ステージ4の咽頭がんを乗り越えた“声”の表現者が送る第10回記念公演
声を失いかけた男が、声で世界をつかむ——。朗読ユニット「犬儒派リーディングアクト」が第10回記念公演として、朗読劇『桜の森のNANA』を2025年8月22日(金)から4日間、アトリエ三軒茶屋にて上演します。
本作は、坂口安吾の「桜の森の満開の下」を主軸に、谷崎潤一郎「人魚の嘆き」、井原西鶴「好色五人女」の世界観を交錯させた異色作。再構築された朗読劇として、観客を幻想と狂気が入り混じる桜の森へと誘います。
舞台芸術の限界に挑む——犬儒派リーディングアクトの真骨頂
2022年に設立された「犬儒派リーディングアクト」は、主宰・天才ナカムラスペシャルさん自身の壮絶な闘病経験を経て、「声による表現」を改めて問い直す場として誕生しました。
2024年には『シン・ニンゲンイス』『江川蘭子の数奇な運命』『押絵と旅する女たち』を上演し、確かな構成力と唯一無二の演出で小劇場ファンの間で話題に。今作『桜の森のNANA』は、節目の第10回記念公演として、その集大成とも言える意欲作となっています。

朗読劇『桜の森のNANA』
江戸川乱歩の小説を大胆な解釈で換骨奪胎した2024年の公演『シン・ニンゲンイス』『江川蘭子の数奇な運命』、そして前作『押絵と旅する女たち』で各方面から高い評価を得た〈犬儒派リーディングアクト〉が、“第10回記念公演”と銘打ってお届けする最新作『桜の森のNANA』。坂口安吾の「桜の森の満開の下」をモチーフに、谷崎潤一郎の異色短編「人魚の嘆き」、さらに井原西鶴の「好色五人女」の世界観を融合させ、唯一無二の実験朗読劇として再構築。2025年の真夏に送る、桜の花に纏わる世にも歪な偏愛奇譚…!!!
出演は、脚色・構成・演出を手掛ける天才ナカムラスペシャルのほか、宇鉄菊三、北澤小枝子、愛弓、小倉昌之ら、小劇場界で名を馳せる選りすぐりの顔ぶれが揃う。
推薦コメント(くるみざわしん)
天才ナカムラスペシャルさんがどんな人で、これまでにどんなご経験をされているのか知らないので、お声とお姿から勝手に想像してしまうのだが、荒波にのまれて漂う長旅から何かを持って帰ってきた人みたいに思えてしまう。舞台を観たのは数カ月前なのだが、いつも出発点に立っているような初々しさと、巧妙に練られた物語を組み上げる手つきが今も胸に残っている。それに惹かれてまた観たくなってしまうのだ。
くるみざわしん(劇作家・精神科医)
公演情報
〈劇団名〉
犬儒派リーディングアクト
〈公演タイトル〉
『桜の森のNANA』
〈原案〉
坂口安吾「桜の森の満開の下」
谷崎潤一郎「人魚の嘆き」
井原西鶴「好色五人女」
〈脚色・構成・演出〉
天才ナカムラスペシャル
〈出演〉
宇鉄菊三(tsumazuki no ishi)
北澤小枝子(HANATOMO演仕屋)
天才ナカムラスペシャル
愛弓
小倉昌之(劇団娯楽天国)
〈公演日程〉
2025年8月22日(金)~8月25日(月)
〈タイムテーブル〉
8月22日(金) 15時開演
8月23日(土) 15時開演
8月24日(日) 15時開演
8月25日(月) 15時開演
※受付・開場は開演20分前から
※上演時間 約1時間30分(予定)
〈会場〉
アトリエ三軒茶屋(東京都世田谷区三軒茶屋1丁目39−5)
〈料金〉
3,000円(全席自由・要予約)
※7月21日(月祝)より予約受付開始
〈予約・問い合わせ〉
メール:kenjuha2022@yahoo.co.jp
予約フォーム:https://shibai-engine.net/prism/webform.php?d=fjnbkvsz
劇団プロフィール
犬儒派リーディングアクトとは
役者・アーティストとして活動する天才ナカムラスペシャルが主宰する実験的朗読ユニット。2020年にステージ4の咽頭がんを宣告され一時は声を失いかけながらも、4度におよぶ大手術と壮絶な闘病生活を経たのち奇跡的に声を取り戻した天才ナカムラスペシャルが、“声による表現”を改めて模索する場として2022年に結成。コロナ禍以降の演劇界に跋扈する数多の朗読劇とは対極を成す、その独自の世界観、綿密な構成と実験的手法に裏打ちされた摩訶不思議な作風が注目を集め、とくに2024年の公演『シン・ニンゲンイス』以降、観客動員数を伸ばし続けている。
公式サイト:https://kenjuha2022.stage.corich.jp/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/kenju_ha

