「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」プロジェクトチームのプレスリリース
警察庁特別防犯対策監の 杉 良太郎 氏(※1)が茨城県東茨城郡茨城町を訪問し、町長との懇談や地元交番への督励を行うとともに、町立青葉中学校において講演を行い、特殊詐欺被害防止の呼びかけや犯罪実行者募集(いわゆる闇バイト)についての注意喚起をしました。
(※1)警察庁特別防犯対策監:2018年11月に国家公安委員長より、杉氏のみに与えられた特別な役職。各種の防犯対策に取り組む他、全国の都道府県警察本部の視察を終え、現在は全国の警察署を訪問し、地域の特性などを踏まえ、対策や職員との意見交換を行っています。
■ 特殊詐欺被害防止のために、ナンバーディスプレイなどの制度を活用してください
杉対策監は茨城町長との懇談で、本年11月までに、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額が1000億円を超えていることや、オレオレ詐欺をはじめとした特殊詐欺の被害総額も約600億円に上るなど深刻な状況にであると指摘し、「海外からの電話による詐欺被害が増えています。詐欺の電話や不審な電話を無料で遮断できる制度がありますので、住民の安心安全のために制度を広め、町の詐欺被害をゼロにしてほしい。」と、NTTによるナンバーディスプレイ・ナンバーリクエストの無償化制度、国際電話利用休止の普及促進について協力を依頼しました。
■ 安易な気持ちで犯罪に加担してはいけません
杉対策監は、茨城町立青葉中学校において講演を行い、生徒らに対して、特殊詐欺被害の悲惨な実態を説明し、「ナンバーディスプレイや海外からの電話を自動で止めてくれるサービスがあります。みんなのおじいさんやおばあさんが被害に遭わないように、家に帰ったら家族に教えて、申し込んでください。」と呼びかけました。
また、犯罪実行者募集(いわゆる闇バイト)についても、「バイトというと軽く考えてしまうので、『闇バイト』という言葉を使うべきではありません。やっていることは立派な犯罪です。」と警鐘を鳴らし、「安易な気持ちで犯罪に加担してはいけません。必ず逮捕され、裁判にかけられる。それは人間として終わりになる瞬間です。」と説明し、刑務所を訪問した際の受刑者の話など、実体験を交えな
がら、生徒らに強いメッセージを投げかけました。
生徒からの質疑応答では、「特殊詐欺や犯罪者募集は今後増えるのか」という質問に対し、杉対策監は、「特殊詐欺は電話から始まる犯罪。犯人からの電話を止める対策が広まれば、被害は大きく防げる。」と説明しつつ、「特殊詐欺や犯罪者募集が増えているが、警察は必ず犯人を捕まえる。特殊詐欺を根絶するまで活動します。」と強い決意を持って回答しました。
講演を聞いた生徒からは、「『闇バイト』という言葉の軽さに潜む危険性を実感しました。」、「今後のSNSの使い方や詐欺についてより慎重になりたい。」という感想が寄せられました。
「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦~」プロジェクトチーム(略称:SOS47)は、全国で被害が相次ぐオレオレ詐欺等の特殊詐欺に関する知識や被害防止策を分かりやすく伝え、特殊詐欺被害を防止するため、2018年より、全国47都道府県警察と共に対策及び広報啓発活動を行っています。
【開催概要】
■催事名 :茨城町訪問 青葉中学校講演「特別授業~一生懸命の木に花が咲く~」
■実施日 :2024年12月19日(木)
■実施会場 :茨城町役場 水戸警察署茨城地区交番 茨城町立青葉中学校
■出席者 :警察庁特別防犯対策監 杉 良太郎 氏