特別カラーの箔押しカバーは初回出荷分限定!
株式会社 東京創元社のプレスリリース
全世界で5000万部突破の大ベストセラーとなったウンベルト・エーコの話題作『薔薇の名前』。その[完全版]がついに刊行となりました。
■『薔薇の名前』とは
『薔薇の名前』Il Nome della Rosa(1980)はウンベルト・エーコUmberto Eco初めての小説です。刊行されるやいなや、イタリア読書界の話題をさらい、あっという間にベストセラーとなり、世界各国で訳出されました。1986年にはジャン=ジャック・アノー監督、ショーン・コネリー主演(時代考証にジャック・ル・ゴフという高名な歴史学者も参加)で映画化され、1987年(まだ邦訳版が刊行される前でした!)に日本でも公開され、話題を呼びました。
中世、異端、暗号、写本、アリストテレース、博物誌、記号学、「ヨハネの黙示録」……あらゆる読書の魅力が溢れる、この七日間の物語は、全世界で5000万部を超える大ベストセラーとなりました。また、数々の文学賞を受賞し、ミステリランキングでも第1位を獲得するなど様々な栄誉に輝いています。
■【完全版】で追加される内容
[完全版]は、エーコ自身が下書きした文書館の図面、ホルヘ・ダ・ブルゴス等、個性的な修道士たちのスケッチのほか、1980年の初版刊行後しばらくして刊行されたエーコ自身による「『薔薇の名前』覚書」(かつて、而立書房から別の訳者によって訳出されていましたものの河島英昭・河島思朗訳)を収録し、本文中に初版刊行後の折々に加えられた訂正を反映したものになっています。
■初回出荷分限定!特別カラーの箔押し
『薔薇の名前[完全版]』は高級感のある箔押しカバーを採用。その初回配本分は瀟洒なホログラム箔と黒箔の二種類の箔を使用した特別仕様でお届けいたします。
初回配本分限定カバーとなります。お早めにお買い求めください。
■『薔薇の名前【完全版】』内容紹介ペーパーを作成
『薔薇の名前』の作品紹介やこれまでの版との違いを掲載したチラシを作成いたしました。
特設サイトよりダウンロードいただけます。
『薔薇の名前【完全版】』特設サイト
https://special.tsogen.co.jp/ilnomedellarosa
【書誌情報】
書名:薔薇の名前[完全版](ばらのなまえ かんぜんばん)上下
著者:ウンベルト・エーコ
訳者:河島英昭、河島思朗
叢書:海外文学セレクション
判型:単行本(四六判上製)
装画:Umberto Eco
装丁:柳川貴代
ページ数:上巻412ページ、下巻526ページ
予定価格:上巻3000円、下巻3200円(ともに税別)
ISBN:上巻 978-4-488-01693-7/下巻 978-4-488-01694-4
刊行日:2025年12月25日
※発売日は地域・書店によって前後する場合がございます
※[完全版]は現行版と同じく四六判上製での刊行となります(文庫化の予定は現時点ではございません)
【内容紹介】
物語は老修道士アドソが、見習修道士時代のある七日間の出来事を回顧しながら綴った手記のフランス語訳を、エーコが手に入れたことから始まる。そこに記された、中世北イタリアの修道院で起きた修道士連続怪死事件が、聖務日課の時系列に従って、語られていく。事件の秘密は知の宝庫ともいうべき迷宮の文書館にあるらしい。記号学者、哲学者、文芸評論家、中世文化研究者であった知の巨人ウンベルト・エーコが、その知をあますところなく注ぎ込み、全世界の読書人を驚嘆させた20世紀最大の問題小説の[完全版]である。作者自身による構想時のメモ、デッサン、そして刊行後に発表され別巻として刊行された覚書なども収録。さらに、初版以降作者により加えられた訂正・削除も反映されています。
【著者紹介】
ウンベルト・エーコ(Umberto Eco)
1932年、北イタリア、アレッサンドリア生まれ。記号学者、文芸評論家、哲学者、文学者、作家。トリーノ大学で中世美学、トマス・アクィナスを研究。卒業後、イタリア放送協会(RAI)の文化番組や出版社ボンピアーニの評論部門に関わる。ミラーノ大学、フィレンツェ大学を経て、ボローニャ大学の記号論の教授に就任。同大学名誉教授。著書に『薔薇の名前』、『フーコーの振り子』、『プラハの墓地』、『記号論』、『開かれた作品』他多数。2016年2月没。
【訳者紹介】
河島英昭(カワシマヒデアキ )
1933年生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業、同大学名誉教授。2018年5月没。『ウンガレッティ全詩集』でピーコ・デッラ・ミランドラ賞、『薔薇の名前』で日本翻訳文化賞、 BABEL国際翻訳大賞、日本翻訳出版文化賞、『イタリア・ユダヤ人の風景』で読売文学賞受賞。他に、 カルヴィーノ、パヴェーゼ、マキアヴェッリ等の訳書、 『イタリアをめぐる旅想』等の著書多数。
河島思朗(カワシマシロウ )
1977年生まれ。博士(文学、首都大学東京)。京都大学大学院教授。著書に『基本から学ぶラテン語』 『古代ローマ ごくふつうの50人の歴史』等がある。