2025-26シーズンは定期演奏会を5回へ増やし、東京オペラシティ・東京芸術劇場の2会場で開催。新旧ポストをもつ指揮者陣がそろい踏み、バラエティー豊かなプログラムでさらに充実した音楽をお届けします。
一般社団法人東京佼成ウインドオーケストラのプレスリリース
東京佼成ウインドオーケストラ(所在地:東京都杉並区、理事長:勝川本久、以下TKWO)は、2025-26シーズンのコンサートスケジュールを発表しました。
全5回の定期演奏会は、東京オペラシティ(2公演)・東京芸術劇場(3公演)の2会場で開催。指揮者はTKWOと縁の深い盤石の布陣。前シーズンより始まったマスランカ・チクルスをはじめ、委嘱作品の再演や吹奏楽オリジナル作品はもちろん、ソリストにチェロの宮田大氏を迎え、新進気鋭の作曲家 向井響氏の委嘱新作もお届けいたします。このほか、人気企画「課題曲コンサート」や「ファンタスティック☆クリスマス」など、バラエティー豊かな演奏会をご用意しています。TKWOの奏でる音の輝きと華やかさを、ぜひ会場にてご堪能ください。
TKWOから翔ける世界の響き
2025-26シーズンは定期演奏会を4回から5回に増やし、会場を以前と同じ東京芸術劇場に戻して、さらに充実した音楽を皆様にお届けいたします。その内容はバラエティー豊か。古今東西の優れた作品が並ぶプログラムにより、シーズンを通して吹奏楽の多様な表現力を味わっていただけると自負しています。
常任指揮者・大井の登壇は2回。1つは昨シーズンより開始されたマスランカ・チクルスの3回目となる「交響曲第5番」を含むプログラム。この回では2025年9月が生誕90年に当たる兼田敏の作品が並びます。TKWOの委嘱作品3曲のほか、名作「パッサカリア」やあまり知られていない作品を通し、戦後日本の吹奏楽界を築き上げた名匠の偉業を振り返ります。
もう1つは鳥を中心に飛翔をテーマとしたプログラムの回。イギリスを拠点に活動し世界的に高い評価を得ている藤倉への過去のTKWO委嘱作の再演と、1993年生まれで現在はスペインで学ぶ若き俊英・向井への新しいTKWO委嘱作の初演が並びます。スイスの国際作曲コンクールでの第一位受賞作である芳賀作品などの話題作と併せ、未来への飛翔を奏でます。
首席客演指揮者・飯森の回はオール・スペイン・プログラム。ナヴァッロやフェルランなどの個々の作品はしばしば演奏されますが、スペインの作曲家たちの吹奏楽オリジナル作品がまとめて紹介されるのはあまり例がないでしょう。ロマン派の大作曲家たちへのオマージュとして作られたアラルコン「交響曲第2番」など、スペイン独特の交響吹奏楽の響きはぜひ会場で体感していただきたいものです。
前常任指揮者・ボストックが久々の登場。TKWOとの共演は2014年9月の第120回定期演奏会以来となります。そのタクトで演奏されるのは、ボストックの祖国・イギリスの名作の数々。ホルストやジェイコブといった古典的名作から、現代吹奏楽界を代表する作曲家の一人であるスパークの「カラー・シンフォニー」まで、高貴で格調高い作品が並びます。およそ10年を経たボストックとTKWOの再会は、かつての名演を聴いたことがある方々にも興味深いものとなるでしょう。
特別客演指揮者・ザンデルリンクも久しぶり、コロナ禍を経て2020年2月以来となる定期演奏会登壇です。熟練の巨匠のタクトによるモーツァルト「グラン・パルティータ」は、クラシック音楽としての吹奏楽の価値を改めて提示してくれるでしょう。そして、旧ソビエト連邦時代に作られた吹奏楽のための交響曲であるミャスコフスキー作品が、レニングラード音楽院で学んだザンデルリンクによって演奏されるというのも、またとない機会です。
これら定期演奏会の聴きどころは、昨シーズン同様に常任指揮者・大井と楽芸員・中橋による「吹奏楽カフェ」でも深掘りしていきますので、こちらも併せてお楽しみいただければ、と思います。
このほか、人気企画「課題曲コンサート」や聖夜を彩る「ファンタスティック☆クリスマス」などの楽しいコンサートもご用意しています。今シーズンも、TKWOのバラエティー豊かな演奏の数々をお楽しみください!(TKWO楽芸員 中橋愛生)
2025-26シーズン定期演奏会
東京オペラシティシリーズ(全2公演)
第168回定期演奏会
2025年4月13日(日)
14:00開演(13:15開場)
東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
指揮 飯森範親(首席客演指揮者)
曲目
モンセラット/F.フェルラン
交響曲第2番/L.セラーノ・アラルコン
リベルタドーレス/O.ナヴァッロ
エヌマ・エリシュ/J.スニャール=オリオラ
2025年6月25日(水)
19:00開演(18:15開場)
東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
指揮 トーマス・ザンデルリンク(特別客演指揮者)
曲目
セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」/W.A.モーツァルト
交響曲第19番 変ホ長調/N.ミャスコフスキー
組曲「ガイーヌ」/A.I.ハチャトゥリアン/稲垣卓三 編
東京芸術劇場シリーズ(全3公演)
~マスランカ・チクルスVol.3~
2025年9月28日(日)
14:00開演(13:00開場)
東京芸術劇場 コンサートホール
指揮 大井剛史(常任指揮者)
曲目
30周年記念ファンファーレ [1990年委嘱作品]/兼田 敏
シンフォニックバンドのためのパッサカリア/兼田 敏
ロンド・マーチ/兼田 敏
機関車ちゅうちゅう/兼田 敏
ウィンド・オーケストラのためのシンフォニック・ヴァリエーション [1977年委嘱作品]/兼田 敏
吹奏楽のためのバラードIV [1997年委嘱作品]/兼田 敏
交響曲第5番/D.マスランカ
2025年11月23日(日)
14:00開演(13:00開場)
東京芸術劇場 コンサートホール
指揮 ダグラス・ボストック
曲目
フローリッシュ/R.ヴォーン・ウィリアムズ
「ハマースミス」プレリュードとスケルツォ/G.ホルスト
ウィリアム・バード組曲/G.ジェイコブ
ファイアダンス/G.ウールフェンデン
交響曲第3番「カラー・シンフォニー」/P.スパーク
2026年1月11日(日)
14:00開演(13:00開場)
東京芸術劇場 コンサートホール
指揮 大井剛史(常任指揮者)
独奏 宮田 大(チェロ)
曲目
よろこびの翼/J.カーナウ
チェロ協奏曲(仮題)[TKWO委嘱新作・世界初演]/向井 響
my butterflies for wind orchestra [2012年デュポール大学音楽学部との共同委嘱作品]/藤倉 大
彩をえがく鳥/芳賀 傑
ピース、ピースと鳥たちは歌う/伊藤康英
その他の主催公演
ファンタスティック☆クリスマス2025
2025年12月19日(金) 19:00開演
サントリーホール 大ホール
指揮 松井慶太
特別演奏会
2026年2月11日(水祝)
東京芸術劇場 コンサートホール
指揮 大井剛史(常任指揮者)
課題曲コンサート2026
2026年3月予定(調整中)
指揮 大井剛史(常任指揮者)
・2025-26シーズンパンフレット(PDF) https://www.tkwo.jp/information/2025-26season_web.pdf
定期会員券発売スケジュール
定期会員券は、ホール毎に同じお席でお聴きいただける「東京オペラシティシリーズ」「東京芸術劇場シリーズ」の2種類をご用意しました。
・2025-26シーズン定期会員券 https://www.tkwo.jp/ticket/subscription/
※東京オペラシティシリーズ、東京芸術劇場シリーズ、2シリーズ同時購入、どちらか一方のみの購入も可能です。
※会員期間は、東京オペラシティシリーズ会員、東京芸術劇場シリーズ会員いずれも【定期会員券購入時~2026年3月末まで】となります。
定期演奏会をより一層お楽しみいただける「TKWO吹奏楽カフェ」も開催!
2025-26シーズンも各定期演奏会に先立ち、「TKWO吹奏楽カフェ」を開催! 大井剛史(常任指揮者)と中橋愛生(楽芸員)が、公演の演奏曲や作曲者にまつわるエピソードなど、通常の楽曲解説とはひと味違う視点から語ります。
ここでしか聞くことのできない会場限定の裏話などもございます。大井&中橋の軽快なトークを、ぜひ会場でお楽しみください!(アーカイブ動画はYouTubeで公開中です。)
・TKWO吹奏楽カフェ https://www.tkwo.jp/information/concert/cafe.html
東京佼成ウインドオーケストラ
1960年5月「佼成吹奏楽団」として発足し、その後1973年に「東京佼成ウインドオーケストラ」へ改称。2022年4月より「一般社団法人東京佼成ウインドオーケストラ」として活動する日本が世界に誇るプロ吹奏楽団。吹奏楽オリジナル作品、クラシック編曲作品やポップス、ポピュラーまで幅広いレパートリーの演奏を通し 高い音楽芸術性を創出し、多くの人が楽しめる管楽合奏を展開、各地のコンサートで好評を博している。 また多くのレコーディング、メディアを通し、吹奏楽文化の向上・普及・発展に尽力している。
・オフィシャルサイト https://www.tkwo.jp/
「つくる。つつむ。つなぐ。」
2024-25シーズンより5年間の方針として「つくる。つつむ。つなぐ。」を掲げています。「音を創り、音で包み、音を繋ぐ」ことで楽団、ひいては吹奏楽界全体の発展に寄与すべく、以下の活動に取り組んでいます。
・定期公演数の順次増加
・マスランカ・チクルス
・新曲委嘱
・過去委嘱作品の再演
・TKWO吹奏楽カフェの実施