日本のメタプラネットの株価がこの1年間で約36倍に急騰し、日本株で最も急成長した銘柄となっています。2月17日(月)にも269.43ビットコインを40億円で追加購入したことを公表しており、同社の積極的なビットコイン買い増しは継続中です。
また、購入したビットコインは、業界最高水準のセキュリティを誇るウォレットで監視されると見込まれています。そのため、ビットコインウォレットおすすめにあるような、世界中のユーザーから高評価を獲得している管理サービスを採用し、資産の安全性をいかに確保していくのかについても、メタプラネットの投資家は注目しています。
本記事では、同社のビットコイン戦略や株価上昇の背景について詳しく解説します。
メタプラネットのビットコイン戦略
メタプラネットは2024年春以降、社業の中心にビットコインを据える戦略を推進しています。元ゴールドマン・サックスのトレーダーであるサイモン・ゲロビッチCEOの指揮の下、「ビットコイン第一主義」の方針を掲げて事業転換し、すでに2,031BTCを取得。
これは、同社をアジア最大の公開企業によるビットコイン保有者に押し上げる規模であり、今後もさらなる積極投資によって2025年末までに計10,000BTCを保有するという目標を掲げています。
また、このメタプラネットの戦略は、ビットコイン保有企業である米国のマイクロストラテジーに倣ったものとも評され、メタプラネットはアジア版マイクロストラテジーとも呼ばれています。
さらに、競合他社と比べた際の同社の差別化要因として、単にビットコインを購入・保有するだけでなく、自社の本業とのシナジーも模索している点が挙げられます。たとえば、東京都内に残る自社ホテルを「ザ・ビットコインホテル」に改装し、暗号資産愛好家や投資家のためのイベントやセミナーを開催する拠点に生まれ変わらせる計画です。
株価上昇の背景
メタプラネット株の前例のない急騰は、同社固有の事情だけでなく市場全体の追い風にも支えられています。米国大統領選挙の影響もあり、2024年を通じて進行したビットコインの強気相場は2025年初頭まで続き、2025年1月にはビットコイン価格が史上最高値の約10万9千ドルに達しました。
この暗号資産市場の高騰により、ビットコインを大量保有するメタプラネットの企業価値も急上昇する構図に。実際、同社株の過去12ヶ月の上昇率は日本全市場の中で断トツのトップであり、国内株式で最大の上昇幅かつ世界的に見ても最高水準であったと報じられています。
また、メタプラネットの台頭はグローバルな動向とも合致しています。世界では米マイクロストラテジー社を筆頭に自社資産としてビットコインを大量に保有する企業が相次いでおり、メタプラネットもまさにその成功モデルを追随する企業の1つです
加えて、日本国内では暗号資産に関する法規制が比較的整備され、企業が暗号資産関連事業に取り組む土壌が醸成されてきました。さらに、NISA拡充など投資優遇策もあって、個人マネーが株式市場に流入しやすい環境が整ったことが、このようなクリプト関連株の躍進を後押ししています。
まとめ
メタプラネットの成長はビットコイン価格の変動に強く依存しており、価格下落時の財務リスクも抱えている一方で、それでも世界的にビットコイン採用の動きが拡大している現在、メタプラネットは日本の暗号資産市場における先駆的企業としての地位を確立しつつあります。
今後、企業によるビットコイン活用のロールモデルとなる可能性が高く、日本企業のクリプト財務戦略の指標となる存在になるでしょう。

