外でも)いつでも通用するようにしようとか、曲の組み込み方として意識されたこともあったんですか?

るいまる:今回のツアーは、間に特権利を挟む“「多数欠」のコーナー”があったじゃないですか。だから、特権利を使えるところを考えたときに、メンバーがローテーションでセトリを考えたらもしかすると《やらなきゃいけないこと》とか《これをやりたい》って決めてたことが抜け落ちるかもしれなかったから、俺が大体の演出も含めて一貫してセトリは作ってました。「ダンデライオン」に関しては、正直そういうつもりはなかった。俺の中で「ダウンデライオン」は、ライブにたくさん来てくれたDreamerに対して「ビバラッシュの輪が広がれ!」みたいな気持ちでやってるんだけど、静岡って、今回ちょっと久しぶりに行ったんだよね。正直、ビバラッシュの中ではDreamerを集めづらい土地でもあったから、そういうことを踏まえて願いを込めてじゃないけど、「ここでお花が咲くんだ。これが未来に繋がっていくといいな」と思って、1曲目に「ダンデライオン」をやりました。

――エモい! 曲をどこに位置するかっていうよりも、その土地によってという感じだったんですね。冬也さんは、「改めてビバラッシュにとってやりたいことができたツアーだった」と、北海道の撮影会に参加したときに聞いたんですけど、どんなツアーだったのか具体的に聞いてもいいですか?

冬也:ビバラッシュの特性としてエンタメ色が強いバンドっていうのはもちろんあると思うんだけど、そこにスポットを当てすぎたゆえにお客さんのフロアとステージが別物になってきたみたいな感覚があって。こう、劇をお見せしてるような。

――確かに、私もライブに通っていてそれはすごく感じていました。

冬也:「OUT OF THE BOX 〜◯◯の箱〜」(2023年の冬ツアー)もそうだったけど、コンセプチュアルなライブをやるときにミュージカルに近い感覚になってきて、メンバーで話し合ったときに「バンドのあるべき姿ってどうなんだろう?」っていう話になって。「これはバンドじゃなくてもできることなんじゃないか? じゃあ、バンドでやることってなんだろう?」っていう部分を考えたときに、やっぱりレスポンスが必要なんじゃないかと。それで、一緒に作るエンタメがあってもいいんじゃないかっていうのが、今回の企画にも繋がって、それを1つの足掛かりとして取り組んでいきたい部分でもあったし、そういうところからみんなが一緒にライブを作ってくれるようになったっていうのは、「やりたいことができたな」って思った部分でしたね。

るいまる:今回のツアー、ぶつかり稽古みたいなところがあってよかったよね。そういう風にシフトしていきたいっていうのもあったから。

――それはすごく印象的でした。

パーミー:《これがしたい》っていうのが1つじゃないんだよね。あれもしたい、これもしたいっていうのがビバラッシュというか。

るいまる:そうそう、それが多すぎて。でも、全部やったらお客さんが迷っちゃうし……。

パーミー:その都度、武器を変えてやっていきつつ、最善を見つけながらやっていけたらいいなと思いますね。

――そして、るいまるさんに対してこのツアーで一番すごいなと私が思ったところが、煽りをガッツリやっていたところなんですよ。シャウトやデスヴォイスがすごく多くて、そうなったきっかけってあったんでしょうか?

るいまる:特にきっかけはないんだけど、今まで自分の喉のことを気にしすぎて、「次のイベントはこれがあるから声を枯らさないで行こう」みたいな感じで、みんなには全力で来い!って言ってるのに、俺自身が全力で行ってなかったなと思ったの。でも、俺たちにとってはたくさんあるツアーの中の1本だけど、やっぱりツアー中にその日しか来れないっていう人も絶対いるわけじゃん。それで、東京に来てからいい病院を知って、多少喉がぶっ壊れても先生や薬がどうにかしてくれると思って、全力で行ける気持ちが高まったのね。だから、俺の限界を見せるからみんなも限界まで来てほしいっていう気持ちをコールアンドレスポンスに出せたのはよかったかな。

――幸村さんは、このツアーの中で忘れられないギターの音があって、それが「キミが好きだ」や「100万ドルの瞳に乾杯」なんですけど、いろんな音作りをしてきた中で、幸村さんが自分のギターの音というところで一番好きな曲はどの曲ですか?

幸村:それで言うと、現状だと「キミが好きだ」のイントロにあたる部分になるのかな。リードのギターフレーズが一番好きかな。

――聴き心地もいいし、そこはすごく好きです。パーミーさん、「マンマ・ミーア♪」のラストにツーバスを入れたりされていましたけど、ああいうのは全部アドリブですか?

パーミー:全部アドリブ! 僕、アーティストだから!

――かっこいい、最高です! では、ありがとうございました。生涯で一番楽しいツアーでした!

パーミー:次のツアーはもっと楽しいぜ!


【セットリスト】

2024年9月29日(日)TOKYO FMホール

ビバラッシュ SUMMER ONEMAN TOUR 2024

『EMPEROR×JUDGMENT』ツアーファイナル公演

1. じょうずに〇〇できるかな

2. FAKE OUT

3. エンペラータイム

4. 有頂天ラリアット

5. メン類が大好き

6. なにしてんねん

7. タピってチマチョゴリ

8. シェキラBANG-BANG!!

9. ONE

10. キミが好きだ

11. 恋せよシュビドゥバ

12. 踊らされた人生

13. 神ノミゾ知ル

14. 闇カワ#アゲみゾーン

EN1. 喰ワズ嫌イ。

EN2. シワくちゃバンギャルうぇぽん

EN3. 等身大Dreamer

文:平井綾子

写真:さかもと

報告権所有者:An

撮影権所有者:ゆきむらんど


【最新リリース情報】

エンペラータイム 欠盤
エンペラータイム 通常盤A 
エンペラータイム 通常盤B

メジャー 2nd シングル『エンペラータイム』

2024.9.4(WED.)RELEASE 
¥1,650(tax in)

[欠盤(アニメ盤)] VPCC-82361
1.エンペラータイム(TVアニメ『多数欠』オープニングテーマ)
2.キミが好きだ
3.エンペラータイム (Instrumental)
4.キミが好きだ (Instrumental)

[通常盤A] VPCC-82362
1.エンペラータイム(TVアニメ『多数欠』オープニングテーマ)
2.シェキラBANG-BANG!!(テレビ埼玉『高校野球ダイジェスト 2024』エンディングテーマ)
3.エンペラータイム(Instrumental)
4.シェキラBANG-BANG!! (Instrumental)

[通常盤B] VPCC-82363
1.エンペラータイム(TVアニメ『多数欠』オープニングテーマ)
2.メン類が大好き
3.エンペラータイム(Instrumental)
4.メン類が大好き(Instrumental)

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【PROFILE】

ビバラッシュ
Vo.るいまる  Gt.幸村  Ba.冬也  Vo.パーミー
みんなの喜怒哀楽から”楽しい”という感情を引き出して笑顔と元気を届けるエンターテインメントグループ。 “アゲみ集団”を名乗り、ユーモアたっぷりで華やかなムードのグループだが、パワーポップ調の楽曲からEDMの要素を取り入れた楽曲、ゴリゴリにヘビーな楽曲まで楽曲のふり幅の広さは一級品。予想を超えてくるサウンドと持ち前のエンターテインメント性で聴く者の心を持ち上げる。2023年12月6日に メジャー1st Single「有頂天ラリアット」をVAPよりリリース。2024年5月には初の主催フェス「アゲアゲJAPAN’24」を開催、更に全国各地のショッピングモールでのライブイベントも行うなど、独自路線のヴィジュアル系ロックバンドとして、KANSAI ROCK SUMMIT’24/EXPLOSION CIRCUIT vol.12ではBIG CATでトリを務めた。TVアニメ「多数欠」のオープニングテーマとして書き下ろしたメジャー2nd Single「エンペラータイム」を2024年9月4日にリリース。


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