【動画&写真】遂に開幕!新作ミュージカル『ミセン』Road to World Premiere vol.3 密着動画公開&プレビュー初日レポート

株式会社ホリプロのプレスリリース

日韓屈指のクリエイターが集結し、これまでにない現代社会を生きる人々に贈るリアルなミュージカルが誕生!大阪・新歌舞伎座にて開幕したプレビュー初日のレポートが到着。世界初演の開幕に密着!さらには貴重な舞台映像も!続く愛知公演は2月1日(土)~2日(日)、東京公演は2月6日(木)~11日(火祝)まで。

全ての世代が共感。社会現象を生んだヒューマンドラマが、日韓合作の新作ミュージカルとなって遂に開幕!

韓国のウェブコミック・WEBTOON(ウェブトゥーン)発の大ヒット漫画「ミセン」。2014年度には韓国の名だたるドラマ賞を総なめにし、「ミセンシンドローム」と呼ばれるほどの社会現象を起こした大ヒット作は、日本では2016年よりピッコマにて連載され、同年、フジテレビでもリメイクドラマが放送されるほどの人気作。そんな国境を越えたヒット作が、日韓のトップクリエイター陣の手によってミュージカル化され初演の幕が開いた。脚本のパク・へリムによって豊かな人間ドラマが描かれ、チェ・ジョンユンによる耳に残る音楽、オ・ルピナによる現実と想像を越える演出、さらに、KAORIaliveによる物語に寄り添いならも目が足りなくなる程のダンスが融合し、ミュージカルだからこそ観ることのできる、これまでにない、大人の心にリアルに刺さる作品が誕生。

貴重な密着&舞台映像が到着!開幕までの軌跡。 
新作ミュージカル『ミセン』Road to World Premiere vol.3


新作ミュージカル『ミセン』世界初演開幕! プレビュー初日レポート

(文:上野紀子/撮影:河上良)

1月10日、新作ミュージカル『ミセン』が大阪・新歌舞伎座にてプレビュー公演初日の幕を開けた。原作は十年以上前に韓国で大ヒットしたWEB漫画で、それをもとに2014年に製作、放送された同名のドラマも大いに支持を集め、日本にもファンが多い。愛着の深さからミュージカル化を懸念する声も耳に入らないではなかったが、いざ蓋を開ければ心配は一掃、働くすべての人々へ送る応援歌のような、人間讃歌の快作が立ち上がっていた。

囲碁のプロ棋士になる夢を絶たれ、大手商社にインターンとしてコネ入社する高卒の主人公チャン・グレ。未知なる世界へ踏み出した彼と、組織で躍動する社員たちによるオープニングから早くも視線が釘付けになった。作曲家チェ・ジョンユンが手がけた爽快なメロディと、俳優一人一人に違う振りを付けたという振付家KAORIaliveのステージングの鮮烈さ。その掛け合いが、劇世界への導入にふさわしい高揚感を生み出していた。舞台上部のカメラからとらえたステージ面をバックスクリーンに映し出し、人々の交錯するさまをあたかも碁盤に打たれた石のように見せる意匠が面白い。グレはそれまでの人生のすべてであった囲碁を基調にして思考を巡らせ、慎重に、しかし内では懸命にもがきながら自らの居場所を探っていく。その成長の過程で、組織で働く者にとっては身につまされるような出来事が次々と展開するのである。新入社員たちの競争と焦り、上からの圧力による中間管理職の苦しみ、差別に対する女性社員の悔しさと連帯、汚職疑惑の果ての組織の冷酷さなど、原作から劇的エピソードを巧みに抽出したパク・ヘリムの脚本は、ひたむきな中に笑いもふんだんにまぶして疾走する世界観に、時折ピリッと辛辣なエッセンスを効果的に落とし込んでいく。

主演の前田公輝は、およそミュージカルの主人公にはそぐわないチャン・グレという地味なキャラクターを、柔和なふるまいの中に意志の強さを光らせて、独自のリズムで息づかせていた。一見無感情のようでいながら彼の不器用な一喜一憂が確かに見てとれて、どんどん愛おしさと共感が膨れ上がる。そんな彼ゆえ、母親とのシーンで初めて見せた激情の表現には胸を突かれる感慨を味わった。もう一人の主人公とも言えるオ・サンシク課長に扮した橋本じゅんは、ひさしぶりの舞台出演で溌剌と役を生きるさまが微笑ましく、持ち前の愛嬌とシリアスな存在感のギャップに引き込まれる。ただ美しく歌うのではない、歌でドラマを伝える力に何度も魅了された。そしてキャリアウーマンのソン・ジヨン次長にグレの母親、この真逆のキャラの演じ分けを自由に颯爽と、時にコミカルな味を放って魅せた安蘭けい。働く女性たちが励ましあう曲も、愛する息子を信じて見守るナンバーも、観客の涙腺を刺激する圧巻の歌声だった。

誠実な努力と負けん気で不当な扱いにもへこたれないアン・ヨンイ(清水くるみ)、お調子者の笑顔に野心と優しさを秘めたハン・ソギュル(内海啓貴)、エリート意識の隙間にのぞく実直が憎めないチャン・ベッキ(糸川耀士郎)ら、個性豊かなインターン仲間がグレを励ます友情シーンは、客席も巻き込んで弾けまくる愉快なひとときだ。企業戦士の欲望と哀愁を体現するパク・ジョンシク課長(中井智彦)、最高の世話好き&ムードメーカーで場を和ませるキム・ドンシク課長代理(あべこうじ)、グレたち若者を豪快に励ます居酒屋店長(東山光明)、さらに善と悪の顔を併せ持つようなフィクサー的存在のチェ・ヨンフ専務(石川禅)と、それぞれの人物像に十分な深層をもたらした俳優陣の実力はもちろんのこと、人と人との繋がりをきめ細やかに浮かび上がらせたオ・ルピナの演出手腕に唸る。多役を担い、タフなステージングを鮮やかにこなすアンサンブルの一人一人も際立って記憶に残るのは、オ・ルピナの演劇を、人間を愛する眼差しからだろう。「隣に誰かがいること、それがどれほど幸せかを考える時間になれば嬉しい」。稽古場取材での演出家の言葉が思い起こされた。

シーンを盛り立てる情感豊かな音楽のどれもが心地よく耳に残り、いまも口ずさめるほど。駆け抜けるような2時間半の中で出会った、今の自分に刺さる言葉がいくつも蘇る。

「僕は今、必要な石になれたか?」

 チャン・グレのつぶやきは、社会で働く誰もの胸にズシンと響いたのではないだろうか。一人では未生(ミセン=はたしてどう転ぶかわからない弱い石)でも、大勢の力が合わされば完生(ワンセン=完全に生きた強い石)になる。ワンセンを目指すミセンたちの物語は、「ひとりじゃない」と信じる強さを与えてくれる。

あらすじ

主人公のチャン・グレは子供の頃から囲碁のプロ棋士になることを目指し厳しい修練を重ねてきたが、囲碁のプロ棋士になる夢を諦めざるを得なくなり、社会に放り出されてしまう。

特別な学歴やスキルがない彼は、働くことに対して強い不安を抱えながらも、知人の紹介で大手貿易会社「ワン・インターナショナル」のインターンシップに参加することとなる。

入社早々、グレは厳しい現実に直面する。熾烈な争いを勝ち抜いてきたエリートばかりの同期インターンたち。企業社会での経験が皆無のグレは、明らかに遅れを取っている。エリート街道を歩んできたアン・ヨンイや、地方出身で努力家のハン・ソギュル、学歴もありプライドも高いチャン・ベッキ、といった個性的なメンバーが揃い、それぞれが異なる課題に直面しながらも競い合っている。

グレが配属された第3課は会社では日陰の存在。この課を率いるのが、情熱と人間味あふれるオ・サンシク課長。オ課長は、表向きはぶっきらぼうで口が悪いものの、部下たちを思いやり、仕事に対する強い誇りを持つ姿は、「会社員としての生き方」をチャン・グレに教えていく。彼の指導の下、グレは自分の経験や囲碁で培った戦略的思考を仕事に応用し、少しずつ成果を上げていく。インターン生たちもそれぞれの試練を乗り越え、個々の成長だけでなく、互いに支え合いながら成長する重要性を学んでいくことになる。

「ミセン」は、企業を舞台にした物語でありながら、企業内での出来事を通じて社会全体の縮図を描き出している。働くことの意味、人間関係の複雑さや仲間との絆、個々の成長と葛藤がリアルに描かれ、登場人物たちがさまざまな社会的な課題に直面しながら人生を選択していく。企業という社会で繰り広げられる物語は、観客の共感を呼び、働き生きることについて深く考えさせられる。

東京公演詳細

期間:2025年2月6日(木)~2月11日(火祝)[全9公演]
会場:めぐろパーシモンホール 大ホール

<チケット料金>

・エグゼクティブシート:16,000円(優先入場ほか特典付)※販売終了
・S席:13,500円
・A席:11,000円
・U-25:7,500円
・Yシート:2,000円 ※販売終了

<上演時間>

2時間30分予定(休憩あり)

ツアー公演詳細

<大阪公演>※終了しました

期間:
プレビュー公演=2025年1月10日(金)
本公演=2025年1月11日(土)~14日(火)
会場:新歌舞伎座

主催:新歌舞伎座

お問い合わせ:新歌舞伎座テレホン予約センター 06-7730-2222(11:00~16:00)

URL:https://www.shinkabukiza.co.jp/

<愛知公演>

期間:2025年2月1日(土)~2日(日)

会場:愛知県芸術劇場大ホール

お問い合わせ:中京テレビクリエイション052-588-4477 (平日11:00~17:00)


公演概要

新作ミュージカル『ミセン』

<スタッフ>
原作著者:ユン・テホ

著作権者:SUPERCOMIX STUDIO

脚本・歌詞:パク・ヘリム

音楽:チェ・ジョンユン

翻訳・訳詞:高橋亜子

演出:オ・ルピナ

振付・ステージング:KAORIalive

音楽監督・編曲:前嶋康明

ボーカルアレンジ:イ・ミンヒ

美術:石原敬

照明:齋藤茂男

音響:山本浩一

映像:上田大樹

衣裳:尾崎由佳子

ヘアメイク:宮内宏明

声楽指導:長谷川開

演出助手:元吉庸泰

舞台監督:加藤高

下訳:キム・テイ

稽古ピアノ:野口彰子/石川花蓮

主催・企画制作:ホリプロ

共催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団

後援:目黒区

ⓒ Yoon, Tae Ho / SUPERCOMIX STUDIO Corp.

<キャスト>
チャン・グレ:前田公輝

オ・サンシク課長:橋本じゅん

アン・ヨンイ:清水くるみ

ハン・ソギュル:内海啓貴

チャン・ベッキ:糸川耀士郎

パク・ジョンシク課長:中井智彦

キム・ドンシク課長代理:あべこうじ

居酒屋店長/協力会社社長/露店商:東山光明

チェ・ヨンフ専務:石川禅

ソン・ジヨン次長/チャン・グレの母:安蘭けい

伊藤かの子、岡田治己、加賀谷真聡、加藤さや香、工藤彩、熊澤沙穂、田村雄一、俵和也、照井裕隆、永松樹、早川一矢、MAOTO、加藤文華(スウィング)、りんたろう(スウィング)

公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/misaeng2025/
公式X=https://x.com/misaengmusical
公式Instagram=https://www.instagram.com/misaengmusical/

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。