日中韓 3カ国のダンサーによる、ふるまいに焦点を当てた「ビヘイビアプロジェクト」のレクチャーパフォーマンスが、本日1月6日よりチケット販売開始

2025年2月14日(金)〜16日(日)に代官山ヒルサイドプラザで上演! 各公演後には出演者と中澤大輔によるアフタートークも実施します。

architecting stories 合同会社のプレスリリース

東京/ソウル/北京でのフィールドワークを通じて、自らの視点でふるまいを考察してきた日中韓6人のダンサーたち。観察で発見したそれぞれの視点を掘り下げながら、認知科学・歴史・哲学・デザインといった多様な分野の研究者からの協力も得て、公演に向けたクリエイションを進めています。

2月14日〜16日代官山ヒルサイドプラザでの公演では、ダンサーたちが描くこれからの「ふるまい」について、プレゼンテーションと身体表現で発表します。プロジェクトや公演内容については昨年12月のプレスリリースで第一報をお知らせしましたが、公演終了後のアフタートークや、作品内容の詳細が見えてきましたので、続報としてお送りします。また本日よりチケットが発売開始されましたので、改めまして、メディア掲載や関係者へのご案内を、よろしくお願いいたします。


公演終了後にアフタートークの詳細が決定

アフタートークの内容が決定しました。公演の制作プロセスやそれぞれの視点で捉える「ふるまい」について、プロジェクトリーダーの中澤大輔と出演者が、日替わりの対談形式で話します。(終演後60分程度を予定)

【アフタートーク登壇者】(予定)

2月14日(金)日本ダンサー:シマダタダシ、北川結|音楽:額田大志

2月15日(土)韓国ダンサー:イエ・ヒョスン、ナ・ヘヨン|通訳:島田芽生

2月16日(日)中国ダンサー:ウェイ・マン、ワン・ジャーミン|通訳:池田リリィ茜藍

◎各登壇者のプロフィールはこちらから

ソウルでフィールドワークを行うダンサーの北川結(左)とシマダタダシ(中)、現地リサーチャーのパク・ジニョン(右)

私たちはどのようにふるまいたいのか

現在、6人のダンサーと構成演出担当の中澤大輔がミーティングを重ねながら、2月のレクチャーパフォーマンスの内容を検討しています。ここではダンサー3名のエピソードを紹介します。

北川結(日本)は、昨年6月のソウルと北京でのフィールドワークから帰国後、普段の自分のふるまいについて観察するようになったといいます。会議中に何度も頷いている自分、相手が何を考え、何を求めているかを優先して考えている自分など、これまで無意識に行ってきた「気遣い」を振り返りながら、自分の意思で動くことの意味を改めて考えています。

ワン・ジャーミン(中国)は、東京の朝のラッシュアワーでの人々の動きを見て、まるで魚の群れのようだと感じたことから作品制作を進めています。幼少期からの教育、メディアからの影響、これまでの様々な経験によって、私たちの身体には、ふるまいのプログラム/コードがインストールされているようです。こうした書き込まれたプログラム/コードからどうしたら自由になれるか、どう書き換えていくか、その先に彼のパフォーマンスが立ち現れるでしょう。

ナ・へヨン(韓国)は、感情をどう表に出すかについて考えています。彼女は昨年12月にソウルでダンスパフォーマンスを制作していたとき、プレッシャーのあまり毎日泣いていたと言います。負の感情は自分の中に留めて時間が解決してくれるのを待つ、と彼女は話しますが、自分の考えや気持ちを隠さずなるべく正直に行きたいとも考えています。負の感情を他者とどう共有するのか。ふるまいにも深く関係する論点です。

この3名以外にも、日中韓6名のダンサーそれぞれが、ふるまいについての自分の「視点」を起点に、レクチャーパフォーマンスを行う予定です。

北京では公園や広場でもフィールドワークを行った

ふるまいに関連する多彩な研究者との議論

ビヘイビアプロジェクトに関わる4人の研究者の方々と、フィールドワークで得たふるまいの視点について議論を進めています。プロジェクトリーダーの中澤大輔が、認知科学の細馬宏通氏、歴史/有職故実の三石晃生氏、哲学者の山森裕毅氏、そしてサービスデザインの武山政直氏の4名を訪ねて、フィールドワークで得たチームメンバーの疑問や課題意識について対話しました。

細馬宏通氏(早稲田大学 文学学術院 教授)

細馬宏通氏との対話では、公共空間でのふるまいは、他人同士が同じ空間に一緒にいるにも関わらずやり取りをする機会がないので、何か不満や違和感があってもそれを解決できないことに難しさがあるという話が印象的でした。電車の中でもう少し詰めて欲しい、エレベーターが混雑していて降りる階のボタンが押せない、公園でボール遊びをしている人にもう少し周囲に配慮して欲しい、など、公共空間での他者のふるまいにちょっとしたもどかしさを感じるときがあります。そんなときに、フレンドリーに声をかけて少しのやり取りができれば、公共空間での不自由さが少し解消されるのかもしれません。

三石晃生氏(温故學會・塙保己一史料館 監事・研究員 / 株式会社goscobe代表)

三石晃生氏は、日中韓3カ国に共通する思想として儒教/朱子学の存在に焦点を当てて、私たちのふるまいに対する問いに答えてくれました。三石氏の話によると、お辞儀の作法から、上下関係の考え方、社会と個人の関係に至るまで、儒教/朱子学は私たちの様々なふるまいに影響を与えているとのこと。私たちは普段の生活の中で、そうした歴史的文脈を意識することはありませんが、それはまるでコンピューターのオペレーティングシステムのように、法律から日々のふるまいに至るまで、無意識のうちに埋め込まれているのです。

山森裕毅氏(滴塾 第二学舎 舎長)

山森裕毅氏からは、「自由」にふるまうとは一体どういうことなのか、という問題提起がありました。ルールを守ることや、他人に気を遣いながら行動することで、個人の「自由」が奪われていると捉えることもできます。一方で、周囲の人たちや環境のちょっとした変化によって、私たちの行動や気持ちはころころと変わってしまうものです。自分が何をしたいのかという意思のみに目を向けるのではなく、他者とのあいだに起きる偶発性やアクシデントを活かすことで、予想できなかった良い結果を楽しむという考え方も、私たちがより良くふるまうためのヒントになりそうです。

武山政直氏(慶應義塾大学経済学部 教授)

武山政直氏は、私たちが何気なく行っているふるまいの背後には、何かしらの「意味」があるのではないかと話します。たとえば接客業では、お客さんに対して「いらっしゃいませ」と声をかけますが、そうした接客業の「型」には、顧客と良好な関係を築くといった目的の中で、自然発生的に形成されてきたのでしょう。ただそれを反復して行ううちに、本来の意味を失って形骸化したり、お互いの心地よさとかけ離れてしまうこともあるようです。日頃の習慣を書き出して、そこにどんな意味があるのかを棚卸してみても良いかもしれない、という話も印象的でした。

本日よりチケット発売開始

そして本日1月6日より、チケットの販売を開始しました! 座席数には限りがあります。オンラインで予約購入ができますので、ぜひ早めにお申し込みください。

日時:

2025年2月14日(金)19:00 / 15日(土)16:00 / 16日(日)14:00

日本語・英語字幕あり。
開始時間の20分前よりご入場頂けます。公演時間は約90分を予定しています。

各回の公演後、ディレクターや出演者による約60分のアフタートークを行います。
Japanese and English subtitle available. See more details in English  on our website.

2月14日(金)日本ダンサー:シマダタダシ、北川結|音楽:額田大志

2月15日(土)韓国ダンサー:イエ・ヒョスン、ナ・ヘヨン|通訳:島田芽生

2月16日(日)中国ダンサー:ウェイ・マン、ワン・ジャーミン|通訳:池田リリィ茜藍

会場:代官山ヒルサイドプラザ(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29 ヒルサイドテラス内)

代官山駅徒歩 3 分 / 中目黒駅徒歩 7 分 / 恵比寿駅徒歩 10 分

駐車場のご利用が可能です。1 時間 600 円、以降 30 分毎に 300 円かかります。

料金:¥3,000

事前予約が必要です。小学生以下のお子様は保護者同伴に限り無料です。


主催:architecting stories 合同会社

問い合わせ : bh-info@architectingstories.com

ウェブサイト https://behaviour.architectingstories.com

Instagram https://www.instagram.com/thebehaviourproject

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