クロノス・クァルテットが日本に来て、テリー・ライリーの卒寿をお祝いするMatsuriを開くため、クラウドファンディングに挑戦し、神奈川県立音楽堂と東京藝術大学奏楽堂の公演実現を目指します。
テリー・ライリーMatsuri2025実行委員会のプレスリリース
♬ 概要
ミニマル・ミュージックの創始者として知られるテリー・ライリー。ライリーは、訪日中にコロナ禍の国境閉鎖に遭遇して以来、日本に在住し、2025年6月24日に90歳を迎えます。
長年の親友ディヴィッド・ハリントン率いるクロノス・クァルテットは、その記念すべき誕生日を祝いたいと心から願い、およそ20年ぶりに日本を訪れるべく、クァルテットが運営する非営利団体Kronos Performing Arts Association (KPAA)との協働プロジェクトを呼びかけました。
そこでこの度、日本側では「テリー・ライリーMatsuri2025実行委員会」を発足させ、「テリー・ライリー90歳誕生日を祝いたい」というクロノス・クァルテットの呼び掛けに有志が集合しました。東京藝術大学キュレーション教育研究センターとともに、KPAA三者の協働でのプロジェクトを立ち上げましたが、コンサートの会場費、必要な機材の調達、アーティストの宿泊費やプロジェクト運営費などの資金不足が大きな壁になっています。
そこで、2025年1月14日から始まるクラウドファンディングによって、多くの人たちと一緒にライリーの90歳を祝うMatsuri(祭)を盛り上げたいと思っています。クロノス・クァルテットが日本に来て、ライリーの90歳をお祝いする華やかなMatsuriを開くには、みなさんの応援が必要です。
<テリー・ライリーMatsuri2025>では、スペシャルな公演を2つ予定しています。
見どころは、コロナ禍に2度も開催が中止となった待望の『サン・リングズ』日本初演、そしてライリーとクロノスの同じ舞台上での夢の共演です!
♬クラウドファンディング概要
<支援募集期間>
2025年1月14日午前10時〜3月31日午後11時 (日本時間)
< 目標金額 >
第一目標金額:390万円
最終目標金額:600万円
< 資金使途 >
・コンサートの制作費およびプロジェクトの運営費
・クロノス・クァルテットが自己負担予定の渡航費の補助
・クラウドファンディングの諸経費
♬ ミニマル・ミュージックの祖 テリーライリー
作曲家テリー・ライリー(Terry Riley、1935年6月24日 – )は、アメリカ合衆国カリフォルニア出身。ミニマル・ミュージック の代表的な作曲家・創始者の一人として世界に名を馳せています。
サンフランシスコ州立大学と音楽学校を卒業後、インド古典声楽の巨匠パンディット・プラン・ナートに師事し、優れた演奏家たちと交流しながら、即興演奏とミニマリズムを基調とした独自の音楽を展開してきました。クラシックや現代音楽の枠組みを越えて、ジャズやサイケデリックロック、プレグレッシブロック、ポストパンク/ニューウェーブといった幅広いジャンルに影響を与え、The Velvet Underground、Kraftwerk、ブライアン・イーノをはじめとするアーティストたちにも大きなインパクトをもたらしました。
初期の代表作として知られる『In C』(1964年)や『A Rainbow In Curved Air』(1969年)をはじめ、これまでに100枚ものアルバムをリリースし、現在も精力的に活動を続けています。
視察のために偶然来日していた2020年、突然のパンデミックにより日本での長期滞在を余儀なくされる中で、日本でのライフスタイルと創作環境の虜に…ライリーはそのまま山梨に在住することになりました。
♬ クロノス・クァルテット
サンフランシスコを拠点とするクロノス・クァルテット(デイヴィッド・ハリントン(ヴァイオリン)、ガブリエラ・ディアス(ヴァイオリン)、アヤネ・コザサ(ヴィオラ)、ポール・ウィアンコ(チェロ))は、50年にわたり、弦楽四重奏の新しいあり方に挑戦してきました。クロノスが結成された当時は、弦楽四重奏の形式は主に西ヨーロッパの伝統に根ざしたものでしたが、弦楽四重奏を現代の生活に即した芸術形式へと変革する先駆者として、常に第一線で活躍してきました。その過程において、クロノスは現代で最も著名で影響力のあるグループのひとつとなり、世界中で数千回のコンサートを行い、幅広い創造性あふれる70以上の録音をリリースし、世界で最も優れた作曲家や多くの演奏家たちとコラボレーションをしています。
非営利団体「クロノス・パフォーミング・アーツ協会(KPAA)」を通じて、クロノスは1,100以上の作品や弦楽四重奏用編曲を委嘱しており、最近では無料の教育用レパートリー「50 for the Future」ライブラリを完成させました。クロノスはこれまでに、グラミー賞3回受賞をはじめ、ポーラー音楽賞、エイブリー・フィッシャー賞、エディソン・クラシック・オーヴル・プライズなど、音楽家にとって最も名誉ある賞を40回以上受賞しています。
♬ テリー・ライリーMatsuri2025
<テリー・ライリーMatsuri2025>は、全2公演を予定しています。
⭐︎公演前日で90歳の誕生日当日の6月24日には、県立音楽堂ホワイエで関係者のみのBirthday Performanceを開催予定
<テリー・ライリー生誕90歳を祝うコンサート by Kronos Quartet>
日時:2025年6月25日(水)19:00開演
会場:神奈川県立音楽堂
演奏曲目: テリー・ライリー作曲《サン・リングズ》
弦楽四重奏と合唱、録音された宇宙空間のサウンドのための(日本初演)
出演: クロノス・クァルテット/合唱団やえ山組
テリー・ライリー自身がリクエストした《サン・リングズ》を上演します。この作品は来日直前で中止となった2022年に県立音楽堂で日本初演を予定していたもので、その際に共演予定であった「合唱団やえ山組」も実行委員会にも加わって、クロノス・クァルテットと共に捲土重来を期しています。公演当日はテリー・ライリーも山梨から駆けつけ、日本初演に立ち会います。
<テリー・ライリーとクロノス・クァルテットの共演(仮)>
日時:2025年6月28日(土)15:00開演(予定)
会場:東京藝術大学奏楽堂
演奏曲目(予定):テリー・ライリー《Good Medicine》、テリー・ライリー 新作 《 タイトル未定》※ Gabriela と Ayaneのための歓迎曲、テリー・ライリー《Cadenza on the Night Plain》* 、(休憩)、テリー・ライリー×宮本沙羅:新作/即興、テリー・ライリー×宮本沙羅×クロノス・クァルテット《タイトル未定》
*ビデオプロジェクション付
出演:クロノス・クァルテット、宮本沙羅
特別出演:テリー・ライリー
クロノス・クァルテットとテリー・ライリーが共演、両者による即興演奏も行われます。作曲家と演奏家としての協働は長きにわたっておこなってきましたが、同ステージ上での共演は稀有の機会となります。
♬ クロノス・クァルテット創始者 デイヴィッド・ハリントンからのプロジェクト応援メッセージ
♬ 横尾忠則さんからのプロジェクト応援メッセージ
テリーさん、90歳万歳。僕も1年遅れてテリーさんの後を追っかけます。
横尾忠則
♬ 久石譲さんからのプロジェクト応援メッセージ
テリーさんの「A Rainbow in Curved Air」は、僕がミニマル・ミュージックの作曲家になると決めるきっかけになった大切な曲だ。尊敬するテリーさんが90歳のお誕生日を日本で迎えられるとは、なんと喜ばしいことだろう!そのお祝いのコンサートの開催を心から応援したい。すばらしいメモリアルになるに違いない。ぜひ多くの皆さんに、このプロジェクトを支援し、そしてコンサートに立ち会っていただきたい。
久石 譲
♬最後に
テリー・ライリーの90歳という記念すべき年に、これまでライリーの音楽に魅了されてきた方も、作品はまだ聴いたことがないという方も、ぜひ一緒にホールに集える機会になることを目指しています。
ライリーがクロノス・クァルテットのために書き下ろした大曲「サン・リングズ」、クァルテット新入メンバーのガブリエラ・ディアスとアヤネ・コザサを歓迎する新曲、ライリーとクロノス・クァルテットによる即興演奏など、この「伝説」の瞬間を1人でも多くの皆さんと迎えられることを願っております。
主催:テリー・ライリーMatsuri2025実行委員会
共催:Kronos Performing Arts Association(KPAA)、東京藝術大学キュレーション研究教育センター
協力:東京藝術大学演奏藝術センター、東京藝術大学大学院国際藝術創造研究科
お問い合わせ:info.trkq0624@gmail.com