声優梶裕貴が主人公を演じる気候変動を子ども達に伝えるNHKアニメ「FUTURE KID TAKARA」公式サイトにて公開中。ロゴ・フォント・ポスターデザインをNOSIGNERが担当。

大阪・関西万博でプレミア上映された、アニメ「FUTUREKID TAKARA」で、子どもたちがワクワクしながら学べるデザインを目指しました。環境問題の正しい知識を伝えられるようこれからも貢献します。

NOSIGNER株式会社のプレスリリース

NOSIGNER株式会社（本社：横浜市中区、代表取締役：太刀川英輔、以下ノザイナー）は、STUDIO4℃ ×︎ NHKエンタープライズが贈るアニメーション × リアル映像で構成された地球温暖化学習に役立つオリジナルストーリー「FUTURE KID TAKARA」のロゴやポスターデザイン、炭素構造にヒントを得たオリジナル書体設計、デザインルールづくりを構築しました。制作にあたっては、“こどもたちの未来に希望を残す”という想いを共有し、環境学習に自然と興味を持てる構造を重視して設計しています。NOSIGNERは今回の取り組みを更なる起点として、気候変動への適応や未来をひらく教育に資するデザイン活動を今後も継続してまいります。
https://nosigner.com/projects/futurekidtakara/

▍FUTURE KID TAKARA とは

長年地球の気候危機を伝え、解決策を訴えるドキュメンタリーを数々制作してきたNHKエンタープライズと、映画「海獣の子供」(19)、「映画えんとつ町のプペル」（20）、映画「ChaO」（アヌシー国際アニメーション映画祭2025審査員賞）など、世界的な人気を誇るアニメーションスタジオのSTUDIO4℃がコラボレーション。このタッグで、リアルな映像とアニメーションで構成した、今までにない新しい学習教材として制作されました。主人公のタカラは、「進撃の巨人」エレン・イェーガー役、「僕のヒーローアカデミア」轟焦凍役、「ハイキュー！！」孤爪研磨役など数々のアニメで活躍する人気声優・梶裕貴。今回、天才科学者エイモリー博士と源じぃの声も担当し、3役を務めます。動画は各話5〜6分のショートアニメ。学校現場や、さまざまな環境学習の場で、無料で自由にお使いいただけます。

https://sdgs.nhk-ep.co.jp/futurekidtakara/story/

▍デザインの狙い

胸のロゴと併せて服のテクスチャに三角形グリッドをいれる提案が採用。©️Beyond C./Future Kid Takara製作委員会

炭素構造にヒントを得た三角形をモチーフにしたデザインパターン ©️Beyond C./Future Kid Takara製作委員会

これまで太刀川が主導して取り組んできた気候変動への適応を社会に伝えるプロジェクトであるADAPTMENTを、NHKの環境番組を数多く手がけてこられたプロデューサーにご評価いただき、番組内でご紹介くださったご縁から、未来を担う世代に気候変動を“わかる形”で届けるデザインをご依頼いただきました。デザインするにあたり、現実としての未来を描くためにアニメーションと実写映像のハイブリッドな演出のため、両者を違和感なく接続できるデザインのインターフェースを設計しました。そこで着目したのが、気候変動の本質に関わる「炭素＝カーボン」の原子構造です。炭素の六角構造から着想を得て、三角形グリッドを基軸にしたデザインを構想し、スタディを重ねながらロゴを設計しました。

▍太刀川英輔コメント

このプロジェクトは、NHKの環境番組を数多く手掛けてこられたプロデューサーさんの「正しい知識を次世代に」という想いから生まれました。大阪・関西万博でのプレミア上映では、うちの息子たちも「TAKARA面白かった！」と夢中になっていて、デザイナー冥利に尽きる瞬間でした。1本5分のショートアニメですが、気候変動のメカニズムから、私たちにできることまで、科学的にわかりやすく描かれています。温暖化って何？なぜ台風が強くなるの？そんな疑問に、TAKARAくんと一緒に向き合えます。

「未来はまだ変えられる」

そんなメッセージを胸に、地球を守ることが格好いいと思ってくれる子どもたちが増えたらいいな。週末、ぜひお子さんと一緒に観てみてください。大人が観ても、きっと新しい発見があるはずです。

—— NOSIGNER代表・太刀川英輔

▍太刀川英輔PROFILE

NOSIGNER代表
慶應義塾大学大学院特任教授

金沢美術工芸大学名誉客員教授
JIDA前理事長（2021-2025）

プロダクト・グラフィック・空間など分野を横断するデザイン戦略家。気候変動への適応・再生エネルギー・防災・資源循環・地域活性化など、未来に直結する課題に取り組み、国内外で150以上のデザイン賞を受賞。防災計画「東京防災」、オープンデザイン「OLIVE」、都市フレームワーク「ADAPTMENT」などを創出。

2025年大阪・関西万博日本館基本構想クリエイターなどを務める。著書『進化思考』は、思考法として初めて日本の人文科学を代表する学術賞「山本七平賞」を受賞。